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Brain
正常圧水頭症
水頭症とは、頭蓋骨のなかに脳脊髄液が増えすぎることによって、脳を圧迫してさまざまな脳障害を引き起こす病気です。脳脊髄液が過剰に増えると、通常は頭蓋骨の中の圧力が高くなります。しかし、正常圧水頭症...
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正常圧水頭症せいじょうあつすいとうしょう

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更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
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2017 年 04 月 25 日
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概要

水頭症とは、頭蓋骨のなかに脳脊髄液が増えすぎることによって、脳を圧迫してさまざまな脳障害を引き起こす病気です。脳脊髄液が過剰に増えると、通常は頭蓋骨の中の圧力が高くなります。しかし、正常圧水頭症とは、水がたまっているものの脳の圧力上昇は正常範囲内に収まっており、歩行障害や認知症といった症状が目立つタイプの水頭症を指します。これらの症状は、医療的な介入を行うことで治療が可能であることが特徴です。 正常圧水頭症には、明らかな原因が指摘できない「特発性正常圧水頭症」と呼ばれるものがありますが、特発性正常圧水頭症にかかっている患者さんはパーキンソン病より多いという報告もあります。それにもかかわらず、5人に1人しか治療が行われていないという現状があります。高齢化社会がすすむ日本において、治療可能な正常圧水頭症の認知度をあげ、少しでも多くの患者さんが適切に診断・治療を受け、不要な介護負担を減らすことが重要であると考えられています。

より詳しい情報は、記事①記事②をご覧ください 

原因

脳や脊髄といった神経は、「脳脊髄液」と呼ばれる液体に浮かぶ形で頭蓋骨や背骨の中に納まっています。脳脊髄液は一定量が産生されては吸収されるという循環を繰り返していますが、何かしらの原因をきっかけとして脳脊髄液が過剰に増加すると「水頭症」と呼ばれる病気につながります。伸縮性に乏しい頭蓋骨や背骨の中で脳脊髄液が増加するため、頭蓋骨内の圧力が高くなるのが水頭症では一般的です。 しかし、正常圧水頭症ではその名前からも推察される通り、水頭症を発症している(すなわち脳脊髄液が過剰に蓄積している状態です)にもかかわらず、頭蓋内圧が正常範囲内に保たれていることが特徴です。 正常圧水頭症には、大きく分けて原因不明の特発性正常圧水頭症と、原因が明らかな続発性正常圧水頭症の2種類があります。続発性正常圧水頭症の原因には、くも膜下出血、髄膜炎、頭部外傷などが挙げられます。 原因のわからない特発性正常圧水頭症は認知症患者さんの5〜6%にみられます。好発年齢は60歳以上とされており、年齢が上がるにつれて患者数は増えていきます。特発性正常圧水頭症は、糖尿病や高血圧症などで血管にリスクを持っている方は発症しやすいことが報告されています。また、正常圧水頭症を発症する候補遺伝子も見つかっています。特発性正常圧水頭症は、こうした各種因子が複雑に折り合いながら発症に至ると考えられています。

より詳しい情報は、記事①記事②をご覧ください  

症状

特発性正常圧水頭症では、特徴的な症状として歩行障害、認知症、尿失禁の三徴候がみられます。 歩行障害は、特発性正常圧水頭症の発症早期からみられやすい症状です。歩行障害に関連して、転びやすくなった、という症状をみることがあります。老化現象でも歩行障害は認めますが、特発性正常圧水頭症では1年前後という早い時間経過で発症することが特徴です。歩行障害が強くなってくると、最初の一歩が出しにくくなる「すくみ足」が起きたり、立っている状態を保持することが困難になったりします。 特発性正常圧水頭症における認知症の症状は、いわゆる「忘れっぽさ」よりも、意欲・活気の低下、自発性や集中力の低下が目立ちます。さらに進行すると、呼びかけに対する反応が悪くなり、終日ボーっとしているなど元気がなくなってきます。 また、特発性正常圧水頭症では尿失禁をみることも特徴的です。具体的には、トイレの回数が多くなったり、トイレに間に合わずに排尿してしまうことになります。

より詳しい情報は、記事①記事②をご覧ください  

検査・診断

正常圧水頭症では、症状の項目を確認することに加えて、画像検査(頭部CTやMRI)と髄液排除試験が重要な検査になります。頭部CTやMRIでは、脳脊髄液が貯留している状況を確認することが可能です。手術にて症状が改善するかどうかを予測するための画像変化を確認することも重要です。 また、髄液排除試験と呼ばれる検査を行うことも重要です。この検査を行うことで実際に髄液を排除することになりますが、症状の改善の有無を同時に確認します。髄液廃液に伴い症状が改善するようであれば、水頭症手術の適応があると考えられます。

より詳しい情報は、こちらをご覧ください 

治療

認知症症状を呈する特発性正常圧水頭症ですが、手術にて症状が改善する可能性がある疾患として重要です。具体的には髄液の循環不全を改善することを目的として、脳室腹腔短絡術、脳室心房短絡術、腰椎腹腔短絡術の三通りの方法があげられます。このなかでも治療効果の有用性や安全性を加味して、最近では、頭や脳を傷つけない手法として腰椎腹腔短絡術が選択されるようになってきています。 また特発性正常圧水頭症の患者さんが回復するためには、適切な診断や手術以上に、術後の積極的な介護サービスの介入が必須です。手術を受けたらそれで終わりという訳ではなく、術後も継続的、定期的に日常生活における動作の評価を行いながら、治療介入を行うことが重要です。

より詳しい情報は、記事①記事②をご覧ください  

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