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Bone
乾癬性関節炎
乾癬性関節炎とは、皮膚疾患のひとつである「乾癬(かんせん)」に、関節の炎症を合併する病気です。乾癬は、皮膚に炎症が生じることから皮膚が角化し、ぽろぽろと皮膚がはがれる症状が現れます。皮膚症状の出...
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骨・関節
更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

乾癬性関節炎とは、皮膚疾患のひとつである「乾癬(かんせん)」に、関節の炎症を合併する病気です。乾癬は、皮膚に炎症が生じることから皮膚が角化し、ぽろぽろと皮膚がはがれる症状が現れます。皮膚症状の出方や全身症状の出方に応じていくつかのタイプが知られており、乾癬性関節炎はそのうちのひとつです。

乾癬は、白人に比較して日本人ではまれな疾患であると考えられており、本邦においては10万人ほどの患者さんがいらっしゃると推定されています。このうち、乾癬性関節炎の患者さんは1〜10パーセントほどであり、男女差なく好発年齢は20代半ばです。

乾癬性関節炎の関節症状は指先や手首、膝、足首などに生じ、腫れや痛み、関節の変形をきたします。そのため皮膚に対しての治療に加えて関節の炎症を抑える治療も必要です。治療法は外用薬や免疫抑制剤、生物学的製剤(生物から産み出されるタンパク質を利用して作られた新薬)、紫外線療法など多岐にわたります。

原因

乾癬性関節炎の発症原因は完全には解明されていませんが、免疫学的な要因や外傷、感染、薬剤、ストレス、肥満、生活習慣などの環境要因が複雑に関与していると推定されています。

また、発症には遺伝的な要因も関連していると考えられています。赤血球には血液型があるように、身体のなかには、個人によって特有のHLA型と呼ばれるものがあります。このHLA型は、血液型のABO型とは比較にならないほど複雑で多様性があります。なかでもHLA-Cw6、B39、B16、B27、DR4などのタイプが、乾癬性関節炎の発症と関連性があると考えられています。

症状

乾癬性関節炎では、主に乾癬による皮膚症状と関節症状がみられます。

乾癬性関節炎でみられる皮膚所見には、2つの特徴があります。ひとつ目は、皮膚の表面を覆う「表皮」と呼ばれる部分の入れ替わるサイクル(ターンオーバー)が、通常1か月あまりで入れ替わるところ、3~4日のサイクルに短縮すること、そしてふたつ目は、リンパ球や好中球という、炎症に関わる細胞が表皮直下や表皮の中に入り込んでしまうことです。こうした特徴を反映して、皮膚症状として表面に銀白色の皮膚のかさつきを伴う、境界のはっきりした紅斑ができます。好発部位としては、肘や膝、頭部など外的な刺激が加わりやすい部位です。

関節炎症状は、指のDIP関節(第一関節)にみられることが多いです。この部位に炎症が生じることから、指が腫れたり痛みを生じたりします。その他にも手首や膝、足首などにも炎症を生じることがあります。

さらに、関節炎としての腫れ以外に、腱が付着している部位が全体的に炎症を起こすことから、腱付着部炎を生じることもあります。たとえばアキレス腱に炎症が生じ、それによって足首の痛み(アキレス腱付着部炎)が生じます。その他、腰痛(仙腸関節炎)や背部痛(脊椎炎)等もあります。いずれも放置すると、関節の破壊や変形が起こり、治療をしても変形が残ってしまうことがあります。

検査・診断

乾癬性関節炎は、皮膚所見と関節炎症状を元にして病気が疑われます。乾癬は必ずしも関節炎と同時期に発症している必要はなく、過去に乾癬にかかっていたかどうかも重要です。その他、爪の陥凹や指が腫れたなどの病歴も重要です。

リウマチ疾患に関連して、血液検査では「リウマトイド因子」と呼ばれる物質が測定されます。乾癬性関節炎であればリウマトイド因子が陰性です。さらに、関節の変形を評価するために、関節に対してのレントゲン写真も重要です。

治療

乾癬性関節炎は、乾癬に対しての治療と関節炎に対しての治療を行う必要があります。

乾癬の治療としては、軽症例の場合、ステロイドや活性型ビタミンD3の外用治療が中心です。それだけで完治が難しい場合は、光線治療(ナローバンドUVB療法、PUVA療法)が行われます。さらに尋常性乾癬の重症例や膿疱性乾癬・関節症性乾癬などの重篤な乾癬はシクロスポリン、レチノイドの内服、生物学的製剤も使用も行われます。

関節炎に対しては、軽症であれば非ステロイド系内服薬で治療します。しかし炎症が強く痛み止めで対応できない場合には、疾患修飾性抗リウマチ薬や生物学的製剤の使用が検討されます。

疾患修飾性抗リウマチ薬は、リウマチの治療で使用する「メソトレキサート」が使用され、生物学的製剤は、インフリキシマブやアダリムマブなどの薬が使用されます。こうした薬剤を組み合わせつつ、個々の症状にあった治療方法を検討します。

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