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脊髄腫瘍の検査と診断 MRIやCTの撮影が重要
脊髄腫瘍の検査では、MRI*やCT*の撮影が中心です。また最近では、3D-CTアンジオグラフィーという患者さんの血管を立体的に撮影する検査も実施されています。今回も記事2『脊髄腫瘍とは? 分類や...
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脊髄腫瘍の検査と診断 MRIやCTの撮影が重要

公開日 2018 年 05 月 24 日 | 更新日 2018 年 05 月 25 日

脊髄腫瘍の検査と診断 MRIやCTの撮影が重要
飛騨 一利 先生

札幌麻生脳神経外科病院 病院長

飛騨 一利 先生

目次

脊髄腫瘍の検査では、MRI*やCT*の撮影が中心です。また最近では、3D-CTアンジオグラフィーという患者さんの血管を立体的に撮影する検査も実施されています。今回も記事2『脊髄腫瘍とは? 分類や症状について詳しく解説』に引き続き、幌麻生脳神経外科病院院長の飛騨一利先生に、脊髄腫瘍の検査の種類や方法についてお話いただきました。

MRI…磁気を使い、体の断面を写す検査

CT…エックス線を使って身体の断面を撮影する検査

脊髄腫瘍の検査方法

脊髄腫瘍の検査方法は主に、MRIやCT、レントゲンの撮影です。確定診断*をするためには、手術で腫瘍組織を取り、病理検査*を実施する必要があります。

病理検査…患者さんの組織を採取し、顕微鏡などで観察する検査

何の病気なのかを確定させる診断

MRI

まず初めに、患者さんのお話を聞き、神経症状をみながら 患者さんのどこが悪いのか診察します。通常その後、MRIの検査を実施します。MRIは、患者さんがX線被爆を受けることがなく、心身への負担が少ない検査です。MRIの撮影は、頸椎、胸椎、腰椎の3つの部位にわけて行います。

脊髄のしくみ
脊髄のしくみ

CTとレントゲン

CTやレントゲンの撮影も有効です。CTを撮影することで、腫瘍の石灰化(石のように固くなる)や骨の状態をみることが可能です。

その他の検査

そのほかでは、3D-CTアンジオグラフィーという特殊な検査が行われることもあります。3D-CTアンジオグラフィーとは、血管の様子を立体的に撮影できる検査です。3D-CTアンジオグラフィーにより重要な血管の位置や状態を把握したうえで、手術に臨むことができます。血管性の腫瘍あるいは血管動静脈奇形疑いの患者さんには 以前は脊髄血管撮影をしていましたが、現在は 点滴をしながらCTをするだけで 腫瘍への流入血管、腫瘍血管、流出静脈などが鮮明に見える3D-CTアンジオグラフィーをしています。

3D-CTアンジオグラフィー)  (提供:飛騨先生)
3D-CTアンジオグラフィー(提供:飛騨先生)

また、以前までは、ミエログラフィー(脊髄造影)という検査を実施していた施設も多くありました。ミエログラフィー(脊髄造影)とは、腰椎から造影剤を流し込み、造影剤の様子を撮影する検査です。しかし、患者さんの心身への負担が大きいうえ、脊髄腫瘍で腫れているところを針で刺し髄液*が漏れた場合、麻痺などの症状が強くなる危険性もありました。そのため、現在はあまり行われていません。

髄液…脳や脊髄をおおっている液体のこと

脊髄腫瘍と似てる症状の病気

人体模型

脊髄腫瘍のなかでも髄内腫瘍は、脊髄炎*などの病気と症状が類似しています。その他の脊髄の機能を損なう病気としては、けがや脊髄の虚血(血液が不足した状態)、血栓(血が固まったもの)、椎間板ヘルニア*などがあります。また、非腫瘍性脊髄髄内病変で脊髄のなかに腫れているものが存在すると、腫瘍と判断され脊髄腫瘍と間違った診断をされるケースもあります。このように類似した症状を持つ病気が多く存在するため、MRIやCT、レントゲンなどの画像検査や臨床症状を総合的にみて、脊髄腫瘍なのか類似した病気なのかを鑑別する必要があります。

一般の患者さんご自身で、脊髄腫瘍と似ている病気を見分けることは困難なため、しっかりとした検査を受け、専門の医師に判断してもらうようにしてください。

脊髄炎…ウイルス感染などにより脊髄が炎症を起こす病気

椎間板ヘルニア…椎間板のなかにある髄核という組織が飛び出す病気。神経が圧迫され、腰痛や足の痺れなどの症状が現れる。

記事4『脊髄腫瘍の手術治療 方法や術後について詳しく解説』では、脊髄腫瘍の一般的な治療法や、札幌麻生脳神経外科病院が行ってる治療法について詳しく解説します。

1981年に北海道大学医学部医学科医学専門課程卒業後、北海道大学医学部附属病院医員として脳神経外科において脳神経外科学についての研究に従事する。1988年からはカリフォルニア大学デイビス校へ客員研究員として留学し、生体NMRスペクトロスコピーの研究に打ち込んだ。帰国後、北海道大学医学部研究生として北大脳神経外科教室にて脊髄・脊椎疾患についての研究に取り組んだのち、1991年に北海道大学医学部附属病院助手、2000年に北海道大学医学部講師をつとめ、助教授、准教授、診療教授を経て、2013年からは札幌麻生脳神経外科病院の病院長に就任した。

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