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Brain
パーキンソン病
パーキンソン病とは、円滑な運動を行うのに重要な役割を担う脳の一部に異常が生じることで発症する病気です。パーキンソン病では、思ったタイミングで歩き出せない、小刻みな歩行になるなどの症状がみられるよ...
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脳

パーキンソン病ぱーきんそんびょう

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

パーキンソン病とは、円滑な運動を行うのに重要な役割を担う脳の一部に異常が生じることで発症する病気です。パーキンソン病では、思ったタイミングで歩き出せない、小刻みな歩行になるなどの症状がみられるようになります。

日本では10万人あたり100人~150人(およそ1000人に1人)がこの病気にかかると考えられています。60歳以上では10万人あたり1000人(およそ100人に1人)と、ぐっと多くなります。今後高齢化が進むにつれて、患者さんの数は増えると推定されている疾患です。

原因

パーキンソン病は、大脳の下に位置する中脳の黒質にある神経細胞が減少することで起こります。影響を受ける神経細胞はドパミンと呼ばれる神経伝達物質を産生するのに重要な役割を担う細胞です。

ドパミンは身体の運動を円滑にする際になくてはならない物質であり、チロシンと呼ばれる物質を材料として、いくつかの酵素反応を経て神経細胞の中で産生されています。この過程において必要な酵素として、チロシン水酸化酵素、グアノシン三リン酸シクロヒドレース、芳香族アミノ酸脱炭酸酵素と呼ばれる酵素が必要不可欠です。神経細胞が減少することでこうした酵素が減少し、結果としてドパミンが充分量産生されなくなるためにパーキンソン病が発症します。

なお、パーキンソン病では、ドパミンを産生する神経細胞の中にレビー小体(Lewy Bodies)と呼ばれる細胞内封入体が蓄積することが知られており、病気の発症に関係していると考えられています。レビー小体はパーキンソン病以外にも、レビー小体型認知症、純粋自律神経不全症という病気にも深く関わっています。パーキンソン病でもレビー小体に関連して病状が発症する疾患であり、これらの疾患を包括的に含めた概念として「レビー小体病」と呼ばれるものも提唱されています。

症状

大きく分けて運動に関連した症状と、運動に関連しない症状に分けることができます。運動に関連した症状としては、4大症状と呼ばれる代表的なものがあります。

静止時振戦

筋肉に力を入れていないときに起こる1秒に4〜7回程の大きな震えです。筋肉に力を入れるとこの震えは消えますが、しばらくその姿勢を保持していると再度現れることもあります。

筋強剛(筋固縮)

身体を受動的に動かしたとき、筋肉の力がうまく抜けておらず、抵抗感を感じるようになります。

動作緩慢

動作が遅くなり、動きの振幅が小さくなります。

姿勢反射障害

バランスが悪くなりひどい場合は転倒してしまうこともあります。

以上のような運動に関連した症状以外にも、パーキンソン病では運動に関連しない症状も現れます。たとえば、嗅覚障害や自律神経症状としての便秘、低血圧、発汗障害などがみられます。

そのほか精神面への影響がみられることもあり、うつや認知機能低下、幻覚、妄想などが出現することもあります。

検査・診断

症状の項目で記載したような各種症状を元にして診断が行われます。パーキンソン病は、脳出血や脳梗塞などといった明らかな肉眼的変化がない状態でも症状が現れる病気です。そのため、中枢神経疾患で行われることの多いCTやMRIといった形態画像検査では特徴的な変化を捉えることができず、脳の機能などを評価するための特殊な画像検査を行うことが必要です。

具体的には、SPECT/PETやドパミントランスポーターシンチグラフィ、MIBG心筋シンチグラフィなどの検査が行われ、精度高くパーキンソン病を診断することが可能です。

治療

内服薬による治療やリハビリテーション、手術、電気刺激療法などを組み合わせて行うことになります。

パーキンソン病は、神経細胞の減少に伴いドパミンが少なくなる病気であり、そのほかの神経伝達物質との相互調整がうまくいかなくなってしまっています。こうした不釣り合いを調整することを目的として、ドパミンそのものを補充する薬物療法(L-ドパ)を代表としたさまざまな治療薬が使用されます。経過中には薬に対しての効果が減弱したり、副作用が前面に出たりすることもあります。経過にあわせて、各種薬剤を変更しながら症状緩和を図ります。

また、近年ではiPS細胞を用いた治療方法や遺伝子治療も治療方法の一つとして期待されています。実用化に向けての調整はすでに開始しており、パーキンソン病の治療成績向上に向けての強い期待が寄せられています。

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