ごうししょう

合指症

最終更新日:
2017年04月25日
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2017/04/25
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概要

合指症とは、産まれつき手や足の指がくっついている状態を指します。出生1,000~3,000人に1人の割合で発生する病気といわれており、指に関しての奇形としては頻度が高い病気であることが知られています。

原因

胎児が子宮のなかで発生する段階で、指の形成がうまくいかないことが原因です。

胎児期の指は、初期の段階ではそれぞれの指がくっついています。指と指との間のくっつきは、赤ちゃんが大きくなる段階で徐々になくなっていき、最終的に指と指が離れます。しかし、この過程において異常が生じると合指症が発生します。

指の発生でおこる異常は、染色体や遺伝子に異常が存在することが原因となっている場合があります。合指症は、単独で生じることがある一方、何かしらの先天性疾患(たとえば、ポーランド症候群やアペール症候群)の一症状として生じることもあります。
 

症状

産まれつき指と指がくっついていることから認識されます。手では中指と薬指がくっついていることが多いです。どの程度指同士が離れていないかはまちまちであり、指先まで含めて融合していることもあります。

また、皮膚だけがくっついているケースがある一方、骨も含めてくっついていることもあります。
 

検査・診断

出生時にその見た目から診断されます。骨を含めて指がくっついているのかどうかを判断するために、レントゲン写真の撮影をおこないます。

また、原因の項目で記載した通り、ほかの先天性疾患に関連した一症状として合指症が発症していることもあります。そのため、原因疾患やそのほかの合併症を判断するための血液検査(遺伝子検査など)や指以外のレントゲン写真などの検査も検討されます。

治療

手術による治療がおこなわれます。手術の際は、見た目の問題に加えて、正常な指の機能を回復させることが重要です。

見た目の問題を考慮すると、心理的なストレスを感じる前に早い段階(集団生活をはじめる前)で手術をおこなうことが考えられます。しかし、あまり早い段階で手術をおこなうと、まだ指が小さいため手術そのものの難易度が高くなります。一方で、あまり遅くまで手術を待つと、指先の機能発達に支障が生じることもあります。

これらの状況を加味しつつ、手術の適切なタイミングを決める必要がありますが、一般的には1歳前後で手術をおこないます。
手術後は、患部を固定する時期もあります。一定期間経過観察したのち、リハビリをおこなうことも大切です。

出生すぐに合指症は指摘されますが、急いで手術をするのではなく、病状を把握しながら専門家と相談して決めることが重要です。また手術をしてもすぐに治療が終了するわけではなく、機能面改善のためのリハビリも必要です。治療経過は長期に渡るため、しっかりとした医療体制のもと、治療にあたることが重要です。
 

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