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側弯症の症状。子どもと大人で現れる症状は異なる
側弯症でみられる変形や症状は小児と成人で異なることがあります。小児側弯症は変形による外見上の変化が主な症状であり、痛みを感じることはほとんどありません。一方、成人側弯症(成人脊柱変形)では多くの...
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側弯症の症状。子どもと大人で現れる症状は異なる

公開日 2018 年 03 月 07 日 | 更新日 2018 年 06 月 13 日

側弯症の症状。子どもと大人で現れる症状は異なる
小谷 善久 先生

社会医療法人 製鉄記念室蘭病院 副院長・理事、整形外科長 脊椎脊髄センター長 リハビリテーション部長

小谷 善久 先生

目次

側弯症でみられる変形や症状は小児と成人で異なることがあります。小児側弯症は変形による外見上の変化が主な症状であり、痛みを感じることはほとんどありません。一方、成人側弯症(成人脊柱変形)では多くの患者さんに痛みの症状が現れます。今回は社会医療法人製鉄記念室蘭病院 脊椎脊髄センター長・整形外科科長である小谷善久先生に、小児と成人の側弯症のそれぞれの症状についてお話を伺いました。

※側弯症の原因については記事1『側弯症の原因とは?子どもと大人、それぞれの原因や種類について解説』をご覧ください。

小児側弯症の主な症状

側湾症の症例写真
側弯症の症状写真 小谷善久先生ご提供

まずは、お子さんに起こる小児・思春期側弯症の症状についてご説明します。

外見上の変化

一般的な小児・思春期側弯症では外見上の変化が主な症状となり、基本的にご本人が自覚する痛みの症状はありません。外見の変化としては、肩の高さの違い、肩甲骨の出っ張り、背中や腰(ウエストライン)の左右差などがみられます。

進行度の高い(変形の強い)小児側弯症でみられる症状

それでは、小児側弯症が進行し変形が大きくなるとどのような症状がみられるのでしょう。

バランス異常による立位疲労感や腰痛

脊柱(背骨)の変形が強くみられる小児・思春期側弯症では、全身のバランスを保つことが困難となります。その結果、立位疲労感や慢性的な腰痛が生じ、日常生活を送るうえでさまざまな不具合をきたすことがあります。

成長終了後の変形の進行

小児側弯症は成長期(小学校高学年〜高校2年生頃)にかけて進行していくため、通常は成長終了とともに側弯症の進行も停止します。

しかし変形の角度が大きいと、成長終了後も側弯症の進行が停止せずに、その後も徐々に変形の進行がみられることがあります。大きな進行がみられることはほとんどありませんが、もともとの変形が大きかった場合には成長終了後も進行がないかどうか注意をするようにしましょう。

肺活量低下、呼吸機能障害

変形の角度(コブ角)がおおむね70度を超えるような大きなものの場合、肺や心臓などの胸部が圧迫される体勢になります。すると、肺活量が低下して息切れや胸苦しさといった呼吸機能障害の症状がみられることがあります。

心理的ストレス

膝を抱えている女児

変形が大きくなればなるほど当然外見上にも大きな変化がみられ、心理的ストレスを生じるお子さんが多くいらっしゃいます。周囲からの視線や友達からの「背中が曲がっている」「肩が下がっている」といった何気ない一言によってストレスが積み重なり、精神的な問題を抱えてしまうお子さんは少なくありません。

成人側弯症(成人脊柱変形)の主な症状

記事1『側弯症の原因とは?子どもと大人、それぞれの原因や種類について解説』でも述べましたが、成人の場合は脊柱が横に曲がる側弯症だけではなく、脊柱が後ろに曲がり、前かがみの体勢になる後弯症を合併していることが多くあります。

また、成人は脊柱が硬くなっているため、小児と比べて大きな変形がみられないことも特徴です。そのため、小児は変形が大きくなるに従い症状が強くなりますが、成人は硬い変形であるため小さな変形でも痛みなどの症状が強く出ることがあります。また反対に、大きな変形でも症状がほとんどみられない方もいるなど、症状の現れ方が多彩であることも成人側弯症(成人脊柱変形)の特徴です。

それでは、どのような症状がみられるか具体的に解説していきます。

背中や腰の痛み

背中を抑えて痛がっている女性

小児・思春期側弯症では痛みがほとんど出ないことに対して、成人側弯症(成人脊柱変形)では大きな変形がみられなくても、患者さんの多くに背中や腰などの変形部分に痛みの症状が現れます。

背中や腰の痛みが強くなることで、長時間立っていることや家事(料理や掃除など)をスムーズに行うことが困難になるなど、自立した生活を送ることが難しくなる方もいます。

神経障害(脊柱管狭窄や椎間孔狭窄)による下肢の痛みや痺れ

記事1『側弯症の原因とは?子どもと大人、それぞれの原因や種類について解説』でも述べたように、成人側弯症(成人脊柱変形)では椎間板変性(椎骨と椎骨の間でクッションの役割をしている椎間板の機能が低下すること)を伴うことが多く、同時に脊柱管狭窄や椎間孔狭窄を合併していることがあります。

脊柱管狭窄では神経の通り道である脊柱管の狭窄が生じ、椎間孔狭窄では脊柱管から出ている神経の枝の出口である椎間孔で狭窄が生じます。その結果、下肢のしびれや痛みの症状を引き起こします。

バランス異常

前かがみになっている高齢女性

変形が大きくなると、小児と同様に全身のバランスを保つことが難しくなります。特に成人の場合には、前かがみの体勢になってしまう後弯症によるバランス異常が多くあります。

バランス異常があると、ほかの箇所で代償して体を支えようとしますので、その部分に痛みや凝りなどの症状が現れることがあります。

 

一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会ウェブサイトも併せてご覧ください。

http://www.jssr.gr.jp/index.html

北海道大学医学部を卒業後、米国留学や北海道大学を中心とした道内の医療機関において、整形外科医としての研究・臨床経験を積む。脊椎脊髄疾患を専門とし高度な技術で低侵襲手術を行っている。2018年現在、北海道MISt研究会の代表も務める。

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