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インタビュー

食道がんのステージとは

食道がんのステージとは
安藤 暢敏 先生

国際親善総合病院 病院長

安藤 暢敏 先生

この記事の最終更新は2015年09月29日です。

食道がんも多くのがんと同じように、その進行の度合いによって治療方法が変わってきます。しかも食道がんは同じ消化器のがんの中でも他の臓器に比べて手術が難しいがんです。このため、進行度(ステージ)に応じてどのような治療法の組み合わせが最適なのかを見極めることが非常に重要になります。

食道がんのステージ(病期)はどのような要因によって決定されるのでしょうか。食道がんにおける集学的治療の第一人者である、国際親善総合病院 病院長の安藤暢敏先生にうかがいました。

食道がんのステージ(病期)は以下の3つの要因によって決定されます。

  • 食道壁の3層(粘膜・筋層・外膜)のうち、どこまで進んでいるか
  • リンパ節への転移の有無とその数や場所
  • 食道にできた元のがんから離れた別の臓器にも転移があるか

これらを判断するためにさまざまな検査を行います。食道造影X線検査や内視鏡検査では、食道のがんを見つけ、その状態を観察します。内視鏡の場合は病理検査のために組織を採取し、粘膜内の小さながんであれば切除することもできます。また、周辺の臓器への拡がりや転移をみるためには、EUS(超音波内視鏡検査)・CT(コンピューター断層撮影)・MRI(磁気共鳴画像)・PET(陽電子放射断層撮影)などを行います。

医師は検査の結果から、前項の3つの要因の組み合わせによって、がんの進行の度合いを0期〜IV期のステージ(病期)に分類します。

  • がんが粘膜内にあって筋層には達しておらず、リンパ節や他の臓器、胸膜および腹膜(臓器が収まっている体腔の内側をおおう膜)にがんの転移がない。
  • がんは粘膜内にあり筋層には達していないが、周辺のリンパ節に転移がある。
  • がんが粘膜下層まで広がっているが、リンパ節や他の臓器、胸膜および腹膜にがんの転移がない。
  • がんが筋層に達しており、外膜にもわずかに出てきている。
  • がんが粘膜下層までにとどまっているが、すぐそばのリンパ節にのみがんの転移がある。
  • 食道壁に沿っているリンパ節
  • 元のがんから少し離れたリンパ節
  • がんが食道の周囲の臓器にまで及んでいる
  • 元のがんから遠く離れた頸や腹部深部のリンパ節にがんがある
  • 他の臓器や胸膜・腹膜にがんがある。
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