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洗剤中毒
洗剤中毒とは、洗剤が体内に大量に摂り込まれることで生じる中毒のことです。洗剤中毒を引き起こし得る洗剤には、洗濯用や液体石けん、食器洗い用や洗車用などたくさんの種類があります。 洗剤中毒の多...
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洗剤中毒せんざいちゅうどく

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

洗剤中毒とは、洗剤が体内に大量に摂り込まれることで生じる中毒のことです。洗剤中毒を引き起こし得る洗剤には、洗濯用や液体石けん、食器洗い用や洗車用などたくさんの種類があります。

洗剤中毒の多くは誤飲により起こっています。たとえば、お子さんや認知症の患者さんが、ジュースなどの飲み物と間違えて洗剤を飲んでしまうことがあります。また、皮膚や目に洗剤が大量にかかってしまい、症状が出ることがあります。

誤って口から摂取した場合には、洗剤の味の不快感から吐き出されることも多く、危険な状態になるほどの量を摂取することはほとんどありません。しかし、自殺などを目的として意図的に多量摂取した場合、生命に関わることがあります。洗剤中毒について正しい知識を持ち、誤用や誤飲に注意することが大切です。
 

原因

洗剤中毒を引き起こす原因物質は、界面活性剤と呼ばれる化学物質です。界面活性剤は、油汚れを落とすための洗剤などに配合されています。

界面活性剤は油分を内側に閉じ込め、水と馴染む性質を持っています。そのため、食器や衣服、車などに付着した油分を含む汚れを落とすことができます。人体を構成する細胞の表面には、油分の多い細胞膜があります。そのため、界面活性剤がじかに触れると細胞膜が壊されてしまい、さまざまな障害を引き起こします。日に何度も手洗いをしたり、洗剤を扱う水仕事をしていると手が荒れてしまうのは、このような界面活性剤の作用によるものです。

界面活性剤が消化管の表面を覆う粘膜や、目の角膜・結膜に触れてしまうと、消化管粘膜がただれたり、角膜や結膜が損傷されてしまいます。さらに、点滴などを介して血管のなかに入ってしまうと、血管内皮と呼ばれる血管内の細胞が損傷され、全身に重大な影響を及ぼします。
 

症状

洗剤中毒の症状は、摂取された洗剤の量と、摂取の経路によって異なります。

口から飲んでしまった場合

  • 口やのどの炎症による痛み
  • 吐き気
  • おなかの不快感
  • しゃっくり
  • おう吐 など

重症例では消化管出血や腸閉塞などが起こります。また、血圧が低下してショック状態に陥ることもあります。

目にかかってしまった場合

  • 目の充血
  • 涙が出る
  • 目のまわりがむくんで腫れる など

視力に大きく影響する角膜が損傷されることもあります。

皮膚が高濃度の洗剤にさらされた場合

  • かゆみ
  • 発赤
  • ただれ(びらん)
  • やけどのような痛みと腫れ など

血管から入った場合

厳密にはわかっていません。しかし、体内の細い血管で出血が起こり、末梢の組織への血の巡りが悪くなって全身状態が悪化し、最悪の場合には命にかかわると考えられます。
 

検査・診断

洗剤中毒の検査・診断においては、ご本人やご家族など、関係者からの情報が重要です。

具体的には、

  • 液体洗剤のボトルの内容量が急に減っていた
  • 具合が悪くなっている患者さんの近くに洗剤のボトルが置いてあった
  • 口元が泡立っていた

などの詳細な情報が非常に重要です。
ボトルに書かれている商品名やおおよその量がわかれば、洗剤中毒と診断する手がかりになり、治療や対処につながります。

一般的な検査では、全身状態に影響がないかどうかを血液検査や尿検査、心電図検査などで調べます。また、おう吐により吐物が肺や気管支に流れ込んでいないかを胸部レントゲン写真撮影やCT検査などで確認します。

意識障害があれば、脳の病気を合併していないか確認するため、頭部CT撮影を行うこともあります。
また、患者さんの状態が落ち着いた段階で、胃や食道などの消化管が損傷されていないか調べるため、胃カメラを行うこともあります。
 

治療

洗剤を飲んでから1時間以内におう吐することがなければ、治療が必要なほど多くの洗剤を飲んだとは考えにくくなります。この場合、それほど危険な状態に陥ることはないと考えてよいでしょう。目や皮膚にかかってしまった場合は、流水でよく洗い流すことが重要です。

大量の洗剤を飲んでしまったと考えられる場合、飲んで数分以内であれば、牛乳や卵白を飲ませて界面活性剤の毒性を緩和させます。また、中毒に対する一般的な治療として、酸素投与や肝臓・腎臓を保護するための治療を行います。どのような治療を選択するかは、血液検査や心電図、胸部レントゲン検査の結果に応じて変わります。

一般向けのコンテンツですので、予防についても触れられた方が良いかもしれません。

  • 子どのの手の届かないところにしまう
  • 最近は外見からは洗剤だとわからない製品もあるため、そのような製品の場合は子どもの誤飲に特に注意を要する など。