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突発性発疹
突発性発疹とは、2歳までの乳幼児に多くみられる、ウイルスによる発疹性感染症を指します。3〜4日間39℃前後の発熱が続き、解熱後に発疹が現れることが特徴的です。母親からの移行免疫が弱まってくる6か...
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突発性発疹とっぱつせいほっしん

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

突発性発疹とは、2歳までの乳幼児に多くみられる、ウイルスによる発疹性感染症を指します。3〜4日間39℃前後の発熱が続き、解熱後に発疹が現れることが特徴的です。母親からの移行免疫が弱まってくる6か月ごろからみられることが多く、赤ちゃんにとって初めての発熱となることも多いです。報告症例の年齢は0歳と1歳で99%を占めております。

原因となるウイルスは2種類(ヒトヘルペスウイルス6あるいは7;HHV-6, HHV-7)知られています。そのため、2種類のウイルスにそれぞれ感染し、2回突発性発疹を発症することもまれではありません。

原因

最も多い原因ウイルス

ヒトヘルペスウイルス6型

最も多い原因ウイルスはヒトヘルペスウイルス6型(HHV6)であり、日本人であれば4歳以上の方のほとんどが保持しているといわれる一般的なウイルスです。 このウイルスは一度感染すると潜伏感染状態になります。そのため、感染者の唾液中には、一定量のウイルスが排泄されます。

体の中で対抗物質(抗体)が作られるため、病気は正常な免疫で抑えられます。

赤ちゃんが感染するきっかけ

生後、母親から譲り受けた移行抗体量が減少していくと、赤ちゃんはさまざまな感染症を発症するようになります。このころの赤ちゃんは、集団生活の場にさらされることが少なく、主に接触するのは家族です。ウイルスは感染した家族の唾液中に排泄されており、移行抗体量が減少した赤ちゃんにウイルスが移り、感染することで発症します。

赤ちゃんの移行抗体量の減少や、主に接触する人は家族という生活スタイルを反映して、赤ちゃんにとってのはじめての発熱が突発性発疹となることも多いです。

その他のウイルス

ほかの原因ウイルスとして、HHV-7、エンテロウイルス(コクサッキーウイルスA・B、エコーウイルス)、アデノウイルス、パラインフルエンザウイルス1型があります。このように、別のウイルスが突発性発疹の症状を起こすため、一度ではなく複数回発症することがあります

症状

発疹の色・現れる部位

ウイルスに感染した後5〜15日間の潜伏期間を経て発症すると考えられています。突然の高熱が特徴で、発熱は3~5日続きます。解熱とともに体幹(胴体)や首に薄いピンク色またはバラ色の2~3mmの発疹がみられるようになります。発疹は体幹から手足へと広がり、1~2日で消えていきます。

口のなかにできる「永山斑」

病初期に口蓋垂(いわゆる“のどちんこ”)の根元の両側に、粟粒大の紅い色をした隆起が生じることがあります。この「永山斑」と呼ばれる赤色の隆起をみつけることにより、熱があるときに診断を予測できることもあります。

発熱時の特徴

高熱の割に赤ちゃんの機嫌がよいことも特徴的です。むしろ、解熱後の発疹をともなう時期に赤ちゃんの機嫌が悪くなることがあります。発疹自体は3日前後の経過で跡を残すことなく改善し、それとともに赤ちゃんの機嫌もよくなってきます。

なかには発熱や発疹のない突発性発疹症もわずかに存在します。これには人種による差があるといわれています。

下痢の特徴

発熱と発疹以外の症状がみられることもあります。たとえば、下痢が出ることがありますが、胃腸炎などでおこる脱水症状に陥るような激しい下痢ではないことも特徴です。

合併症

最も多い合併症は熱性けいれんです。その他、脳炎・脳症、無菌性髄膜炎、血小板減少等を発症することもあります。 骨髄移植後やエイズの患者さんの場合は免疫力が低下しているため、体内に潜んでいたウイルスが活動し、発熱や発疹症状などを引き起こすことがあります。

検査・診断

一般的な突発性発疹の場合

突発性発疹そのものは自然に治ることが期待できる病気であり、必ずしも確定診断を必要とするものではありません。

重い合併症がみられる場合

脳炎や脳症など、重い重篤な合併症が起こっており、原因ウイルスをつきとめることが必要な場合などには、専門的な検査が行われます。

原因を突き止める検査には、原因となるウイルスの分離、ウイルスに特徴的な遺伝子の増幅(PCR法)などがあります。また、血液を用いて抗体の検出が行われることがあります。ただし、検査結果の解釈には注意が必要とされます。

ウイルス分離は、発熱期に行われればほぼ100%分離可能ですが、発疹期に行うと分離率は40%程度に下降し、発疹が消失するとウイルスが分離されることはほとんどありません。また、初めて感染した後にはウイルスの潜伏感染状態になります。そのため、陽性という結果が出たとしても、慎重に診断する必要があります。

治療

症状を和らげる治療

突発性発疹は自然によくなるため、症状を緩和する対症療法が基本となります。患者さんが生後6か月以上で、発熱により辛そうな様子をみせている場合は解熱薬を使用します。また、水分を十分に与えることが重要です。

合併症の治療

脳炎や脳症などを発症した場合、抗ウイルス薬の使用が検討されます。また、骨髄移植後やエイズ発症時期など、免疫力が低下している場合にも抗ウイルス薬を使用することがあります。

登園の判断について

突発性発疹にかかった後の保育所などへの登園については、厚生労働省からガイドラインが出ています。このガイドラインでは、「解熱後1日以上経過して、全身状態がよい」子どもであれば登園が認められています。しかしながら「解熱後1日」というとまだ発疹もみられる時期であるため、保育園の方針によってはその段階ではまだ登園不可とされる場合もあるかもしれません。心配であれば登園時に保育園の先生に相談されるのもよいでしょう。

予防

突発性発疹の主な原因ウイルスは、ほぼ誰しもが持つものであり、予防接種などの予防策を講じることはありません。

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