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潰瘍性大腸炎
潰瘍性大腸炎とは、大腸の粘膜に潰瘍やびらんなどの慢性的な炎症が起こる病気です。クローン病とならび、炎症性腸疾患の代表的疾患として知られています。 20代から30代の若年者に好発する病気で、...
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大腸・小腸

潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

潰瘍性大腸炎とは、大腸の粘膜に潰瘍やびらんなどの慢性的な炎症が起こる病気です。クローン病とならび、炎症性腸疾患の代表的疾患として知られています。

20代から30代の若年者に好発する病気で、発症年齢のピークは男性が20〜24歳、女性が25〜29歳といわれています。しかし、小児や50歳以上でもみられるなど、幅広い年齢層で発症する可能性があります。同じ炎症性腸疾患のクローン病とは違い、潰瘍性大腸炎に性差はありません。

潰瘍性大腸炎は、炎症の広がりによって直腸炎型、左側大腸炎型、全大腸炎型などに分けられ、炎症の程度により症状も異なります。

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原因

潰瘍性大腸炎の原因や詳細なメカニズムについては、現在のところ完全にはわかっていません(2018年3月時点)。消化管の炎症は、遺伝的な要因や環境要因などが複雑に絡み合い、異常な免疫応答を引き起こした結果として起こると考えられています。

一部の患者さんでは、近親者に炎症性腸疾患の家族歴が認められます。潰瘍性大腸炎の発症に関連すると考えられる遺伝子は、数多く同定されています。多くはクローン病発症にも共通して影響すると考えられるもので、主に免疫応答や腸のバリア機構に関連するものがみつかっています。

また、衛生環境や食生活といった環境因子との因果関係も強く示唆されています。日本では衛生環境が改善され、欧米の食生活を取り入れるようになって以降、患者数が増加傾向にあるといわれています。

症状

潰瘍性大腸炎の一般的な症状には、下痢や血が混じった粘り気のある血便があります。また症状は炎症の広がりにより変わります。炎症が大腸の上部に広がると、便が柔らかくなり排便回数が増加する傾向があります。また、残便感がありトイレに行く頻度も増えます。腹部にけいれん性または持続的な痛みが生じることもあります。

重症化すると十分な栄養吸収ができず体重が減少したり、炎症部分からの出血により貧血となったりすることもあります。炎症が広範囲にわたっている症例や、長期にわたって罹患している症例では、大腸がんを発症するリスクが高くなります。

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検査・診断

慢性の粘血便や下痢、腹痛などの症状から潰瘍性大腸炎が疑われる場合には、まず海外渡航歴、服薬状況、家族歴などの聴き取りを行います。これは、同じような症状を引き起こす感染症や薬剤性の腸炎ではないことを確認するためです。潰瘍性大腸炎では、類似症状を引き起こす病気との鑑別が大切です。そのため、細菌学的検査や寄生虫学的検査により、他の病気である可能性を除外します。

次に、大腸内視鏡検査により腸内の状態を観察します。典型的な所見としては、浮腫性の粘膜、血管透過性の低下、潰瘍、出血しやすさなどがみられます。大腸内視鏡検査の際、組織の一部を採取する生検を行って病理検査も実施されます。

治療

潰瘍性大腸炎の治療は、薬物療法などが中心となります。治療に使用する薬剤は、病態や炎症の部位、重症度に応じて変わります。現在のところ、完治に導く治療法は確立されていませんが、炎症を抑えたりコントロールしたりするために有効な薬は存在し、治療成績も年々向上してきています(2018年3月時点)。症状が悪化しているときには、炎症を抑えるための内服薬や注腸剤を使用したり、ステロイド注腸を行うことがあります 。

重症の場合には、ステロイドの経口あるいは点滴治療が行われます。また2002年以降、抗TNFα抗体製剤も盛んに用いられるようになっています。さまざまな内科的治療を実施しても症状がコントロールできないときには、外科手術が適応となる場合があります。この他、大腸粘膜病変にがん化が認められた場合や薬物治療による副作用がある場合にも手術が行われることがあります。

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