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インタビュー

気管支鏡による肺がんの検査

気管支鏡による肺がんの検査
宮澤 輝臣 先生

宮澤内科・呼吸器クリニック 院長

宮澤 輝臣 先生

目次
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この記事の最終更新は2015年09月13日です。

気管支鏡(気管支ファイバースコープ)ではさまざまな検査をすることができます。気管支鏡を使った肺がんの検査について、呼吸器インターベンションのパイオニアである聖マリアンナ医科大学呼吸器内科特任教授の宮澤輝臣先生にお話をうかがいました。

組織や細胞などの検体を採取する方法によって、次のような検査の種類があります。

  1. 直視下経気管支生検、擦過細胞診
  2. 肺野末梢病巣生検、擦過細胞診
  3. 経気管支針生検
  4. 経気管支肺生検(TBLB)
  5. 気管支肺胞洗浄(BAL)
  6. 超音波気管支鏡下縦隔リンパ節穿刺(EBUS-TBNA)
  7. ガイドシース併用気管支腔内超音波断層法(EBUS-GS)

肺がんの検査では気管や気管支、肺の内部を観察するとともに、病変部の組織を採取して細胞診(さいぼうしん・細胞を顕微鏡で直接観て診断すること)を行うことがあります。がんが疑われる病変の部位や大きさ、進行の状態などを観察し、採取した組織で細胞診を行うことで、がんであるかどうかの確定診断が可能です。

EBUS-GSではごく細い内視鏡を使うので、肺の末梢にある病変まで超音波プローブが到達し、リアルタイムに画像を見ながら組織を採取できます。

また、最近注目されている検査方法として「蛍光気管支内視鏡検査」があります。気管支の正常な組織は、ある特定の波長の光に反応して光る「自家蛍光」という性質を持っています。がんができると、その性質が失われて自家蛍光が起きなくなります。自家蛍光を促進する特定の波長の光を当てると、正常な組織は緑色に光り、がんの周りは黒っぽく見えます。

早期のがんや、がんの前段階の病変もとらえることができるというメリットがありますが、炎症を起こしているだけでも自家蛍光が弱まるため、以前はがんと区別がつきにくい場合がありました。しかし最新機種では血管のヘモグロビンに吸収されやすい緑色の波長の光を使うことで炎症とがんの違いが見分けられるようになっています。

血液中のヘモグロビンに吸収されやすいように狭帯域(Narrow Band)化された2つの波長の光を照射することで、粘膜の毛細血管を浮かび上がらせます。がん病変で毛細血管が異常に発達している様子をとらえることができます。

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