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子宮内反症
子宮内反症とは、分娩の際、胎盤が出てくるときに子宮が引っ張られてしまい、子宮のてっぺん部分(子宮底部)が内側にめくれてしまうことを指します。 分娩は、第一期から第三期というふうに、段階が分...
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子宮内反症(しきゅうないはんしょう)

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

子宮内反症とは、分娩の際、胎盤が出てくるときに子宮が引っ張られてしまい、子宮のてっぺん部分(子宮底部)が内側にめくれてしまうことを指します。

分娩は、第一期から第三期というふうに、段階が分けて決められています。このうち、赤ちゃんが産まれてから胎盤が出てくるまでを分娩第三期と呼んでいます。赤ちゃんが子宮の中から出てくると、へその緒を切って、赤ちゃんを温かい観察用ベッドなどへ移しますが、まだ子宮内にはへその緒が付いた胎盤が残っています。そのため、これをきちんと出してあげなければなりません。一般的に、この第三期はほぼ30分以内に完了するとされていますが、ここで子宮底部が裏返り、そのまま元の形に戻らないと、無理な形で子宮が締め付けられ、血流も悪くなります。

子宮内反症が起こると、お母さんは下腹部の激痛を感じるようになり、大量出血を起こしてしまうことも多いため、出産後に起こる緊急事態のひとつといえます。子宮内反症は、内反(裏返ること)の強さによって子宮陥凹(かんおう)、不全子宮内反症、全子宮内反症の3つに分類されます。子宮陥凹では子宮底部が少し内側に反転している程度ですが、全子宮内反症では子宮のほとんどが裏返ってしまい、腟から子宮底部の裏側が見えてしまうほど強く内反している状態です。

 

原因

子宮内反症には、自然に発生してしまう場合と、何らかの力が加わることで発生してしまう場合があります。自然発生の原因としては、子宮筋の緩み(羊水の量が多い、多胎(双子や三つ子)、複数回目の出産など)、急速に進行したお産、癒着胎盤(胎盤が子宮の内側と非常に強くくっついている状態)などが挙げられます。

また、咳や嘔吐してしまったときにお腹へ強い力がかかり、その勢いで柔らかい子宮底部が裏返ってしまうこともあります。何らかの力が加わることで発生してしまう場合には、胎盤用手剥離(胎盤の剥がれが悪いときに医師が胎盤を人工的に剥がすこと)、へその緒を無理に引っ張ってしまう、お母さんのお腹の上から子宮底部を無理に押すこと、などが原因として挙げられます。

症状

胎盤が出てくるときの下腹部の激痛と、それに続く大量の性器出血が起こります。痛みと大量出血により、ショック状態となる場合もあります。痛みは、子宮が反転するため、子宮に行くはずの血流がせき止められてしまい、うっ血してしまうために起こります。また、子宮の反転によって腹膜(お腹の中にある膜状の組織で、子宮の周りにもくっついている)が強く引き伸ばされてしまい、この刺激によっても痛みを感じます。

検査・診断

特別な検査は必要なく、胎盤が出てきた後の内診と、お腹の診察でほとんどが診断可能です。超音波検査をすぐに行える施設の場合には、超音波検査により子宮が裏返っているか確認する場合もあります。子宮内反症自体の検査ではありませんが、その緊急性から、血圧や心拍数、酸素濃度を測るモニター機器をお母さんの体に装着し、貧血などの状態を測定するために緊急で採血検査を行う場合もあります。

治療

大量出血を伴うため、出血に対する治療と内反した子宮を元に戻す処置を同時に行っていく必要があります。子宮内反症が発生した直後であれば、医師が手と腕を使って内反した子宮の底部を経腟的に押し戻す処置を行います(用手的整復)。このとき、子宮が後陣痛によって硬くなっている場合には、子宮収縮抑制薬(点滴や注射)を投与しながら処置を行うこともあります。用手的整復で子宮が戻れば、子宮収縮促進薬を投与し、出血を抑えながらその後にまた内反しないようにします。

分娩台での用手的整復で子宮が元に戻らない場合は、全身麻酔をしてからの処置が必要となるため通常は手術室や処置室に移動します。全身麻酔を行い、用手的整復を試みますが、それでも整復が困難な際は、開腹手術による手術的整復に切り替えます。お腹を開け、子宮を直接掴みながら、元の形に戻す方法になります。

大量出血に対する処置は、厳重な血圧のモニタリングと、点滴による水分補充、血圧確保がまず行われますが、出血の勢いが非常に強い場合には、輸血もおこなわれる可能性があります。