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おたふく風邪
おたふく風邪(流行性耳下腺炎)とは、発熱と耳下腺(じかせん)の腫れを主症状とする病気です。ムンプスウイルスを原因とする感染症で、接触・飛沫感染によりうつることがあります。通常は発症から1~2週間...
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おたふく風邪おたふくかぜ

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

おたふく風邪(流行性耳下腺炎)とは、発熱と耳下腺(じかせん)の腫れを主症状とする病気です。ムンプスウイルスを原因とする感染症で、接触・飛沫感染によりうつることがあります。通常は発症から1~2週間で症状が落ち着きます。

合併症として髄膜炎、膵炎、精巣炎、内耳炎による難聴などを併発することがあります。特に難聴は、治らないことも多いため注意が必要です。流行性耳下腺炎は軽い病気ですが、難聴のことを考えると、しっかりワクチンで予防することが重要といえます。

原因

原因は、ムンプスウイルスに感染することです。感染力はほかのウイルスなどに比べて強いことで知られています。感染経路は、唾液などを介した飛沫感染と接触感染です。小児で発症しやすく、保育園、幼稚園、学校で流行することがあります。2018年2月現在、日本では定期接種になっていないため、数十万から100万人を超える人が感染し、先進国で数少ない大蔓延国です。

ムンプスウイルスが体の中に侵入してから実際に症状が出るまでの時間(潜伏期間)は18~21日といわれています 。通常は、一度ムンプスウイルスに感染すると生涯免疫を獲得するため(終生免疫)、再び流行性耳下腺炎に罹患することはありません。

症状

潜伏期間を経て、以下のような主症状が現れます。

  • 腫れ:耳下腺(じかせん)(耳の下)、その下に連なる顎下腺(がっかせん)、舌下腺など、唾液腺が腫れます。耳下腺の腫れは、左右両側に生じることが多いとされています。腫れている耳下腺が赤くなることはほとんどありません。
  • 唾液腺の痛み(疼痛):ものを飲み込むときに痛みを感じる嚥下痛(えんげつう)が生じやすいことが特徴的です。特に酸っぱいもの、硬いものを食べたときに、うずくような痛みが強く出る傾向があります。
  • 発熱

など

多くの場合1~2週間で症状はよくなり軽快します。ただし、以下の合併症を引き起こすことがあります。

  • 髄膜炎:流行性耳下腺炎の約10%に出現されると推定されています。頭痛、嘔吐を主な症状としますが、軽症であることが多いです。
  • 膵炎:強い腹痛を伴います。
  • 精巣炎・卵巣炎:思春期以降に流行性耳下腺炎に感染した場合、男性のうち約20~30%に精巣炎、女性のうち約7%に卵巣炎を合併するといわれています。精巣炎はかねてから不妊の原因になるといわれてきましたが、両側性でない限り、不妊はまれと考えられています。
  • 難聴:流行性耳下腺炎は耳の中の内耳に感染し、難聴を起こすことがあります。その頻度は報告によりますが、1,000人に1人程度といわれています。一度、難聴になると聴力が改善しないことがほとんどです。有効な治療法も現在(2018年2月時点)のところありません。両側性の場合、小さいお子さんの言語発達にも影響を与える重大な合併症となります。

上記のような合併症が起こる一方で、感染しても症状が全く出ない不顕性感染の患者さんが30~35%程度います。低いワクチン接種率のほかに、流行性耳下腺炎が集団発生しやすい理由のひとつに、高い不顕性感染率と長い潜伏期間があげられます。

検査・診断

おたふく風邪に特徴的な症状と周囲の流行状態から診断をつけます。特徴的な症状が現れていない場合は、血液検査を行い、抗体価を確認することがあります。特殊な検査として、唾液、尿、髄液などを採取して、そのなかからムンプスウイルスを見つけ出す遺伝子検査があります。

治療

症状に応じて、解熱鎮痛薬を内服する、脱水を防ぐ補液といった治療を行いながら(対症療法)、軽快を待ちます。熱や腫れなどの症状が出ている期間は、酸っぱいものや硬いものを避け、柔らかいものを摂ることがすすめられます。口から飲食物を摂ることが難しい場合は点滴を行います。髄膜炎を合併した場合、髄液を採取することで、頭痛、嘔吐などの症状が軽くなることがあります。

出席停止期間

流行性耳下腺炎に感染した場合、感染を広げないように、法令で「耳下腺、顎下腺又は舌下線の腫脹が発現した後5日を経過し、かつ全身状態が良好になるまで出席停止」と決められています。(「学校保健安全法」、2018年2月現在)

予防

流行性耳下腺炎の予防としては、おたふく風邪ワクチンといわれるワクチンの接種が挙げられます。予防接種は1歳から受けることができます。おたふく風邪による治らない難聴のリスクを避けるため、ワクチンによる予防接種が推奨されます。

2018年2月現在、おたふくワクチンは定期接種にはなっておらず、自己負担額が発生する任意接種となっています。費用は医療機関により異なります。また、地域によっては費用の助成を行っているため、かかりつけの医療機関や自治体の窓口などに問い合わせることをおすすめします。

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