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完治が可能な高血圧「二次性高血圧」とは
多くの方にとって高血圧とは、生活習慣に気をつけながら薬での治療を続け、一生付き合っていくものと考えられているのではないでしょうか。しかし、高血圧の中には治療すれば完治可能なものがあるということは...
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完治が可能な高血圧「二次性高血圧」とは

公開日 2015 年 11 月 17 日 | 更新日 2017 年 05 月 08 日

完治が可能な高血圧「二次性高血圧」とは
佐藤 敦久 先生

国際医療福祉大学 三田病院

佐藤 敦久 先生

多くの方にとって高血圧とは、生活習慣に気をつけながら薬での治療を続け、一生付き合っていくものと考えられているのではないでしょうか。しかし、高血圧の中には治療すれば完治可能なものがあるということは意外と知られていないようです。見逃してはならない二次性高血圧について、国際医療福祉大学三田病院 内科部長・副院長の佐藤敦久先生にうかがいました。

本態性高血圧と二次性高血圧

高血圧は大きく2種類に分けることができます。ひとつは本態性高血圧、もうひとつは二次性高血圧です。

一般に高血圧というと本態性高血圧のことを指し、高血圧の大部分を占めています。原因は未だはっきりしていませんが、遺伝的要因として食塩感受性を高めるような遺伝子の異常が複数見つかっています。このことに加えて、偏った食生活・喫煙・飲酒・運動不足などの生活習慣が重なりあって高血圧になると考えられています。

これに対して二次性高血圧は、血圧上昇の原因となる疾患が明らかで、その疾患を根本から治療できれば完治することが可能です。二次性高血圧は本態性高血圧に比べて頻度が低いとされていましたが、当初考えられていた割合よりも多いということが分かってきました。現在では検査精度の向上や治療ガイドラインの見直しによって、高血圧の患者さん全体に占める二次性高血圧の割合がさらに増えると考えられています。このことについては、後でくわしく述べます。

 二次性高血圧はなぜ重要か

二次性高血圧は早期の診断と治療開始が大切です。その理由は大きく2つあります。まず原因となる疾患を治療することで、治せる可能性があるということ。もうひとつは、二次性高血圧を気付かずに放置すると、本態性高血圧よりも血管合併症が強く出て、一般的な降圧治療が有効に働かなくなるため、血管が傷つきやすくなるからです。したがって、二次性高血圧を見逃さないということは非常に重要です。

二次性高血圧の原因

腎臓と高血圧の間には密接なつながりがあり、腎臓や副腎、腎臓の周囲の血管、脳の下垂体などの機能や形態の異常が原因で、血圧が高くなることがあります。二次性高血圧の原因となる主な疾患は以下のとおりです。

  • 腎実質性疾患(慢性腎臓病)
  • 腎血管性疾患(腎動脈狭窄症)
  • 原発性アルドステロン症
  • Cushing症候群
  • 褐色細胞腫
  • 甲状腺機能低下症
  • 大動脈狭窄症
  • 脳幹部血管圧迫
  • 睡眠時無呼吸症候群
  • 薬剤誘発性高血圧

中でも腎実質性高血圧(慢性腎臓病)はとりわけ頻度が高く、高血圧の患者さん全体の2〜5%を占めるといわれています。 また、腎血管性高血圧(腎動脈狭窄症)は高血圧患者の約1%にみられます。

近年、特に多く見つかるようになっているのは原発性アルドステロン症です。従来は高血圧の患者さん全体に占める割合が0.5%程度とされていました。これは高血圧の患者さんを200人集めても、そのうちの1人にしか見つからないという割合になります。しかし検査によるスクリーニング方法が変わって、新しく別のスクリーニングを行なうようになった結果、高血圧の患者さんのうち約5%(1.6-11.2%)が原発性アルドステロン症であるとの報告もなされるようになりました。

今後、新しいスクリーニングの基準に照らしてみると、高血圧全体に占める二次性高血圧の割合はさらに増え、10〜15%程度になるのではないかとみられています。このことからも二次性高血圧は絶対に見逃してはならないものとなっています。

新潟大学医学部卒業後、慶應義塾大学医学部内科、水戸赤十字病院内科を経て、現在は国際医療福祉大学付属三田病院で副院長を務める。内科一般のエキスパートであり、臨床試験などから得られたエビデンスに基づいた治療を日々行っている。十分な話し合いを行い、両者の合意により治療方針を決定することで、多くの患者から高い信頼を得ている。

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