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リステリア症
リステリア症とは、リステリア菌を原因として発症する感染症を指します。リステリア菌は土壌などの環境中に広く存在する菌であり、食品中に紛れ込む危険性をはらんでいます。特に製造過程で乳、食肉、果物など...
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リステリア症りすてりあしょう

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

リステリア症とは、リステリア菌を原因として発症する感染症を指します。リステリア菌は土壌などの環境中に広く存在する菌であり、食品中に紛れ込む危険性をはらんでいます。特に製造過程で乳、食肉、果物などの食物が汚染されていることがあり、食中毒として発症することがあります。

妊婦や新生児、高齢者、免疫不全者が感染を起こすと、髄膜炎や敗血症、流産など、症状が重篤化しやすいため注意が必要です。

原因

リステリア菌(Listeria monocytogenes)への感染が原因で発症します。リステリア菌は自然界に広く存在し、土壌、動物の飼料や腐りかけの植物、さまざまな動物、まれに健康な方の便にも含まれています。

消毒剤や加熱には弱い菌ですが、温度の低い環境(4-10度)や12%の塩分の条件下でも増殖できるため、他の食中毒菌と異なり、冷蔵庫内や塩を使った食品のなかでも増殖して感染を起こす菌量になるという特徴があります。

感染の経路は、リステリア菌に汚染された食物を摂取することです。海外などで原因食品として報告されているのは、未殺菌の牛乳やチーズ、汚染されたコールスローなどの野菜サラダ、肉や魚の加工品、アイスクリームやバターなどがあります。ただし、リステリア菌は熱に弱いので、一般に売られている加熱殺菌した牛乳やプロセスチーズ、食べる前にしっかりと加熱調理した肉や魚などでは問題になりません。

また、妊婦さんがリステリア菌に汚染された食品を摂取することで、胎児に対して垂直感染が起こり、流産、早産、新生児の感染症などを起こすことがあります。

リステリア症は、比較的多くのリステリア菌に感染することから発症します。健康な方であれば少量のリステリア菌を摂取しても病気の発症に至らないことも多いですが、妊婦、新生児、乳児、高齢者、ステロイド使用者、白血病などの患者さんがリステリア菌に感染すると、病状が重篤化(非常に重くなる)するリスクが高まります。

症状

原因となるリステリア菌が体内に取り込まれてから、胃腸炎の場合は24時間程度の潜伏期間を経て発症します。しかし敗血症などの侵襲性の高いリステリア症は、発症まで11日前後と長く、多くは4週間以内とされますが、それよりも長いこともあります。

風邪のような軽い症状で済むこともあれば、敗血症や髄膜炎といった重篤な症状が現れることもあります。重篤な症状が現れた場合、急激な発熱、筋肉痛、関節痛などのインフルエンザに類似した症状がみられます。髄膜炎を発症すると、頭痛や吐き気、嘔吐、意識障害、けいれんなどがみられることもあります。

また、新生児がリステリア菌による髄膜炎を発症した場合には、哺乳不良や活気低下、不機嫌などといった症状を示します。妊婦さんが感染して、胎児に垂直感染をした場合には死産や流産、早産などにつながる危険性もあります。

検査・診断

血液や髄液を用いてリステリア菌を特定するための培養検査を行います。便で特殊な培養検査をすることもあります。リステリア症では髄膜炎が起こることもあるため、髄膜に炎症が生じていることを判断する髄液検査もおこないます。髄液検査では、白血球数の増加・タンパク質の増加・糖分の低下など一般的な細菌性髄膜炎の所見が確認できます。なかでもリンパ球の数が多いことがあるのが特徴です。

治療

細菌であるリステリア菌が原因となり発症する病気であるため、抗生物質による治療が行われます。使用される薬剤としては、ペニシリン系が第一選択になります。重症の場合、ゲンタマイシンを併用することもあります。

また、リステリア症は食中毒でもあるため、肉や乳製品などであれば加熱処理を行う、野菜はしっかりと洗うなど食品の調理や摂取に関して注意を払うことも大切です。さらに、包丁やまな板などの調理器具が生肉などからリステリア菌に汚染されることもあるため、調理器具の洗浄・消毒に注意を払うことも、発症予防の観点からは重要です。

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