インタビュー

クラミジアの薬にはどのようなものがある?

クラミジアの薬にはどのようなものがある?
尾上 泰彦 先生

プライベートケアクリニック東京 院長

尾上 泰彦 先生

この記事の最終更新は2015年10月17日です。

クラミジアの治療薬について臨床経験豊富な尾上泰彦先生に教えていただきました。

クラミジアの治療に使われる薬は、基本的には細菌を殺すための抗菌薬(抗生物質)です。 マクロライド系またはニューキノロン系の抗菌薬の中で、クラミジアに対して抗菌力があるもの、もしくはテトラサイクリン系の抗菌薬を1~10日間投与します。

アジスロマイシン、エリスロマイシン、クラリスロマイシンなど

アジスロマイシンは飲んでから効果が1週間持続するので、単回服用療法がおこなわれるときに使用されます。

シタフロキサン、レボフロキサシンなど

ミノサイクリン、ドキシサイクリンなど

感染症や病気の進行状態によって、必要な薬や分量は変化してきます。 異変を感じたら自己判断せず必ず医師の診察を受け、診断のもとに処方された抗菌薬を、用法・容量を守って服用するようにしてください。

クラミジアの治療に使用される抗菌薬は、まれに副作用を起こすことがあります。薬ごとに主な副作用を記載しましたのでご確認ください。 また、薬の飲み合わせによっては予期せぬ影響が出る場合があります。別の病院で処方されている薬がある場合には、医師や薬剤師にご相談ください。

マクロライド系

アジスロマイシンの副作用はあまりみられず、比較的安全な薬と言われていますが、下痢、吐き気、嘔吐などの胃腸障害が起きることがあります。薬の成分が肝臓へ多く移行することがあるので、肝障害にも注意が必要です。

また多くのマクロライド系抗菌薬は、気管支喘息の治療薬であるテオフィリンと併用するとテオフィリンの代謝が阻害されるため、注意が必要です。

ニューキノロン系

シタフロキサンやレボフロキサシンでは、消化器症状、けいれん、皮疹、めまいといった症状が現れることがあります。 乳幼児の軟骨形成の発育に支障をきたす原因になるとされているため、特に小児や妊婦への投与は禁忌とされています。

テトラサイクリン系

吐き気、嘔吐、下痢といった胃腸障害をもよおすことがあります。また、肌を直接日光にさらされると発疹アレルギー症状などの過敏症状があらわれる場合があります。 ごくまれですが肝障害、めまいなどを引き起こすことがあります。

他の病気と同様に、医師の指示のもとにきちんと服薬しなければ、菌が消滅しなかったり耐性菌が出現するなどして、治療が長引くことがあります。

治癒したかどうかの判定についてですが、抗生物質を服用しているとその影響が2~3週間ほどの間残るといわれています。そのため抗菌薬の服薬が終了してから2〜3週間後にクラミジアの病原検査を行い、治癒判定テストを行うのが望ましいです。

抗生物質について、詳しくは「抗生物質とはなにか」もあわせてご参照ください。

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