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動悸とは?考えられる原因や注意すべきポイントについて
動悸とは、心臓の鼓動を感じることです。動悸の感じ方は人によって異なります。また、動悸の原因も病気によるものから、生理現象による心配のないものまでさまざまです。今回は動悸の概要や懸念すべき病気、動...
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動悸とは?考えられる原因や注意すべきポイントについて

公開日 2018 年 04 月 01 日 | 更新日 2018 年 04 月 16 日

動悸とは?考えられる原因や注意すべきポイントについて
山城 啓 先生

池上総合病院

山城 啓 先生

目次

動悸とは、心臓の鼓動を感じることです。動悸の感じ方は人によって異なります。また、動悸の原因も病気によるものから、生理現象による心配のないものまでさまざまです。

今回は動悸の概要や懸念すべき病気、動悸の特徴を把握する際のポイント等について池上総合病院循環器内科の山城啓先生にお話を伺いました。

動悸とは?

正常より強く心臓の動きを感じること

動悸とは、正常の状態より強く心臓の動き(鼓動)を感じることです。動悸の感じ方は人によって異なり、言葉にしたときの表現方法もさまざまです。下記は実際に診療で患者さんに動悸の症状を伺った際の一例です。

<患者さんによって異なる動悸の感じ方>

  • 胸の中が動いている感じがする
  • 胸がドクンドクンと弾けている感じがする
  • 表から胸を叩かれている感じがする
  • 運動後に感じることのある鼓動が安静時にも感じられる など

動悸が生じる原因

走る

生理的な動悸と病気による動悸の症状とがある

動悸が生じる原因はさまざまです。病気の症状として生じることもあれば、健康な方に生理現象として生じることもあります。

生理的な動悸とは?

病気ではなく、体の正常な反応として、生理的に動悸が生じることもあります。

不整脈以外で動悸が起きるケース>

  • 緊張や不安
  • 興奮状態
  • 運動
  • 低血圧
  • 血圧上昇
  • 自律神経の不調
  • 脱水
  • 熱中症
  • 飲酒・喫煙 など

病気が疑われる動悸

生理的な動悸以外で動悸の症状が現れたとき、下記のような病気が疑われます。

<動悸で疑われる代表的な病気>

  • 不整脈
  • その他の心臓病(虚血性心疾患・弁膜症・心筋症など)
  • 甲状腺疾患(バセドウ病・橋本病など)
  • 貧血 など

不整脈

不整脈とは心臓が不規則に収縮し、脈拍の間隔や強さに異常が生じる病気です。動悸の他に冷や汗や体のだるさ、重篤な場合、失神などが生じることもあります。不整脈の症状については記事2『不整脈の症状・種類・検査』も併せてご覧ください。

その他の心臓病(虚血性心疾患・弁膜症・心筋症など)

動悸を伴う心臓の病気は不整脈以外にも、虚血性心疾患や弁膜症、心筋症などが考えられます。

<動悸を伴う代表的な心臓病>

虚血性心疾患……狭心症、心筋梗塞をはじめとする、心臓の栄養血管(冠動脈)が細くなったり詰まったりしてしまう病気

心臓弁膜症……心臓を4つに区切る「弁」の閉じ合わせが悪くなり、血液逆流(閉鎖不全症)や、通過障害(狭窄症)がおこる病気

心筋症……心臓の筋肉が肥大あるいは菲薄化(うすくなる)などの異常を起こし、心機能が低下する病気

甲状腺疾患(バセドウ病・橋本病など)

甲状腺は甲状腺ホルモンを分泌することで、体温や脈拍、腸の動きなどの調節機能を果たす臓器です。甲状腺疾患には大きく分けて甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)と、甲状腺機能低下症(慢性甲状腺炎(橋本病)など)があります。

甲状腺疾患にかかった場合、主として甲状腺疾患への治療を行います。ただし、甲状腺疾患では不整脈に伴う動悸が生じることもあるため、その場合には不整脈や動悸に対する治療も併せて行います。なぜなら、不整脈や動悸を長期間放置しておくと心臓に負担がかかり、心不全*に陥る可能性があるためです。

甲状腺疾患は女性の罹患率(病気にかかる割合)が高く、ときには家族内の遺伝も見受けられます。特に20〜50歳代の女性の動悸に対しては、甲状腺の病気も視野に入れた鑑別が必要です。 甲状腺の病気は血液検査によって鑑別することが可能です。

心不全……心臓の働きが弱ることで全身への血液供給が不十分となり、全身の症状(労作時息切れ・むくみ・易疲労感・呼吸苦・食思低下・不眠など)が生じること。

危険な動悸とは?-どんなときに病院を受診する?

診療

感じ方は人それぞれ、まずは一度診察を受けたほうがよい

動悸は病気の症状としてだけでなく、生理現象として健康な方にも生じます。しかし、だからといって軽視せず、繰り返す場合や持続する場合、また悪化する場合には早めに病院を受診するのがよいでしょう。病気による動悸の場合、その病気の種類によっては早急な治療が望まれるケースもあります。

また、動悸の感じ方も人それぞれです。なかなか動悸に気が付かない方もいれば、より頻繁に異常に気づく方もいます。そのため、気になる症状があればまずは一度病院で受診することをおすすめします。

動悸が起きたとき、注意するポイントは?

動悸の原因を診断するために、感じている動悸の特徴を正確につかむことが非常に大切です。どのような動悸であるかを把握するためのポイントには下記のようなものがあります。

<動悸の特徴を把握するためのポイント>

動悸の持続時間……動悸を感じる時間は一瞬・数秒・数分か、それとも持続して感じるか

動悸のテンポ……脈、鼓動の感じるテンポはいつもより速いか、遅いか、あるいは一定でないか

動悸の強弱……動悸に強弱はあるか、また呼吸に応じた動悸の強弱の変動はあるか

動悸に伴う痛み……胸痛・背部痛など痛みはないか

その他の症状……付随症状(意識消失感や冷や汗など)はあるか など

これらの判断は1回の動悸では断定できないことも多々あります。そのため、一度の検査で診断することが難しい場合には、次の診断までに時間を置いて複数回の問診・検査を行います。患者さんも問診を1度経験すると、それ以降動悸が生じた際にどんなことに着目し、症状を記憶すべきか徐々に把握できるようになってくることがあります。

動悸の持続時間

動悸の持続時間が長いと心不全に陥ることがあります。そのため、動悸の持続時間は重要な観点の1つです。

もし、動悸が不整脈からくるものならば、動悸の持続時間によってその重症度を予想できる可能性があります。動悸が一瞬で治まる場合には、軽度の不整脈であるケースが多いです。一方、その持続時間が長い場合、重症度の高い不整脈である可能性もあり、早急な入院・検査を勧めることがあります。

動悸のテンポ

動悸を感じる際、その脈や鼓動のスピードによって動悸の原因を予想できることもあります。動悸のテンポが普段の脈拍と変わらなかったり、遅くなっていたりする場合の動悸(徐脈:じょみゃく)では、貧血や緊張、不安などの生理現象による動悸である可能性が高いといえます。

動悸の強弱

動悸の強弱は本人自身での判断が難しいポイントですが、動悸の特徴を捉える上で重要な観点の1つです。動悸の最中に拍動が強くなったり弱くなったりと変動している場合、不整脈が疑われます。一方で、強弱が一定の場合は不整脈の可能性も生理現象によるものの可能性も考えられます。

また呼吸に応じて動悸の強弱が変化している場合、心臓を包む心膜や肺を包む胸膜に炎症が生じている可能性もあります。

動悸に伴う痛み

心臓、肺、大動脈の病気にかかると、動悸に胸痛・背部痛などが伴うこともあります。

その他、付随症状の有無

動悸が起きた際考えられる付随症状には、下記のようなものが挙げられます。

<動悸に伴って起きることがある症状>

  • 意識消失感
  • 冷や汗
  • 呼吸苦
  • 目眩(めまい)
  • 吐き気 など

不整脈による動悸では、重症度が高まると脈拍が速くなり意識消失感や冷や汗を伴うことがあります。しかし、脈拍の速さが正常時と変わらずに意識消失感や冷や汗が生じた場合には、低血圧など生理現象による症状であることが多いです。

動悸を抑えるためには?

胸を押さえる図

抑えられる動悸とそうでない動悸がある

動悸には、自力で抑えられるものと、抑えられないものがあります。不整脈以外の病気による動悸の場合、病気に対する治療を行わないと改善は望めないと考えられます。

動悸が起こっているときにはどのような対処をすることが望ましいのでしょうか。

血圧が下がっているとき

低血圧によって動悸が生じている場合、落ち着くまで横になり、頭を心臓より低くすると血圧を上げることができ、動悸が治まることがあります。しかし、動悸が治まったあと念のため一度病院で受診することをおすすめします。ただし、症状が悪化し、冷や汗や意識消失感を伴うようであれば、躊躇せず受診してください。

コントロールできる不整脈の場合

不整脈の種類によっては、脈の乱れを患者さんご自身でコントロールできるものもあります。発作性上室性頻拍*と呼ばれる種類の不整脈の場合、自律神経によって多少症状をコントロールできる場合があります。具体的には下記のような対処をしてみるとよいでしょう。

<発作性上室性頻拍への対処>

  • 深呼吸
  • 一時的に鼻を摘んで息を止めてみる
  • 一時的に息をこらえる など

発作性上室性頻拍…… 脈拍が速くなるタイプの不整脈の1種。不整脈の種類に関しては記事2『不整脈の症状・種類・検査』も併せてご覧ください。

いずれにしても病院で受診することが望ましい

動悸の原因はさまざまあり、その種類によっては多少自分でコントロールすることも可能なことがあります。しかし、症状が重篤である場合や繰り返す場合には一度病院で受診することをおすすめします。動悸や不整脈は起こっているときでないと検査を行えないため、可能であるときには、動悸が起きた際に速やかに医療機関で受診することがよいといえます。

1992年琉球大学医学部卒業。2017年より池上総合病院でカテーテルアブレーション治療に取り組む。専門分野は頻脈性不整脈に対するカテーテルアブレーション治療 心房細動に対する肺静脈隔離術。

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