インタビュー

【どら焼きで実験】糖尿病でも甘いものが食べたい―食事回数を分けると血糖値はどうなるか

【どら焼きで実験】糖尿病でも甘いものが食べたい―食事回数を分けると血糖値はどうなるか
植木 彬夫 先生

東京医科大学 名誉教授

植木 彬夫 先生

貴田岡 正史 先生

医療法人社団 明芳会 イムス三芳総合病院 内分泌(甲状腺)・代謝(糖尿病)センター センター長

貴田岡 正史 先生

菅野 一男 先生

かんの内科 院長

菅野 一男 先生

目次
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この記事の最終更新は2015年03月27日です。

糖尿病の患者さんは、糖分が多いもの、甘いものやお菓子を控えた方がよいのは間違いありません。しかし、たとえ糖尿病でも、甘いもの、お菓子を食べたくなってしまうときがあります。そのような時、糖尿病の患者さんはどうしたらよいでしょうか。

糖尿病のコントロールで大切なことの1つとして、血糖値の変動をゆるやかにしていくことが挙げられます。血糖値の変動をゆるやかにする手段としては、分食という食事の回数を増やして食べる方法があります。そこで実際に、甘いものを分けて食べることで血糖値の変動がどうなるのか、お菓子の代表としてどら焼きを使って試してみました。

どら焼きを下の写真右のように、8分の1に切り分けて、少しずつ、長い時間をかけて食べてみます。一度に食べたときと、どのような違いがあらわれるでしょうか?

どら焼きを食べた時の血糖値の変動をグラフにしたものが下の図です。

グラフの赤い線は、一度にどら焼きを食べたときの血糖値の動きを示しています。食後、急激に血糖値が上がっているのが分かります。一方、グラフの青い線は、8分の1に切って15分に1個ずつ、2時間かけて食べてたときのものです。食事回数を分けて、少しずつ食べると、どら焼きのように甘いもの、お菓子を食べたとしても、血糖値はゆるやかに上がっていくことがわかります。

どら焼きを食べた時の血糖値の変動(赤いグラフは一度に食べた時、青いグラフは分けて食べた時)
どら焼きを食べた時の血糖値の変動(赤いグラフは一度に食べた時、青いグラフは分けて食べた時)

糖尿病の患者さんは、分食をしたからといって、甘いもの、お菓子をたくさん食べて良いわけではありません。それでも、このように分食という食事回数を増やす方法をとることで、血糖値の変動をゆるやかにすることができると知っておくことは、糖尿病の食事療法を成功させる上で、とても大切なことです。

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