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糖原病
糖原病とは、肝臓や筋肉に多く含まれる物質である「グリコーゲン」に関連して適切に処理ができなくなる病気の総称を指します。グリコーゲンは炭水化物から合成されるエネルギー源の一形態ですが、グリコーゲン...
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糖原病とうげんびょう

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

糖原病とは、肝臓や筋肉に多く含まれる物質である「グリコーゲン」に関連して適切に処理ができなくなる病気の総称を指します。グリコーゲンは炭水化物から合成されるエネルギー源の一形態ですが、グリコーゲン処理にうまくいかなくなる結果として、肝臓や筋肉にさまざまな影響が生じるようになります。グリコーゲン処理には数多くのステップが関与しており、どこのステップが障害を受けるかによって症状の出現様式が異なり、大きく肝型糖原病と筋型糖原病、全身型糖原病に分類されています。糖原病は難病指定を受けている疾患の一つです。特殊ミルクの使用や酵素補充療法が治療の一環として行われることもあります。

より詳しい情報は、こちらをご参照ください

原因

糖原病は、グリコーゲンに関連した代謝過程に障害が存在することから発症する病気です。グリコーゲンとは、炭水化物から産生されるエネルギー源の一形態であり、主に肝臓や筋肉に多く含まれています。 食物として口から摂取された糖分は、体から吸収されやすい形に消化分解されたのちに消化管から吸収されます。消化管から体内に取り込まれた糖分は、血糖値として反映されることになります。食後には血糖値が上がり、直近の運動に対して体が必要とする以上の糖分が血液中に存在するようになります。体には余剰分の糖分を蓄えるための機能が備わっており、食事をとっていない時間帯でもエネルギーが枯渇しないで済むようになっています。余剰分の糖分を将来の貯金としての形式で蓄えられているのが、「グリコーゲン」です。体のエネルギーが必要になった場合には、体内に貯蓄されたグリコーゲンが分解されてエネルギーとして使用されることになります。 グリコーゲンの産生や保管、エネルギーとしての利用は、全体の過程においてはさまざまな種類の酵素が関与していますが、酵素の障害が生じると糖原病が発症することになります。グリコーゲン代謝には主に肝臓と筋肉が大きく関与していることから、糖原病ではこの二つの臓器が大きな影響を受けることになります。 糖原病は、肝臓に障害の出やすいタイプの「肝型糖原病」と筋肉に障害の出やすいタイプの「筋型糖原病」、全身臓器に障害が出現しやすい「全身型糖原病」に分けることができます。各型の糖原病は、障害を受ける酵素に応じてさらに細かく分類されています。 肝型糖原病の代表的疾患であるⅠa型糖原病(von Gierke病)は、「glucose-6-phosphatase」と呼ばれる酵素の異常が原因となって発症します。この酵素の異常が原因となり、肝臓に保管されたグリコーゲンを分解することができなくなり、必要に応じて血糖値を上昇させることができなくなります。またグリコーゲンが貯蓄する一方であり、過剰なグリコーゲンが肝臓で蓄積することになります。 筋型糖原病は、肝型糖原病と比較すると症例は少ないとの報告があります。Ⅲ型(Cori病)やⅤ型(McArdle)が多いとの報告もあり、同じくグリコーゲン代謝に関わる酵素異常をもとにして発症します。 全身型として代表的なのはⅡ型糖原病(Pompe病)です。「acid α-glucosidase」と呼ばれる酵素が欠損することで、心臓を含めた臓器に障害が生じます。 糖原病は、常染色体劣性遺伝と呼ばれる形式で遺伝します。人の細胞には、一つの酵素に対応して二つの遺伝子が存在しており、両親からそれぞれ一本ずつ受け継いでいます。二本あるうちの一本に異常があるだけでは病気は発症しませんが、二本同時に異常なものを有する場合に病気が引き起こされることになります。 それぞれの両親が一本ずつ異常な遺伝子を有している場合、お子さんが病気を発症する可能性は25%であり、50%の確率で病気の保因者となります。残りの確率で、発症者でも保因者でもない状態になります。

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症状

糖原病の症状の出方は、病気の分類に応じて大きく異なります。糖原病の代表的疾患であるⅠa型糖原病(von Gierke病)であれば、グリコーゲンをうまくエネルギー源に変換できなくなるため、低血糖が生じます。低血糖を繰り返すことになり、成長発達の遅れが生じ、てんかんを発症することもあります。グリコーゲンが処理されない結果、過剰なグリコーゲンが肝臓に蓄積することになり肝臓が大きくなります。これに関係して、肝障害やときに悪性化も出現します。 筋型糖原病では、筋肉においてグリコーゲンをエネルギー源として利用できなくなります。その結果、運動をした後に筋肉痛を感じることが多かったり、横紋筋融解症を発症したりすることがあります。横紋筋融解症と関連して腎不全が発症することもあります。筋肉がうまく活用できずに、筋力の低下や筋肉そのものが萎縮してしまうこともあります。呼吸に関連した筋力が影響を受けて、呼吸困難や誤嚥性肺炎を発症することもあります。心臓に症状をみることもあり、心不全や不整脈、突然死のリスクも伴うことになります。

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検査・診断

糖原病の診断は、それまでの臨床経過や身体所見、一般的な採血結果から疑われることになります。各病型に応じた酵素異常があるため、血液検査を通して酵素活性の測定をします。また糖原病はグリコーゲン代謝に関連した物質が蓄積する病気でもあるため、実際に組織を採取して影響を受けている物質を同定することもされます。さらに糖原病では原因となる酵素に対しての遺伝子検査を行うこともあります。

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治療

糖原病の治療は、病型に応じて大きく異なりますが、異常を示す酵素の影響が少なくなるように食形態を工夫することがなされます。最も代表的なⅠa型糖原病(von Gierke病)では、一定時間毎にコーンスターチを摂取することで低血糖を予防することがなされます。また、特殊ミルクが使用されることもありますが、特殊ミルクでは代謝ができない物質を取り除いてあり、代替物で栄養補給ができるように調整されています。 Ⅱ型糖原病(Pompe病)は「acid α-glucosidase」が不足することから発症する病気ですが、不足している酵素を補充する「酵素補充療法」と呼ばれる方法がとられることもあります。この方法により、Ⅱ型糖原病(Pompe病)における予後は飛躍的に改善しています。

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