らんぽうのうほう

卵胞嚢胞

最終更新日:
2017年04月25日
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2017/04/25
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概要

卵胞嚢胞とは、卵巣に卵胞(らんほう)由来の嚢胞(のうほう)が形成された状態です。 卵胞は卵子が入っている風船のようなもので、排卵直前には卵胞が2~3cm程度に大きくなり、これが破裂することで排卵が起こります。

卵胞嚢胞とは、この一連の過程が正常に進まず卵胞が破裂しなかったため内部に液体が溜まった状態です。卵胞嚢胞による貯留物は、一般的に無色〜薄い黄色で透明です。卵胞嚢胞自体はめずらしいものではなく、多くは自然消失するとされていますが、出血性黄体嚢胞や良性腫瘍などと似ていることから、これらとの鑑別が重要になります。

原因

ホルモンや卵胞の細胞などの異常が考えられています。しかし、なぜ卵胞嚢胞が発生するのか、くわしいことはまだわかっていません。

症状

卵胞のう胞は、通常、症状はありません。しかし嚢胞が大きくなると、卵巣自体が捻れて卵巣茎捻転をおこすことがあります。卵巣茎捻転では強い下腹部痛が生じるだけでなく、周囲の血管も一緒に捻れて血流不全をおこし卵巣自体が壊死してしまうこともあります。

検査・診断

卵胞嚢胞の多くは内診と経腟超音波検査で診断可能です。卵胞嚢胞と思われる嚢胞が卵巣内に認められ、月経周期と合わせて矛盾がなければ診断となります。

出血性黄体嚢胞や卵巣良性腫瘍と区別が難しい場合、精密検査として骨盤MRI検査を行うこともあります。MRI検査は嚢胞内の液体成分が血液か、透明な水分か、かなどを見分ける能力に優れており、超音波検査では見えにくい充実成分(液体ではなく、異常な組織の塊のことで、一般的に何らかの腫瘍病変を疑うサイン)を検出可能です。

MRI検査を実施する際、担当医の判断で造影剤の併用する場合もあります。造影剤とは点滴のようにして血管内に注入する検査用薬剤で、これを併用することで特に腫瘍病変との区別がしやすくなります。

治療

卵胞嚢胞では通常、月経周期の変化とともに自然消失することが多いため、特別な治療は不要とされています。しかし卵巣茎捻転を合併した場合は、緊急手術により捻れた卵巣を元に戻す、壊死(えし)していれば卵巣摘出を実施します。

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