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卵巣がん
卵巣がんとは、卵巣に発生するがんのことです。子宮の両脇に位置する卵巣に生じる卵巣がんは、発症する場所によって、胚細胞性、上皮性、性索間質性などの種類に分類されます。 胚細胞性は若い世代の女...
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卵巣

卵巣がんらんそうがん

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
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2017 年 04 月 25 日
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概要

卵巣がんとは、卵巣に発生するがんのことです。子宮の両脇に位置する卵巣に生じる卵巣がんは、発症する場所によって、胚細胞性、上皮性、性索間質性などの種類に分類されます。

胚細胞性は若い世代の女性に多く発症します。卵巣がんの多くは上皮性で、このタイプは中高年に多く発症します。

上皮性卵巣癌は、さらに漿液性癌、類内膜癌、明細胞癌、粘液性癌の4つの組織型に分類されます。

原因

卵巣がんの原因について、はっきりとしたことはわかっていません。ここでは2017年現在考えられている3つのリスク因子について述べます。

排卵の回数が多い(妊娠・出産が少ない)

排卵時、卵子は卵巣の壁を破ります。排卵により破れた壁を修復する過程で、卵巣のなかに入り込んだ上皮が後に悪化していくのではないかと考えられています。

チョコレート嚢腫(卵巣の子宮内膜症)

子宮内膜症で卵巣が腫れる状態を「チョコレート嚢胞」といいます。チョコレート嚢胞は、本来は良性腫瘍であり経過観察されることが多いのですが、まれに一部が、卵巣がんへと移行することがあります。

遺伝素因

卵巣がんの一部は遺伝が関与しているのではないかといわれています。具体的にはBRCA1/2という遺伝子の変異がある場合、卵巣がんのリスクが高くなることがわかっています。この遺伝子は乳がんにも関連しているため、血縁の家族や親族に乳がんや卵巣がんにかかった方がいる場合には、医師に伝えてください。

症状

卵巣がんは早期発見が難しく、発見されたときには、すでに進行していることもあります。初期の卵巣がんは自覚症状がほとんどありませんが、腫瘤(しゅりゅう)がある程度大きくなってくると腹壁から触れるようになります。

腫瘍の種類にもよりますが、良性でも悪性でも腫瘤は進行性に肥大化していきます。悪性の場合は、腹水などが溜まってくるため、腹水による腹囲の増大や腫瘤による腹部膨満感、腹部の圧迫症状などがみられるようになります。膀胱が圧迫されれば頻尿が現れる場合もあります。しかし、頻尿は子宮筋腫などでも起こるため、卵巣がんに特有な症状というわけではありません。

検査・診断

内診・超音波検査

卵巣がんを診断するためにまず行う検査には、内診や超音波検査があります。超音波検査で悪性を疑う場合には、さらに精密検査を行います。

MRI、CT

超音波で腫瘤が確認された場合は、MRI(磁気共鳴画像)検査やCT(コンピューター断層撮影)検査を行います。MRIにより、どのタイプの腫瘍が疑われるのか、悪性度や組織型などをある程度推定することができます。CTはステージの診断に適しています。

腫瘍マーカー(参考として行う検査)

あくまで参考程度の検査ですが、腫瘍マーカーが用いられることもあります。卵巣の腫瘍マーカーとしてはCA125が使われます。しかし、CA125は子宮内膜症などの良性疾患や月経中でも上昇するため、腫瘍マーカー単独で卵巣がんかどうかを判断することはできません。画像診断で悪性が疑われ、腫瘍マーカーも非常に高いときに悪性の可能性が高くなります。

手術、組織検査、腹水細胞診

卵巣がんを疑った場合には、確定診断のために手術を行います。摘出した卵巣を組織検査に出すことで確定診断となります。手術を行う理由は、体外からでは容易に組織を採取できないためです。また、体外から針を用いて組織を採取する方法は、がん細胞をお腹のなかに広げてしまう危険性も伴います。手術中に摘出した腫瘍の組織検査(術中迅速病理検査)を行い、その後の手術内容を決定します。

また、CT検査によりステージについてもおおよその診断はできますが、確定診断は手術中の病気の広がりを目で直接確認し、手で触れることで決定していきます。このほか、腹水の細胞診を行い、ステージの決定に使用します。

治療

卵巣がんは、発症する場所によって胚細胞性、上皮性、性索間質性などの種類に分類されます。胚細胞性は若い世代の女性に多く発症します。卵巣がんの多くは上皮性のため、ここでは上皮性卵巣癌について説明します。

手術療法

卵巣がんの治療は原則、手術です。手術内容は、両側付属器(卵巣+卵管)、子宮、大網、後腹膜リンパ節の摘出です。可能な限り手術を行い、お腹の中の腫瘍を減らすことで、術後の化学療法の奏功率が上昇するといわれています。

若い年代で発症した場合には、妊孕性(にんようせい)(妊娠する能力)についても十分に配慮しなければなりません。温存した場合のメリットとリスクを熟慮して、症例ごとに医師と患者がコミュニケーションを重ねて、治療方針を決定する必要があります。

化学療法

卵巣がんの薬物治療は、がんの組織型によってレジメン(抗がん剤の組み合わせ)も異なります。ここでは、卵巣がんのうち最も多いとされる上皮性卵巣がんの初回治療について説明します。

上皮性卵巣がんに対する薬物治療では、パクリタキセルとカルボプラチンによるTC療法が標準治療として行われます。タキサン製剤(パクリタキセルなど)とプラチナ製剤(カルボプラチンなど)による併用療法も、治療効果が向上してきました。

有効性の高い主流の治療であるタキサン製剤+プラチナ製剤併用に加えて、2013年には分子標的薬ベバシズマブが卵巣がんの治療薬として新たに承認されました。

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