インタビュー

エキスパートに聞く! 尿路結石の7つの質問

エキスパートに聞く! 尿路結石の7つの質問
松崎 純一 先生

大口東総合病院 泌尿器科部長

松崎 純一 先生

この記事の最終更新は2015年03月18日です。

とても痛い尿路結石。しかし、痛み止めを使って良くなってしまうとついつい放置してしまいがちです。日本有数の手術症例数を誇る松崎純一先生に尿路結石について、よくある疑問に答えて頂きました。

もし自分が「尿路結石かもしれない」と思ったら、泌尿器科を受診しましょう。尿路結石は時に手術が必要なこともある病気です。泌尿器科では手術も含めたトータルケアを行うことが可能となります。一般内科や外科、救急外来などで尿路結石の診断を受けたときも、泌尿器科でフォローする必要があります。

また、後に述べるように、尿路結石は治療後も定期的に通院することが大切です。治療後も、泌尿器科か、その他治療可能な施設と連携している一般内科・外科でフォローすることをお勧めします。

再発が多い尿路結石では、自分の結石の種類を知り、その種類に応じた対策を行うことが必要です。尿路結石にはカルシウム結石、尿酸結石など、成分によっていくつかの種類があって、それぞれ再発予防策が異なります。そのため、自分の石の成分を知ることが大切です。

実際には、再発では9割以上、前回と同じ種類の結石ができます。しかし前回と異なる種類の結石ができる場合もあるので、その都度結石の成分を調べるようにしましょう。

尿路結石では、治療が終わった後も半年から1年に1回、定期的に通院することが大切です。

痛みがなくなると通院しなくなってしまう方が多いのですが、症状がなくても結石が尿路をつまらせて、腎臓の機能を低下させてしまう(水腎症といいます)ことがあります。腎臓の機能を守るために、症状がなくとも定期的に通院して、再発のチェックを受けるようにしましょう。

尿路結石は何か一つの原因で起こるわけではありません。メタボリックシンドローム糖尿病、高脂血症、痛風などと同様、生活習慣病の一つとして尿路結石があると言われています。そして、これらの生活習慣病が多ければ多いほど、尿路結石になりやすいのです。

ストレスを具体的に評価する方法はないので、ストレスが直接尿路結石の原因になっていることを証明するようなデータはありません。ただし、ストレスによって食生活が乱れ、その結果として尿路結石になる、等の間接的な可能性は考えられます。

インターネットなどで、「コーヒーを飲みすぎると尿路結石になりやすい」という話がよくありますが、コーヒーと尿路結石はあまり関係ありません。参考記事「尿路結石は5年で半分再発する!?―尿路結石の種類と再発予防法」にあるように、シュウ酸を多く摂取すると尿路結石(カルシウム結石)ができやすいのですが、コーヒーより紅茶の方がシュウ酸を多く含んでいます。

また、上の記事で触れたように、カルシウムを十分摂取すると尿路結石(カルシウム結石)になりにくくなるので、その意味では、コーヒー、紅茶にはミルクを入れるとよいでしょう。

尿路結石男性不妊の原因になるのではないかと思っていらっしゃる方もいるかもしれませんが、尿路結石は男性不妊とは関係ありません。

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