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切迫流産
切迫流産とは、文字の通り、流産が差し迫った状態をいい、少量の出血や腹部の張り・痛みなど症状はありますが、まだ正常妊娠への回復が可能な状態です。 流産とは、妊娠22週未満に妊娠が終了すること...
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切迫流産せっぱくりゅうざん

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

切迫流産とは、文字の通り、流産が差し迫った状態をいい、少量の出血や腹部の張り・痛みなど症状はありますが、まだ正常妊娠への回復が可能な状態です。

流産とは、妊娠22週未満に妊娠が終了することをいいます。胎児や母体の病的な原因により終了する場合を「自然流産」、人工的に終了させる場合を「人工流産」といいます。

自然流産のうち妊娠12週未満を「早期流産」、妊娠12週以降22週未満を「後期流産」といいます。流産の大半は妊娠12週までに生じ、流産のリスクは胎児の心拍が確認されて以降は減少する傾向があるとされます。後期流産は初期流産と比較すると少なくなっています。

原因

流産の原因には、

  • 胎児側の原因
  • 母体側の原因
  • 夫婦間の因子
  • 男性因子

など、さまざまなものがあります。また、原因不明というケースも多々あります。

妊娠12週未満の切迫流産の原因

この時期の流産の大半は、胎児の染色体異常が原因とされています。

そのほかに、母体因子として

  • 内分泌的異常(黄体機能不全、高プロラクチン血症)
  • 代謝性疾患(耐糖能異常、甲状腺機能異常)
  • 血栓形成傾向(凝固因子異常)

などがあります。

妊娠12週以降22週未満の切迫流産の原因

この時期の流産は、妊娠12週未満の初期流産と比較して胎児因子によるものが減り、感染や子宮頸管無力症あるいは原因不明のものが増えます。切迫流産と診断される子宮出血の原因としては、絨毛や胎盤辺縁の剥離(はくり)、子宮頸管無力症による子宮口の開大(開くこと)、子宮頸管の炎症、子宮頸管ポリープからの出血などがあります。感染によって起こる後期流産に関しては、絨毛羊膜炎と細菌性腟症が原因としてあげられます。

症状

切迫流産では、少量の出血や腹部の張り・痛みなどの症状が現れます。

検査・診断

胎児が生存している状態で、以下のいずれかが認められた場合に、切迫流産と診断します。

  • 子宮の収縮
  • 性器出血
  • 子宮口が開いている
  • 子宮頚管が短縮している
  • 胎胞(胎児を包む膜)が腟内に出てきている

なお、何度も流産を繰り返してしまう場合は不育症と診断され、血液検査で血栓形成傾向にあるかを評価する、あるいは染色体検査を行うこともあります。血栓形成傾向にある方は、初期から予防的に投薬を行うこともあります。

治療

内分泌的異常、代謝性疾患、凝固因子異常など、原因がわかる場合は、それに対する治療を行います。

12週未満

この時期の切迫流産で、流産予防効果が科学的に証明されている薬剤はありません。安静の指示を出されることもありますが、この時期の流産の原因が胎児因子であるため、予防や治療により結果が変わる(流産を回避できる)ことは残念ながら考えにくいです。出血している場合は止血・予防に内服薬などを処方する場合もありますが、流産予防効果があるとの確証は得られていません。

妊娠12週以降22週未満

12週未満と異なり、自然淘汰を乗り越えて妊娠が上手くいっている状態ですので、選択される治療の最初は安静です。ただし、この「安静」に関しても、子宮収縮が明らかな場合は強さと頻度を軽減させる効果はありますが、結果としてそれが流産予防につながるかは不明です。子宮収縮があれば、子宮収縮抑制剤の内服や点滴をします。絨毛膜羊膜炎と細菌性腟症などの感染により子宮収縮がおこる場合は、治療が必要です。抗生剤の腟内投与や、内服、点滴をすることもあります。

子宮の収縮がなくても子宮頸管が開いてしまう場合(頚管無力症)は、頚管を縛って閉じておく手術(頚管縫縮術)を行う場合もあります。

妊娠初期における子宮出血や腹痛は、原因不明なものも多く、程度によっては残念ながら流産にいたってしまうこともあります。しかし、原因によっては早期診断・治療により妊娠継続が可能で、必ずしも流産へ進行するわけではありません。症状がある場合は担当医とよく相談してください。

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