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ノロウイルス胃腸炎(こども)
ノロウイルスとは、嘔気・嘔吐と下痢を主症状とする急性胃腸炎の原因ウイルスのひとつです。ノロウイルスによる急性胃腸炎は年間を通してみられますが、特に10月から4月頃までの秋口から春までに流行する傾...
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更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
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2017 年 04 月 25 日
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概要

ノロウイルスとは、嘔気・嘔吐と下痢を主症状とする急性胃腸炎の原因ウイルスのひとつです。ノロウイルスによる急性胃腸炎は年間を通してみられますが、特に10月から4月頃までの秋口から春までに流行する傾向があります。
子どもの胃腸炎に関連して、ノロウイルスはロタウイルスと並んで非常にありふれた病原体です。また、手洗いやうがいなどの衛生概念の確立していない小児において集団感染を見ることもまれではありません。なかには点滴を要するほどの脱水をきたすこともあります。さらに、ノロウイルス胃腸炎では消化器症状に留まるのみならず、けいれんを認めることもあります。
治療に際しては、重篤な脱水にならないように適切な水分補給を行うことが肝要です。ノロウイルスは容易に周囲へと感染が拡大しますので、お子さんの嘔吐物や排泄物、オムツの処理には細心の注意を払うことが必要です。

そのほか、こちらの記事も参照ください。
https://medicalnote.jp/contents/161110-002-YT
https://medicalnote.jp/contents/170626-009-RH

原因

ノロウイルス胃腸炎は、ノロウイルスと呼ばれるウイルスに感染することを原因として病気が発症します。ノロウイルスに汚染された食品を摂取することでも感染が成立しますが、お子さんのノロウイルス胃腸炎の感染経路としては、おもちゃやタオル、ドアノブなどに付着したノロウイルスを手にうつしとり、それを口にいれることから感染が成立することが多いです。
保育所や幼稚園等においては、一人がノロウイルスによる急性胃腸炎を発症すると、その嘔吐物や排泄物を処理する過程で感染が拡大することがあります。おもちゃやドアノブなどの環境がノロウイルスで汚染されると、ノロウイルスはしばらくの間生存することが知られています。しかしお子さんは衛生概念が充分確立しておらず、ウイルスの付着を意識できずにおもちゃを口に入れたり、手にウイルスがついたまま手洗いを徹底せずにおやつや食事を食べたりします。さらに環境がウイルスで汚染をされていると、ホコリ等と共に空気中にウイルスが漂い、そのウイルスを口から接触することでも感染が広がります。
また、一言で「ノロウイルス」と表現しても、遺伝子のタイプが異なるノロウイルスは多く存在します。かつ、ノロウイルスは変異を繰り返しやすいことも知られており、何度もノロウイルスにかかることも稀ではありません。

そのほか、こちらの記事も参照ください。
https://medicalnote.jp/contents/161110-002-YT

症状

ノロウイルスによる急性胃腸炎にともなう症状は、吐き気、嘔吐としつこい下痢、腹痛を挙げることができます。ノロウイルスが体内に侵入したから、およそ半日から2日たつと、嘔吐症状から病気が始まります。吐き気の症状は胃に関連した症状ですが、徐々に小腸へと炎症症状が移行し水様性下痢が出現し始めます。症状が出現してから、2日ほどの経過で症状は治まります。
しかしお子さんにおいては胃腸炎に対しての予備能が成人に比べて低いため、嘔吐や下痢症状から脱水が強く進行することがあります。脱水が進行すると、おしっこの回数やオムツを替える回数が減る、口の周りが乾燥している、口の中が乾いている、ふらつく、おもちゃで遊ばなくなる、などを挙げることができます。
またノロウイルスによる急性胃腸炎では、消化器症状に留まることなく、けいれんや腸重積、脳症等の合併症を来すこともあります。消化器症状以外の症状をともなう可能性は胃腸炎の重症度とは相関しないことに注意することも重要です。すなわち、胃腸炎症状がさほど強くない場合でもけいれんや脳症が発症することはあります。
そのほか、こちらの記事も参照ください。
https://medicalnote.jp/contents/161110-002-YT

検査・診断

ノロウイルスの急性胃腸炎の診断は、臨床経過や身体診察、周囲の流行状況等の情報をもとになされることが多いです。ノロウイルスでは外来でも利用できる迅速検査も利用可能です。ただし、ノロウイルスは遺伝子変異を起こすことも多く、迅速検査でウイルスを検出できないこともあるため注意が必要です。
そのほか、遺伝子診断法(リアルタイムPCR法、LAMP法など)が行われることもあります。通常の胃腸炎では外来ベースで行うことはあまりありませんが、脳炎やけいれんといったより重篤な合併症を発症したときに検討されます。
また、ノロウイルス胃腸炎では脱水の評価のために、血液検査や尿検査が行われることがあります。これらの検査で腎機能障害、電解質異常やアシドーシスの程度を評価します。
けいれんや脳症の発生が疑われる場合には、脳MRIなどの画像検査、脳波、髄液検査等の、より中枢神経系に特化した検査が追加されることもあります。

そのほか、こちらの記事も参照ください。
https://medicalnote.jp/contents/161110-003-PQ

治療

ノロウイルスの胃腸炎の治療では、脱水をいかに避けるかが重要です。特にお子さんの場合は脱水症状が急速に進行することがありますし、調子が悪くなるにつれてなお、いっそう水分を欲しがらなくなることもありますので、早期の段階から意識して水分補給をすることが求められます。
ノロウイルス胃腸炎の初期においては胃腸の動きが弱く、喉が渇いているのに任せてがぶがぶと水分摂取をするとすぐに嘔吐をしてしまいます。お子さんが水分を欲していても本人のほしいまま飲ませるのではなく、親御さんが調整をしながら少しずつ与えることが重要です。
理想的には、経口補水液(市販のOS-1など)が胃腸炎時には推奨されますが、味の関係から飲めないお子さんもまれならずいらっしゃいます。この場合には、お子さんが飲めるものを与えることになります。脱水の進行が強く経口摂取がままならない場合には、点滴にて水分補給を行います。
ノロウイルスに感染すると、「乳糖不耐症」と呼ばれる症状が胃腸炎治癒後に発症することがあります。一時的に母乳・ミルクを中止したり、より消化しやすい粉ミルクを使用したり、消化を助ける内服薬を併用することもあります。
感染予防上注意すべき点は、胃腸炎の症状が消失したのちも、排便中には2〜3週間程度ウイルスが排泄されているということです。そのため、症状が消失した以降もしばらくのあいだは、周囲への感染拡大を予防するためにも、排泄物の処理に注意を払うことが必要です。また、ノロウイルスは感染力が強いことに加えて、アルコール消毒では完全にウイルスを排除することは出来ません。環境中のウイルスを完全に排除するためには、塩素系消毒液の使用が必要になります。

そのほか、こちらの記事も参照ください。
https://medicalnote.jp/contents/161110-003-PQ
https://medicalnote.jp/contents/161110-002-YT
https://medicalnote.jp/contents/160222-027-ZF

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