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Lung
肺化膿症
肺化膿症とは、肺の組織が破壊され膿(うみ)がたまった状態を指します。誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)に続いて発症することが多いほか、敗血症に関連して発症することもあります。 肺化膿症を発症...
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肺

肺化膿症はいかのうしょう

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

肺化膿症とは、肺の組織が破壊され(うみ)がたまった状態を指します。誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)に続いて発症することが多いほか、敗血症に関連して発症することもあります。

肺化膿症を発症すると、発熱に加えて呼吸器症状(咳や痰など)が現れます。しかし、高齢者でみられる誤嚥性肺炎では特にこうした症状がはっきりとせず、何となく元気がない、体重が減ってきたなど一見すると肺とは関係ない症状から肺化膿症が発症することもあります。

肺化膿症は、原因となっている細菌に効果がある抗生物質を用いて治療を行います。溜まっている膿の量が多い場合には、排膿(膿をだすこと)するための処置が行われることもあります。誤嚥(ごえん)(食物などが気管に入ってしまうこと)しやすい状態で肺化膿症が発症することが多いため、口腔内のケアを行ったり嚥下(えんげ)(飲み込み)に関してのリハビリテーションを行ったりすることもあります。

原因

肺の中に細菌が入り込み炎症が引き起こされ、肺の組織が破壊されることが原因で発症します。肺に細菌が潜り込む経路としては、誤嚥に関連したものが多いです。

空気の通り道と食事の通り道はそれぞれ分断されており、ものを飲み込んだ際に誤って食事や唾液などが肺の中に入り込まないようになっています。

しかし、高齢者やアルコール中毒者、脳梗塞による寝たきりの方などは、誤嚥を防ぐ機能が衰えることがあります。そのため、口腔内の唾液や食物などが気道の中に誤って入り込んでしまい、肺炎並びに肺化膿症を発症することがあります。こうした誤嚥は食事中に起きるばかりではなく、寝ているときに生じることもあります。

また、肺以外の場所で生じた感染症に続発する形で肺化膿症を発症することもあります。これは別の臓器に細菌の塊があると、血液の流れに乗じて肺へと細菌が運ばれてしまうことがあるためです。

症状

肺化膿症を発症すると、発熱や痰、咳などの症状が現れます。膿が生じる部位によっては、胸痛が生じることもあります。原因菌によって発症経過は異なりますが、数週間の経過でゆっくりと進行することもあれば、数日の間に呼吸障害が強くなることもあります。

高齢者や寝たきりの方に生じることも多いため、明らかな呼吸器症状がわかりにくいこともあります。そのため、誤嚥性肺炎や肺化膿症を起こしていても激烈な症状を示さず、何となく元気がない、体重が減ってきたなどといった程度のことも少なくはありません。

高齢者や寝たきりの方では、自身の体調不良をはっきりと説明できないこともあるので、周囲の方がこうした症状に注意してあげることも大切です。

検査・診断

診断のためには、胸部単純レントゲン写真や胸部CTといった画像検査を行います。肺化膿症では破壊された肺の組織中に膿がたまりますが、膿は液体成分であるため重力の影響を受けて液面形成をします。この状態は画像検査でも確認することができ、肺化膿症の特徴的な所見のひとつです。また、誤嚥性肺炎に関連して生じることも多いですが、画像所見で肺炎を確認することもできます。

肺化膿症では原因となる細菌を特定することも大切です。痰や血液などを用いて、顕微鏡で細菌の存在を確認したり、培養検査を行って原因菌を見極めたりすることも行われます。そのほか、血液検査を行い、炎症反応の有無も確認されます。

治療

肺化膿症は、原因となる細菌に効果を示す抗生物質を用いて治療します。治療薬の選択には、培養検査から得られた原因菌の情報が参考にされます。膿の形成が強く、抗生物質の投与のみでは改善がみられない場合には、膿を排泄するための処置が行われます。膿の排泄は、針を皮膚から刺して行うこともあれば、手術により行われることもあります。

誤嚥性肺炎と関連して発症することもあるため、飲み込みを改善させるためのリハビリテーションを行うことも大切です。また、口腔内の環境が悪いと症状が重症化するため、口腔内の清潔を保つことも行われます。誤嚥が繰り返される場合には、とろみを付けるなど食物形態の工夫も検討されます。

はっきりとした症状がないまま潜在的に進行してしまうこともあるため、ちょっとした変化にも注意を払い、気になる症状がある際には早めに医療機関を受診することが大切です。