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熱性けいれん
熱性けいれんとは、乳幼児期に発症するタイプのけいれんのひとつです。生後半年から6歳前後までのお子さんにみられるけいれんであり、発熱に伴って起こるものです。 10人に1人ほどの方が経験すると...
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脳

熱性けいれん(ねっせいけいれん)

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

熱性けいれんとは、乳幼児期に発症するタイプのけいれんのひとつです。生後半年から6歳前後までのお子さんにみられるけいれんであり、発熱に伴って起こるものです。

10人に1人ほどの方が経験するといわれているありふれた病気で、成長発達に問題がないお子さんでもみられるものです。1回の経験のみの場合もあれば、発熱のたびに起こることもあります。

通常、年齢を重ねるにつれて、熱性けいれんを起こすことは少なくなっていきます。年齢を重ねてもけいれんが起こるか、発熱がなくてもけいれんが起こる場合は、てんかんなど別の原因があると想定されます。

原因

熱性けいれんの原因は、現在(2018年2月時点)まで完全には明らかになっていません。しかし、発熱に関連して神経ネットワークの制御が取れなくなることによりけいれんが起こると推定されています。また、親に熱性けいれんの経験があると、子どもも熱性けいれんを発症する可能性が高まるといわれており、遺伝的な因子が関与しているとも推定されています。

熱性けいれんは、発熱を誘発因子として発症するけいれんです。熱性けいれんを起こす年齢層の子どもは、多くの場合、ウイルスや細菌などによる感染症に関連した発熱をきたします。また、予防接種を受ける機会が多いため、それに関連して発熱のリスクが伴います。

症状

38℃以上の高熱から24時間以内にけいれんが生じることが多く、意識消失・顔色不良・手足のけいれんなどがみられます。この間、周囲に対しての反応性はなく、2〜3分ほどの経過で自然にけいれんはおさまります。けいれんがおさまった後は、多くの患者さんがしばらく寝てしまいます。

典型的な熱性けいれんの特徴は以下のとおりです。ただし、これらのような特徴をもたないタイプの熱性けいれんもあるため、どのようなタイプのけいれんであるかをしっかりと観察することが重要です。

  • 38℃以上の高熱から24時間以内に起こるけいれん
  • 左右対称性
  • 数分間で自然におさまる

熱性けいれんでは、基本的には脳に対してダメージが残ることはありません。そのため、けいれんを起こしたからといって神経学的な後遺症を残すことはないと考えられます。しかし、熱性けいれん以外にも「発熱」と「けいれん」を主要症状とする病気は数多くあるため注意が必要です。

検査・診断

熱性けいれんを診断するためには、けいれんのタイプを正確に評価することが重要です。また、周産期の情報、成長発達歴、家族歴なども同時に評価します。最終的に、熱性けいれんと判断される場合には、必ずしも検査をするとは限りません。

しかし、経過から熱性けいれん以外の病気が疑われる場合には、追加の検査が検討されます。たとえば、けいれんが起こり始めたときは38℃以上の高熱を伴っていても、経過を追うごとに熱がなくてもけいれんを起こすようになった場合、てんかんの検査が必要です。また、髄膜炎や脳炎、代謝異常症などが考えられる場合には、血液検査(炎症反応、電解質や血糖値など)、髄液検査、頭部CTやMRIなどの画像検査を行います。

治療

熱に関連してけいれんを起こしている場合、熱性けいれんかどうかを判断するためには、落ち着いてけいれんの様子を観察することが重要です。ご家庭では、携帯電話の録画機能などを利用してけいれん時の様子を収録すれば、病院で経過を説明する際に役立ちます。

子どもが目の前でけいれんしている状況では、落ち着いて対応することは難しいものですが、怪我をしないよう周辺の環境に注意しましょう。また、けいれん中に嘔吐をすると窒息する恐れがあるため、吐物を吸い込まないように、体を横に向けた姿勢にさせるなどの対応が必要です。その際は、顔のみでなく、体全体を横向きにしましょう。なお、けいれん中に体を押さえつけたり、口のなかに手や物を入れたりすることは、かえって悪影響であるため控えましょう。

熱性けいれんでみられるけいれんは、多くの場合、数分以内におさまります。5~10分以上けいれんが持続する場合にはけいれん止めの薬剤が使用されるため、救急車を呼ぶことも検討します。けいれんが止まった後には追加の治療はほとんど必要ありません。しかし、別の病気が原因でけいれんを起こすこともあるため、注意深く経過をみることは必要です。

発熱のたびに熱性けいれんを繰り返す場合には、けいれん予防薬の使用が検討されます。

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