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トゥレット症候群
トゥレット症候群とは、「チック」と呼ばれる症状が複雑に現れる状態を指し、多くは小学校入学前後の小児期に発症します。チックとは医学的な症状名であり、不随意運動、すなわち自分では意識せずに行動が生じ...
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トゥレット症候群とぅれっとしょうこうぐん

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

トゥレット症候群とは、「チック」と呼ばれる症状が複雑に現れる状態を指し、多くは小学校入学前後の小児期に発症します。チックとは医学的な症状名であり、不随意運動、すなわち自分では意識せずに行動が生じる症状のことを指します。トゥレット症候群では、咳や瞬き、首振りなどの運動、叫ぶなどの症状が突発的・無意識のうち生じています。時には意識的にやっているのではないかと思われるほどの複雑な行動を示すこともあり、精神的な病気と誤解されることもあります。トゥレット症候群の治療として、手術が行われることもあります。トゥレット症候群という「精神疾患かもしれない」と誤解を受けるような病気に対して手術を行っているという、間違った認識を与えてしまうことがあります。このあたりの誤解には充分留意することが大切です。 正確な発症率についてはいまだ不明な部分も多く正確な疫学情報を得るにはさらなる調査が必要ですが、1,000人当たり1〜10人ほどと推定されています。この数字は国や人種によっても異なります。主に男児に多い傾向があります。

原因

トゥレット症候群の発生には、遺伝的な要素や環境因子が複雑に関係していると推定されています。また、トゥレット症候群では、大脳基底核という部位が関わっているのではと考えられています。自発的な運動を適切に行うためには、ドーパミンやセロトニンと呼ばれる神経伝達物質が機能的にはたらく必要があります。しかしトゥレット症候群では、この神経伝達物質が異常をきたしていると考えられています。 またごく一部の方においては、SLITRK1と呼ばれる遺伝子の異常が病気の発症に関与しているのではないかと指摘されることもあります。この遺伝子は神経の発達に関わっているため、異常が存在することで正常な神経発達が障害される可能性もあります。しかし遺伝子異常と病気との関連性を明確にするには、さらに詳細な検討が必要です。 なお、育て方や本人の心がけが問題になっているということはありません。また、明らかな遺伝性も指摘することは難しく、トゥレット症候群を持つお子さんがいらっしゃっても次のお子さんもトゥレット症候群を発症するという訳ではありません。

症状

チックとは、突然に出現し、素早く、何度も繰り返される不随意運動のことを指しますが、トゥレット症候群では、多種類の運動性のチックと音声チックが1年以上に渡って続くことになります。トゥレット症候群は、小学校入学前後に発症し、運動性チックで発症することが多いです。具体的な症状としては、目の瞬きや首を傾げる、地団駄を踏むなどの症状です。音声チックとしては、咳払いや鼻ならし等があります。他人が言ったことのオウム返しのほか、「汚言(おげん)」と呼ばれる暴言や性的な発言など、その場に不適切な単語が出てしまうこともあります。 トゥレット症候群ではチックの重症度は幅広く成人になると症状が軽快することがある一方、重症例になると不随意運動による自傷他害行為や絶叫のために社会生活を送ることができなくなり、日常生活も困難になります。 また、トゥレット症候群では注意欠陥多動性障害、自閉症スペクトラムなどの併存症を見ることもあります。

検査・診断

トゥレット症候群の診断は、主に症状をもとにしてなされます。そのため、確定診断に確実な検査はありません。しかし、同様の症状を呈する器質的な疾患(例えばハンチントン病やウイルス感染後脳炎など)については除外をする必要があります。そのため、これらを除外するための検査を行うことがあります。

治療

トゥレット症候群の治療には、家族のカウンセリングや学校での介入について情報を共有することが有効です。またチックを抑えるために薬物療法(ハロペリドールなど)が取られることもありますが、副作用についても留意が必要です。 社会生活に制限が生じているような重症例に対しては深部脳刺激療法が行われることもあります。深部脳刺激療法とは、脳の中でも「視床」と呼ばれる部位に対して微弱な電気を持続的に刺激することで、チックを軽減させるものです。安全性は高く、とても有効な手段なのですが、実行できる施設に限りがあり年齢制限があることも課題のひとつです。

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