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Pancreas
膵臓がん
すい臓にできるがんのことを膵臓がんと呼びます。このうち90%以上はすい管の細胞から発生したものとされます。膵臓がんは特徴的な症状がほとんどないため早期発見が非常に難しい病気といわれています。また...
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膵臓

膵臓がんすいぞうがん

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

すい臓にできるがんのことを膵臓がんと呼びます。このうち90%以上はすい管の細胞から発生したものとされます。膵臓がんは特徴的な症状がほとんどないため早期発見が非常に難しい病気といわれています。また、進行が早いため、症状が出ているときにはすでに進行していることが多く、治療が困難とされています。

すい臓の構造と役割

すい臓は長さ20cmほどの長細い臓器であり、胃の後ろ(背中側)に位置しています。すい臓のうち、十二指腸に囲まれている膨らんだ部分を「頭部」、真ん中を「体部」、脾臓(ひぞう)に接している部分を「尾部(びぶ)」と呼びます。
すい臓は、食べ物の消化を助ける膵液を作り、インスリンなどのホルモンを分泌して血糖値を調節しています。膵液はすい臓の中心を走るすい管に集まり、十二指腸の壁のなかで胆管を流れる胆汁と合流した後、十二指腸へと排出されます。

原因

すい臓がんは60歳頃から増え始め、高齢になるほど多くなるという特徴があります。すい臓がんになりやすいリスク因子としては、以下が指摘されています。

  • 家族内にすい臓がんになった方がいる
  • 慢性すい炎
  • 糖尿病
  • 膵のう胞
  • 喫煙
  • 大量の飲酒

これらの要因を複数持っている場合は、できるだけ早期段階でがんを発見するためにも、定期的な検診・ドッグなどを受けることが大切です。

症状

すい臓はお腹の奥深くに位置していることから、発生しても症状が現れにくいという特徴があります。そのため、症状が現れる頃にはすでにがんが大きくなり、進行した段階となっていることが多いです。

症状としては腹痛、背部痛、食欲不振、倦怠感(けんたいかん)(だるさ)、体重減少などが起こります。また、目や皮膚が黄色くなる黄疸(おうだん)(目や皮膚が黄色くなる)を生じたり、急に糖尿病を発症したり、これまで安定してコントロールできていた糖尿病が急激に悪化することもあります。ただし、これらの症状はすい臓がんに限って起こるものではありません。また、進行した段階のすい臓がんであってもこれらの症状が出ないこともあります。

検査・診断

膵臓がんの検査には、大きく血液検査と画像検査があります。

血液検査

アミラーゼという酵素やCEA、CA19-9といった腫瘍マーカーの値に異常がみられることがあります。また、黄疸の指標となるビリルビンという数値を調べることで、すい臓がんの発見につながる可能性もあります。ただし、これらの数値は他の病気でも異常を示すことがあるため注意が必要です。

画像検査

画像検査にはさまざまなものがあります。それぞれの特性を考慮しながら、いくつかの検査を組み合わせて診断を進めていきます。

腹部超音波検査

お腹に超音波の装置をあて、腹部の臓器や組織の様子を調べる検査です。検診やドックでも広く行われています。

造影CT検査、造影MRI検査、MRCP検査

造影CT検査、造影MRI検査では、造影剤を使用してCTやMRIの撮影を行います。がんの状態や周りの組織への広がり、転移の有無などを調べることができます。MRCP(磁気共鳴膵胆管造影撮影)では、MRIを用いてすい管・胆管の様子を調べることができます。

超音波内視鏡検査(EUS)

超音波装置のついた特殊な内視鏡を口から挿入し、胃や十二指腸の壁を通してすい臓やその周りの組織の様子を観察します。体の外側から行う腹部超音波検査に比べ、より詳しく評価することができます。観察だけでなく、がん組織を採取することもあります(細胞診・組織診検査)。

内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)

口から挿入した内視鏡を通して細いカテーテルを入れ、造影剤を流して胆管やすい管の情報を得る検査です。すい管の中の組織を採取することもあります(細胞診検査、組織診検査)。

治療

がんの広がりや転移の有無によって進行度(病期・ステージ)を評価し、治療方法を選択します。実際の治療方針は、ステージに基づき、患者さんの全身状態や合併症などを考慮して決められます。

膵臓がんが切除可能な場合

手術

一般的には、他の臓器への転移がなく、すい臓の周りにある重要な血管への広がりもない場合、切除可能と判断して手術治療を検討します。早期すい臓がんの定義は明確に決められているわけではありませんが、一般的にはがんの大きさが1cm以下で離れた臓器への遠隔転移がないこととされています。

術後補助化学療法

ただし、早期の段階で完全に切除できたとしても、再発を繰り返すことがあります。そのため、術後には再発予防を目的として抗がん剤治療を行います。このような治療を術後補助化学療法といいます。

転移はないが切除できない場合

他の臓器への転移はないものの、がんがすい臓の周囲に広がっており、手術で取り切れない場合を「切除不能局所進行例」といいます。切除不能局所進行例に対しては、化学療法または化学療法と放射線治療を組み合わせた化学放射線治療が行われます。

他の臓器へ転移している場合

すい臓やその周りの臓器だけでなく、他の臓器や離れたリンパ節にがんが転移している状態です。すい臓がんが転移する臓器の代表は、肝臓、肺、腹膜などです。治療は抗がん剤療法が主となります。

緩和ケア

がんと診断されたときから、他の治療と平行して緩和ケアを行うことがあります。がんに伴う痛みやだるさなど、不快な症状を和らげたり、不安や孤独を軽減して生活の質(QOL)を保ったりすることを目的とします。緩和ケアでは、痛み止めの使用や不快な症状を取り除く処置、精神面のサポートなどさまざまな角度からの治療・ケアが行われます。

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