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Lung
気管支炎(こども)
気管支とは、気管から肺に至までの間に位置する部分を指します。気管支炎とは、気管支に炎症が生じることから、咳や痰などの呼吸器症状を引き起こしている状態を言います。子どもの気管支炎は、発症から治癒ま...
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肺
更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

気管支とは、気管から肺に至までの間に位置する部分を指します。気管支炎とは、気管支に炎症が生じることから、咳や痰などの呼吸器症状を引き起こしている状態を言います。子どもの気管支炎は、発症から治癒まで数日から数週間の経過で治癒するウイルス性の急性気管支炎が多くを占めます。また、数週間から数ヶ月以上の経過で咳や痰を伴う慢性気管支炎は、成人であれば喫煙に関連してよく遭遇する病気です。子どもの場合は受動喫煙に加えて、慢性的な感染症、喘息や異物誤飲等で生じることがありますが、急性気管支炎に比べると頻度的には低いと考えられます。

原因

子どもの気管支炎は多くが急性のものであり、中でも感染症(9割以上がウイルス性、その他細菌やマイコプラズマ等)に伴う急性気管支炎が多くを占めます。原因ウイルスとしてはいわゆる風邪を引き起こすものであり、アデノウイルス、コロナウイルス、インフルエンザ、RSウイルスなどを例として挙げることができます。細菌による気管支炎は、免疫力が弱い状況において好発しやすい傾向にあり、肺炎球菌やインフルエンザ桿菌、モラキセラなどが代表的な原因となります。 慢性気管支炎は子どもではより頻度は少ないですが、気管支に対して慢性的な刺激が生じる状況において発症することがあります。具体的な刺激としては、慢性的な呼吸器感染症(何度も何度も繰り返し感染症に罹ることですが、背景に感染症にかかりやすい体質を伴うことが多いです)、治療不十分な喘息、受動喫煙、異物誤飲やハウスダスト等の刺激物が原因として挙げることができます。 

症状

急性にせよ、慢性にせよ、症状の主体は痰を伴う咳になります。子どもの気管支炎には風邪に関連した急性気管支炎が多いことから、咳や痰が数日から1〜2週間程度続くことが典型的な症状です。また、急性気管支炎を引き起こしている感染症によって、発熱、全身倦怠感、筋肉痛、咽頭痛、鼻水など付随する症状は異なってきます。例えばアデノウイルスであれば主に夏に流行することも多く、39℃以上になる高熱が1週間前後持続することがあります。またインフルエンザウイルスが原因の場合は、急激な発熱に加えて筋肉痛や倦怠感が全面にでてきて、重篤感が強くなります。マイコプラズマは学童期に発症することが多く、頑固な咳が特徴的です。RSウイルスにおいては、幼児期以降であれば通常の鼻風邪程度で治まることが多いのですが、乳児が罹患すると急性細気管支炎と呼ばれる病気を引き起こします。特に1歳未満、心臓や肺に持病のある小児、早産児が病気にかかると呼吸器症状が重症化しやすいことが知られています。 

検査・診断

気管支炎の診断には、発症に至るまでのエピソードを明らかにすることがとても大切です。周囲の感染症の流行状況、集団生活の状況、受動喫煙、喘息の既往歴、異物を突然飲んでむせ込んだ、など多くの情報が診断のためには必要です。 検査としては胸部レントゲン写真が行われることがあります。症状の出方と同じく、原因によってレントゲン写真の所見は様々です。レントゲン写真を始めとした画像検査に加えて、原因に応じてより特別な検査が追加されることがあります。アデノウイルスやインフルエンザ、RSウイルスでは、咽頭や鼻などから採取された拭い液を利用した迅速検査が適応になります。また、細菌が原因の場合は培養検査が行われることもあります。培養検査とは、痰の中に混入している細菌を繁殖させ、気管支炎を引き起こしている細菌の種類を同定することです。同時に、抗生物質が効くかどうかを推定することも可能であり、治療方法の決定に重要な役割を果たします。マイコプラズマでは、マイコプラズマの存在を証明するための血液検査が行われることもあります。 喘息に関連した検査としては、血液検査でアレルギー体質かどうかを判定することもあります。また、呼気中の一酸化窒素(NO)を測定することで気道の抵抗性を測定することもあります。 

治療

気管支炎の治療は、原因によって大きく異なります。風邪に伴う急性気管支炎の場合は、基本的に対症療法が主体になります。インフルエンザによる急性気管支炎の場合は、抗インフルエンザ薬(タミフル、リレンザ、イナビル、ラピアクタ)が使用されることもあります。呼吸器症状の程度や基礎疾患の有無、合併症の併発等を加味しつつ、抗インフルエンザ薬が使用されます。 詳しくはこちらの記事も参照下さい。 【インフルエンザの治療―4つの抗インフルエンザ薬に対する考え方】 RSウイルスに伴う急性細気管支炎の場合、特別な治療法はありませんが、予防のための注射が選択されることがあります。すべての小児が予防接種の対象となる訳ではなく、先に挙げたリスク因子(心臓や肺に持病がある、早産児など)において注射が行われます。通常の予防接種と異なり、数回の接種で免疫が獲得されるというものではなく、毎月一回、RSウイルスが流状する冬場に接種を繰り返す必要があります。 その他、こちらの記事も参照下さい。 【RSウイルスとは─乳児に見られる呼吸器感染症】 肺炎球菌やインフルエンザ桿菌、マイコプラズマ等が原因となる気管支炎に対しては、抗生物質を使用することがあります。症状や経過、培養の結果等を加味しながら抗生物質の種類は決定されます。小児における急性気管支炎では、肺炎球菌やインフルエンザ桿菌であれば、ペニシリン系やセフェム系と呼ばれる抗生物質が選択されることが多いです。その一方マイコプラズマはこれらの種類は効果がなく、マクロライド系やテトラサイクリン系と呼ばれる別種類の抗生物質が使用されます。しかし、発達段階にある小児において特有の副作用が出現することがあるため(例えば歯に色素が沈着する)、慎重に適応を検討することが求められます。 喘息治療においては、気管支を広げるためのβ刺激薬、アレルギーを抑える抗アレルギー薬、ステロイド等が症状に応じて使用されます。 詳しくは、こちらに記事を参照下さい。 【気管支喘息は治るのか―喘息の治療方法と、発作を抑える吸入薬・飲み薬など処方薬まとめ】 1歳前後までのお子さんは、はいはいが出来るようになったり、よちよちながら歩けるようになったりする関係で、行動範囲が徐々に広がります。また好奇心がとても強い時期であり、手にしたものを何でも口に入れる傾向にあります。そのため、ビー玉やコインなど小さなものを口にしてしまい、誤飲を来すこともあります。この場合による気管支炎については、根本的な治療は全身麻酔下で異物を除去することになります。 その他、こちらの記事も参照下さい。 【子どもの誤飲で注意すべき点と適切な対応とは?】 慢性的な外部刺激による気管炎の場合、原因となっている刺激を除去することが有効です。例えば、受動喫煙による影響が疑われる時には、ご両親が喫煙をすることも治療方法の一つになります。 以上のように、原因に応じた適切な治療方法を選択することが、とても大切です。 参考 【New England Journal of Medicine(Viral Bronchitis in Children)】 【Medscapse(Pediatric Bronchitis)】 【Stanford Children’s Health(Acute Bronchitis)】 【American Family Physician(Diagnosis and Treatment of Acute Bronchitis)】

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