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Kidney
ネフローゼ(こども)
ネフローゼ症候群とは、生体にとって必須のタンパク質が尿中に大量に漏れ出てしまい、血液中のタンパク質の濃度が低下し、その結果、尿の量が減り、体がむくむ病気のことです。小児ネフローゼ症候群では、「特...
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腎臓

ネフローゼ(こども)ねふろーぜ こども

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

ネフローゼ症候群とは、生体にとって必須のタンパク質が尿中に大量に漏れ出てしまい、血液中のタンパク質の濃度が低下し、その結果、尿の量が減り、体がむくむ病気のことです。小児ネフローゼ症候群では、「特発性ネフローゼ症候群」が最も多く、ネフローゼ症候群全体の約90%を占めています。特発性ネフローゼ症候群とは、ネフローゼ症候群を引き起こした原因を、具体的に特定できないものを指します。わが国では、小児特発性ネフローゼ症候群は、年間1000人ほど新規に発生していて、小児10万人あたり6.5人の頻度です。2:1の割合で男子に多く、1~3歳での発症が最多です。
小児においては「微小変化群」と呼ばれる病態が最も多いと考えられています。微小変化群はステロイドに対する反応性が高く、小児ネフローゼ症候群の多くはステロイドでタンパク尿が改善することが期待できます。しかし中にはステロイドに反応しない例やタンパク尿が再発する例もあり、この場合には追加の治療が必要になります。

詳細は、こちらの記事も参照ください。
https://medicalnote.jp/contents/160127-018-JD

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原因

ネフローゼ症候群はその原因から、①真の原因が不明である「特発性(原発性)ネフローゼ症候群」、②糸球体腎炎(腎炎とネフローゼは違う種類の病気です)などの腎臓の病気により、タンパク尿や身体のむくみを呈する状態になる「続発性(二次性)ネフローゼ症候群」、③生まれつき遺伝子に異常があって、生まれた直後からタンパク尿が出現する「先天性ネフローゼ症候群」の三つに分類することができます。②の続発性ネフローゼ症候群と関連した病気には、糸球体腎炎以外にも、膠原病の一種類であるSLEに関連した「ループス腎炎」、その他O157大腸菌等に関連して発症する「溶血性尿毒症症候群」などを例に挙げることができます。③の先天性ネフローゼ症候群については、NPHS1やWT1など、いくつかの原因となる遺伝子が同定されています。しかしながら小児ネフローゼ症候群全体から見ると、まれな部類に入ります。
原因が何であれ、ネフローゼ症候群にともなう「タンパク尿」は、腎臓に障害が生じることから引き起こされています。タンパク質は本来生体に取ってとても重要なものであり、身体の外には排泄されないような仕組みが整っています。腎臓の中に存在する「糸球体」と呼ばれる部位が、この役割の一端を担っています。ネフローゼ症候群では、糸球体が壊れてしまっており、タンパク質が血管から尿の方へ漏れ出て行ってしまい、血液中のタンパク質が低下してしまいます。


詳細は、こちらの記事も参照ください。
https://medicalnote.jp/contents/160127-019-KE

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症状

ネフローゼ症候群においては、タンパク質が喪失されることに関連した症状が出現します。血液中のタンパク質は、身体がむくまないようにするために重要な役割を果たしており、体内のタンパク質が減少するネフローゼ症候群では身体がむくむようになります。顔や足などの目立ちやすい部位のむくみ以外にも、様々な部位にむくみに関連した症状が出現します。胸水、腹水、さらに消化管のむくみで腸の動きが悪くなると、吐き気、腹痛、下痢、食欲低下等が起きます。
ネフローゼ症候群で失われるタンパク質には、免疫機能に関わるものや、血液が正常に固まるために重要な物質も含まれています。そのため肺炎や胃腸炎等の感染症にかかりやすくなったり、各種血管に血栓が生じるようになります。
小児においては、これらの症状が明らかにならずに、学校検尿等をきっかけに診断されることもあります。


詳細は、こちらの記事も参照ください。
https://medicalnote.jp/contents/160127-018-JD

検査・診断

尿検査と血液検査を行い、基準以上のタンパク尿と基準以下の血液中のタンパク濃度(アルブミン)の二つより、ネフローゼ症候群と診断します。さらに、臨床症状、経過なども合わせて「特発性」、「続発性」、「先天性」のいずれかであるかを判断します。
成人においては、ネフローゼ症候群を引き起こしている腎臓の組織形態はとても様々であり、腎生検と呼ばれる腎臓の組織を確認する検査が行われることが多いです。しかし、小児ネフローゼ症候群では、「特発性ネフローゼ症候群」が大多数を占めており、その多くは「微小変化群」と呼ばれる見た目であることが知られています。微小変化群は、ステロイドがよく効くことがわかっています。こうした小児における特徴を加味して、小児では腎生検を行わずに、ステロイドで治療を開始することが多いです。
その一方、ステロイドに対する治療が抵抗性の場合には、「微小変化群」以外のものが原因でネフローゼ症候群が生じている可能性が高くなるため、腎生検で組織を確認してその後の治療方法が検討されます。また、微小変化群に典型的ではない症状や検査所見(例えば1歳未満の低年齢での発症、血尿、腎機能障害、高血圧、血清の補体価の低下、皮疹・発熱などの腎外症状など)が見られる場合においても、必ず腎生検を行い、診断を確定した後に治療を開始します。


詳細は、こちらの記事も参照ください。
https://medicalnote.jp/contents/160127-019-KE

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治療

ネフローゼ症候群の第一選択薬はステロイド薬です。ステロイド薬により、タンパク尿が消失すれば、ステロイド薬を徐々に減量しながら、数週間の治療期間のうちにステロイド薬を終了します。
しかし、ステロイドの減量過程において、タンパク尿が増悪・再燃するお子さんにも少なからず遭遇します。こうしたお子さんに対しては、ステロイドをより長期的に使用する必要性に迫られることから、ステロイド薬の副作用(低身長、緑内症、肥満、高血圧、糖尿病、白内障、骨粗鬆症など)の問題に少なからず直面します。
少しでもステロイドに関連した副作用を軽減するため、ステロイド以外の薬(免疫抑制薬)の導入が必要となります。日本で使用可能な免疫抑制薬としてはミゾリビン(ブレディニン®)、シクロフォスファミド(エンドキサン®)、シクロスポリン(ネオーラル®)などがあり、効果と副作用を考慮して、薬剤を選択します。これらの薬剤を使用してもタンパク尿や副作用のコントロールがうまくいかないこともあり、リツキシマブと呼ばれる薬剤を使用することもあります。日本においては、2014年に世界に先駆けてネフローゼ症候群への適応が認可されています。


詳細は、こちらの記事も参照ください。
https://medicalnote.jp/contents/160127-020-BN

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