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猩紅熱
猩紅熱(しょうこうねつ)とは、A群溶血性連鎖球菌と呼ばれる細菌により引き起こされる細菌性疾患を指します。A群溶血性連鎖球菌は、小児科領域を中心とした感染症疾患としてありふれた病原体のひとつです。...
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猩紅熱しょうこうねつ

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

猩紅熱(しょうこうねつ)とは、A群溶血性連鎖球菌と呼ばれる細菌により引き起こされる細菌性疾患を指します。A群溶血性連鎖球菌は、小児科領域を中心とした感染症疾患としてありふれた病原体のひとつです。咽頭炎や皮膚感染症などを引き起こすことが知られています。

猩紅熱を発症すると、主に全身に広がりうる皮膚の発疹と咽頭炎、扁桃炎などが現れます。猩紅熱は、主に幼児から児童にかけてみられることが多い病気とされています。

原因

猩紅熱は、「A群溶血性連鎖球菌」と呼ばれる細菌が原因となって発症します。A群溶血性連鎖球菌は、唾液や鼻水を介して広がる飛沫感染が主流ですが、食材を介して感染が拡大することもあります。また、症状を引き起こさないとしても、咽頭に保菌している方もいます。しかし、これらの無症状保菌者から感染が拡大することは通常はありません。

症状

A群溶血性連鎖球菌に感染すると、2~5日の潜伏期間を経て感染症状が現れます。

咽頭炎・扁桃炎症状

猩紅熱は、急激な発熱と咽頭炎・扁桃炎にともなう喉の痛みからはじまることが多くあります。扁桃には膿が付着し、吐き気や嘔吐、腹痛などの消化器症状をともなうこともまれではありません。

皮膚症状

こうした咽頭炎、扁桃炎症状が出現してからおよそ1日後に皮膚症状が現れます。皮膚の発疹は小さく点状で赤みを帯びており、触れると紙ヤスリのようなザラザラした感触をしているといわれています。全身のなかでも特に腋窩(えきか)(わきの下のへこんだ部分)や鼠径部に認めることが多く 、逆に鼻の下、特に口の周り、手のひらや足の裏などに発疹を認めることは少ないとされます。

また、舌には「イチゴ舌」と形容されるようなぶつぶつが出現することもあります。こうした発疹は1週間ほどで治まりますが、3~4週ほど経過すると、顔面や手のひらの皮膚、指先の皮膚がめくれるようになります。 

合併症に関連した症状

猩紅熱は、治療がなくとも自然に治癒することも期待できる病気ですが、まれにリウマチ熱や急性糸球体腎炎などの合併症が生じることもあります。これらの合併症に関連して、心不全症状や関節の腫れ・痛み、むくみ、血尿などを認めることがあります。

検査・診断

猩紅熱は、特徴的な症状(発熱、喉の痛み、全身に広がる皮膚症状、いちご舌など)をもとにして疑われます。

迅速キットの使用

多くの診療所・病院においては、A群溶血性連鎖球菌の存在を確認するための迅速キットが使用されています。この検査では、咽頭の拭い液を検体として用い、10分前後の時間で検査結果が判明します。

培養検査

そのほか、A群溶血性連鎖球菌を確認するために培養検査が行われることもあります。培養検査は結果が判明するまでに数日を要しますが、迅速キットよりも感度が高いともいわれており、実施することがあります。

血液検査

また、A群溶血性連鎖球菌に感染していても症状が現れていない保菌者がいることも知られています。こうした患者さんと区別するために、血液検査によって急性期の免疫反応が生じていることを確認することもあります。具体的には、ASO、ASK、ADNaseBなどと呼ばれるA群溶血性連鎖球菌に対する抗体検査が含まれます。

合併症確認のための検査

合併症としてリウマチ熱や急性糸球体腎炎などを生じることもあります。合併症の確認のために心エコー検査や尿検査などが追加されることもあります。

治療

猩紅熱は、抗生物質を用いて治療されます。抗生物質を内服することで、猩紅熱の症状そのものを抑制することができ、リウマチ熱など合併症の一部を予防できると考えられています。さらに、抗生物質を内服し、一定時間経つと、A群溶血性連鎖球菌を他人に移してしまう危険性も減るといわれています。

使用される抗生物質は、ペニシリン系のものが主要です。ペニシリンに対するアレルギーを持つ方には、マクロライド系と呼ばれる抗生物質が選択されることもあります。いずれの場合でも、しっかりとA群溶血性連鎖球菌を除菌することが重要であり、症状が消失してからも処方された抗生物質を中断せず飲みきることが重要です。また、咽頭痛や発熱に対して解熱鎮痛剤が用いられることもあります。