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食品交換表の活用術。糖尿病患者のための献立作りに役立つ指標
食品交換表というものをご存じでしょうか。これは糖尿病の患者さんがどのような食事をすればいいかを考える際に使われる表で、実際に様々な場面で活用されています。食品交換表をどのように使用すればいいのか...
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食品交換表の活用術。糖尿病患者のための献立作りに役立つ指標

公開日 2016 年 04 月 12 日 | 更新日 2017 年 05 月 08 日

食品交換表の活用術。糖尿病患者のための献立作りに役立つ指標
張 日怜 さん

独立行政法人 労働者健康福祉機構 横浜労災病院 栄養管理部

張 日怜 さん

松澤 陽子 先生

松澤内科・糖尿病クリニック 院長

松澤 陽子 [監修]

食品交換表というものをご存じでしょうか。これは糖尿病の患者さんがどのような食事をすればいいかを考える際に使われる表で、実際に様々な場面で活用されています。食品交換表をどのように使用すればいいのか、横浜労災病院栄養管理部の張 日怜(ちゃん いるりょん)さんにご説明していただきました。

食品交換表とは?

食品交換表とは、糖尿病の患者さんのための食事を組み立てる際に用いる表です。適正な量で栄養バランスの良い献立づくりの手助けとなります。食品交換表では、80kalを1単位として計算します。表は1から6までに分かれています。(下表参照)

たとえば、ご飯は表1の「主食」に分類されます。ご飯は50gで1単位、つまり50gで80kcalです。

食品交換表は6つのグループに分かれている

●表1 主食

体を動かす力の源となる食品です。ご飯やパン、麺類、いも類など、炭水化物を多く含む食品が表1にあたります。1日3食、均等に食べることが大切です。

●表2 果物

果物は表2に分類されます。食物繊維やビタミンC、ミネラルなど、体のコンディションを整える成分が多く含まれますが、果糖やブドウ糖も多く含むので摂りすぎには注意しましょう。一日あたり片手に乗る程度の量が目安です。

●表3 主菜

筋肉や血液のもとになる、身体を作る食品のグループです。肉や魚介、卵、チーズ、大豆製品など、良質なたんぱく質が豊富に含まれています。主菜はビタミンB群やミネラルの供給源でもあります。部位によっては脂質も比較的多く含みます。主菜も1日3食均等に取り入れましょう。

●表4 乳製品

牛乳、ヨーグルトなどの乳製品です。ただし、チーズはここではなく表3の主菜に含まれるので注意しましょう。カルシウムが豊富で、牛乳であれば、1日180ml程度が目安です。

●表5 油脂類

バターやサラダ油、肉の脂身、アボカドなどの油脂類を指します。1gあたりのエネルギー量が多いので、バランスを意識して摂ることが大切です。また、摂るのであれば、LDL(悪玉)コレステロールを増やす動物性(特に肉)の脂ではなく、悪玉コレステロールや中性脂肪を下げる役割を担う植物性の油や、魚に含まれる油を摂取しましょう。揚げ物・炒め物など油を多く使った料理は1日2品が目安になります。(脂質の質についての詳細は『脂質異常症に効く! いい油・悪い油を見極める』を参照してください)

●表6 副菜

体の調整役を担う食品が表6に分類されます。具体的には野菜やきのこ、海藻類などが代表的です。エネルギー量が少なく、食物繊維やビタミン、ミネラルの供給源になるため、積極的に取り入れたい食品といえます。野菜は1日350g以上の摂取が推奨されています。

1食あたりの副菜量の目安は、生野菜であれば両手に乗る程度、温野菜であれば片手に乗る程度です。

●付録 調味料

砂糖、味噌、醤油や市販のルウなどの調味料が付録に分類されます。

あなたの食事バランスは大丈夫?

1日に摂るべきエネルギーの量は、その人の体格や日常の運動量によって異なります。目標摂取エネルギー量については糖尿病の食事療法(リンク貼る)の記事を参照してみてください。

この目標摂取エネルギー量によって、食品交換表での摂取単位も変わります。また、合計単位以内であっても、バランスが悪くては意味がありません。1日に見合った量が15単位の方が、表1の食材(主食)のみで15単位とってはバランスが偏ってしまいます。

表1の主食、表3の主菜に関しては、それぞれの目標摂取エネルギーに応じた単位を均等に3等分するようにします。5単位など、3食に割り切れない場合には2単位・1.5単位・1.5単位など、なるべく均等にしましょう。間食を加えた配分にする場合は、表2の果物か表4の乳製品から摂ることが推奨されています。補足として、アルコールは1g7kcalと高カロリーですが、栄養素は含まないので、どのグループにも属しません。

摂取エネルギー別のバランスは?

1日の総エネルギー量に占める炭水化物の割合が60%、55%、50%の3段階に示されています。配分は病状や合併症の有無、食習慣などにも配慮して、主治医や管理栄養士と相談して決定します。

炭水化物55%配分例(横浜労災病院の例)

食品交換表を活用しよう

食品交換表には「交換」という単語が入っています。これはどういった意味でしょうか。

食品交換表の同じ表の中で交換をすることで、栄養バランスがとれる仕組みになっています。たとえば、表1のご飯と表3の豆腐は中に含まれている栄養素が違うため、交換してしまうと、栄養バランスを維持することができなくなってしまいます。しかし表1の中であれば、ご飯の代わりに、パンを交換して食べることができます。このように、同じ表の中で個々の好みに合わせて交換することが出来るようになっています。

「1単位」とはどのくらいの量を指すのか

食品交換表は日本糖尿病学会が出版している本です。この本の中にはさまざまな食事の1単位あたりの量が示されています。ここでは、主な食品の1単位をご紹介します。

●表1 主食

ご飯:50g(小さい茶碗軽く半分)

食パン:30g

うどん(ゆで):80g(1/3玉)

ジャガイモ:110g(中1玉)

西洋かぼちゃ:90g(小1/8)

 

●表2 果物

みかん:200g(2個)

りんご:150g(1/2個)

バナナ:100g(1本)

 

●表3 主菜

鶏もも肉(皮なし):60g

豚肉ロース(厚切り):40g

サケ:60g(2/3切)

アジ(中):60g(中1尾)

鶏卵:50g(1個)

納豆:40g

豆腐(木綿):100g

プロセスチーズ:20g

 

●表4 乳製品

牛乳:120ml

 

●表5 油脂 

植物油:10g

マヨネーズ:10g

ピーナッツ(皮なし):15g

豚バラ肉:20g

ベーコン:20g

 

●表6 副菜

わかめ(乾燥・素干しを水で戻したもの):471g

えのき(ゆで):364g

しいたけ(生・ゆで):400g

キャベツ(生):348g

大根(生):444g

トマト:421g

ニンジン(生):216g

ブロッコリー(ゆで):296g

ほうれん草(ゆで):320g

 

東京家政学院大学を卒業後、神奈川県立こども医療センター栄養管理科を経て、2007年より横浜労災病院栄養管理部。総合病院に訪れる幅広い患者さんの栄養管理に対応し、癌術後や化学療法、肝疾患、低栄養、嚥下、摂食障害など、多種多様な疾患や障害に携わる。また糖尿病療養指導士の資格を所持しており、特に糖尿病、腎疾患、循環器疾患を中心に栄養指導と栄養管理を行っている。

慶応義塾大学大学院社会学研究科・千葉大学医学部を卒業後、横浜労災内分泌・糖尿病センターなどを経て、2014年に松澤内科・糖尿病クリニックを開業。「やる気と元気を引き出す糖尿病治療の実現」をテーマとして、患者の生活に合った治療法を共に考えることを重視した医学的支援を行っている。

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