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胎児の先天異常を予防するには。葉酸の摂取で防げる理由

胎児の先天異常を予防するには。葉酸の摂取で防げる理由
河村 寿宏 先生

田園都市レディースクリニック 理事長、田園都市レディースクリニック あざみ野本院 院長

河村 寿宏 先生

この記事の最終更新は2017年12月28日です。

誰しも赤ちゃんが健康に生まれてきてくれることを願っています。しかしながら、生まれながらにして先天的な病気をもっている赤ちゃんもいます。どの程度までを異常とするかによってその頻度は異なりますが、先天異常の発生頻度は、一般的には全体の3%程度といわれています。

今回は、胎児の先天性異常の予防方法について田園都市レディースクリニック理事長の河村寿宏先生にお話を伺いました。

多くの先天異常は原因が不明で、偶発的に起きてしまいます。しかし、一部の先天異常については予防することが可能です。以下では、予防法について説明します。

予防できる先天異常の1つとして神経管閉鎖障害があります。神経管閉鎖障害とは、主に先天性の脳や脊椎の融合不全(二分脊椎)のことをいいます。融合不全は、生まれたときから腰部の中央に腫瘤(しゅりゅう)があるものがもっとも多いとされています。

日本において、神経管閉鎖障害の発症率は、1988年で出産(死産を含む)1万人に対して6.0人です。そのうち、二分脊椎は3.2人程度となっています。また、脳に腫瘤のある脳瘤や、脳が発達しない無脳症といった病気もあります。

葉酸は、造血に作用するビタミンB群の水溶性ビタミンです。造血に作用する成分のため、不足した場合は、貧血といった症状も現れます。

子どもの神経管閉鎖障害は、母体の葉酸の不足により発症しやすくなるということが分かっています。そのため、妊娠可能な年齢の女性、妊娠を計画している女性、妊産婦の方々は、葉酸の摂取が不足しないように注意をする必要があります。

葉酸は、体内で蓄積することが難しいため、毎日摂取することが重要です。日本人の食事での葉酸摂取基準は、18歳~49歳の女性で240マイクログラム/日になっています。これは、妊娠・出産に関係のない成人女性が食品からの摂取で推奨されている葉酸の量です。

妊娠を計画している女性や妊娠の可能性がある女性は、神経管閉鎖障害のリスクを軽減するために、240マイクログラム/日に上乗せして、400マイクログラム/日の摂取が望まれます(少なくとも妊娠の1か月以上前から)。つまり、妊娠を計画している方の推奨量は、240マイクログラム/日+400マイクログラム/日で合計640マイクログラム/日となります。

緑黄色野菜や果物など、日常的に口にしている食べ物に葉酸は含まれています。しかし、妊娠を計画する方に必要となる、追加の400マイクログラムは、栄養補助食品やサプリメントから摂ることをおすすめします。

ペイレス

サプリメントなどからの摂取がすすめられている理由は2つあります。

1つは、葉酸は熱に弱く、調理をした際には50%近くが分解する、または、水溶性のため汁に溶出してしまいます。そのため、調理によって失われてしまいやすいのです。

2つめは、サプリメントなどの葉酸の体内の利用効率が約85%であるのに対し、食品中の葉酸の利用効率は約50%と低いという理由からです。

しかし、サプリメントなどからの摂取に関しては、注意しなくてはならない点もあります。それは、簡便に摂ることが可能なため、過剰摂取につながりやすいということです。過剰摂取となった場合は、ビタミンB12欠乏の診断を困難にするなどの問題が発生してしまいます。そのため、1日の摂取量が1,000マイクログラム/日を超えないように注意してください。

また、サプリメントなどに頼りすぎて、日常の食生活のバランスが崩れないようにも警告しています。あくまでも栄養補助のためのサプリメントですので、日ごろからさまざまな食品を摂取することにより、栄養バランスを保つように心がけてください。

(神経管閉鎖障害の発症は、遺伝要因なども含めた多因子による複合的なもののため、葉酸摂取のみにより予防できるものではありません。あくまでも、発症リスクの軽減を期待するものです)

 

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