インタビュー

抗リン脂質抗体症候群の女性が妊娠中に流産、死産をしないためには

抗リン脂質抗体症候群の女性が妊娠中に流産、死産をしないためには
杉浦 真弓 先生

名古屋市立大学  医学研究科産科婦人科学分野

杉浦 真弓 先生

この記事の最終更新は2017年02月01日です。

抗リン脂質抗体症候群による不育症の症状と治療について、記事1『抗リン脂質抗体症候群が原因の不育症は正しい検査・診断のもとで治療を受けることが大事』でご紹介しました。今回は、抗リン脂質抗体症候群で妊娠中の女性の多くが疑問に思っている、流産、死産をしないための注意点について、引き続き名古屋市立大学大学院産婦人科教授の杉浦真弓先生にお答えいただきました。

運動は好きなだけして構いません。運動や、重いものを持ったことが原因で流産をしたというエビデンスはありません。ドラマなどで、階段から落ちて流産したというシーンがよくありますが、それは間違った情報です。

バランスの良い食事

食べたほうがよいもの・食べてはいけないものとして明確になっている食品はあまりありません。食事はバランスよく摂取することが大切です。また、カフェインは危険だとよくいわれていますが、大量に摂らなければ危険性はないので、ゼロにする必要はありません。

妊娠中のお腹

二人目以降だと流産のリスクが高くなるとは言いきれません。むしろ、続発性のほうが上手くいくという考えもあるからです。一方、第1子を出産後間隔をあけた結果、年齢が高くなるから流産しやすくなるという解釈もあります。

薬の種類によって異なります。医師に相談してから飲むようにしてください。

体に何かを塗って異常がでたという検証結果はないので、そこまで神経質になる必要はありません。しかし以前、鎮痛剤の湿布を大量に貼っていた患者さんの羊水が減るという異常がみられ、貼付をやめたら羊水量が元に戻ったという事例がありました。皮膚からの吸収も無視できません。そのため、特定のものを大量に使うことは避けたほうがよいでしょう。

体重計日本にはBMI25(BMIは身長からみた体重の割合を表す指数で、25以上が肥満とされている)以上の女性が少ないため、これに関する研究はできていません。しかし欧米では、明らかな肥満体形の妊婦さんは、流産、死産のリスクを高めるとされています。体重に問題のある方は無理のない範囲でダイエットをしたほうがよいでしょう。

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