けつゆうびょうせいかんせつしょう

血友病性関節症

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概要

血友病性関節症とは、出血しやすくなる血友病という病気のために関節内出血が生じることで関節障害が起きる病気です。血友病の患者さんは止血するために働くタンパク質の一つである凝固因子が、生まれつき(先天性)の異常のためにうまく働くことができません。異常が起きるタンパク質の種類によって血友病A血友病Bに分けられます。親から子供に遺伝する病気であり、ほとんどが男児です。足関節を中心に関節内に出血を繰り返します。重篤になると関節が変形し、固まって動かなくなってしまうことがあります。治療は凝固因子を補充し、出血を抑えることです。関節の変形が重度の場合には、手術を行うこともあります。難病であり長期間治療が必要になることから、医療費の補助を受けられる可能性があります。都道府県ごとに認定が必要になりますので、詳しくは主治医もしくはかかりつけの病院にご相談ください。

原因

先天的な凝固因子タンパク質の設計図(遺伝子)の異常が原因です。凝固因子VⅢ/8の異常がある場合に血友病A、凝固因子IX/9が作られない場合には血友病Bと呼ばれます。伴性劣性遺伝といって、両親のどちらもこの病気を発症していなくても、子供が病気を発症する可能性があります。また、ごく稀に何らかの原因で自分の免疫反応が異常となり、凝固因子を攻撃してしまう自己抗体ができて、この病気を発症することがあります。

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症状

幼児期に発症し、全身のいたるところから出血する可能性があります。特にこの病気の場合、関節内に起きる出血により関節が障害されることで症状が起きます。足、ひざ、ひじが高頻度ですが、股関節や肩関節などにも出血が起きることがあります。自覚症状としては、関節が腫れて痛みがでる、動かせる範囲が狭くなる、動きが鈍くなる、などがあります。出血が起き、ある程度血液が関節内に貯留すると周囲に圧迫され自然に止血することがあります。しかし、容易に再発を繰り返しながら、少しずつ関節が変形していきます。重症化すると関節が破壊され、最終的に固まって動かなくなってしまうことがあります。

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検査・診断

  • 画像検査

内臓に出血が起きていることが疑われた場合、出血源を特定するために画像検査を行います。レントゲン検査やCT検査が一般的です。関節や骨に近い部分の出血を調べるためにMRI検査や超音波検査が行われることがあります。

  • 血液検査

血液に含まれる免疫細胞を調べます。凝固因子の数や状態などきちんと止血する機能が保たれているか確認します。自己抗体の有無についても調べます。また、肝臓や心臓に障害が起きていないか調べることも可能です。

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治療

治療の目的は関節内出血のコントロールです。症状や重症度に応じて、外来での通院治療か入院治療を決定します。重篤な出血の危険性が高い場合には、入院しながら治療を行います。重篤な出血を合併している場合には、止血のために不足している凝固因子VⅢ/8やIX/9を輸血します。短期間であれば止血の効果を期待できます。しかし、時間が経過すると補充した凝固因子は働けなくなりなくなってしまいます。そのため、出血を繰り返す場合には定期的(週に2回程度)に凝固因子を補充する必要があります。近年、新たな凝固因子製剤を使用できるようになり、治療の選択肢が広がっています。関節内出血により血液の塊(血種)が関節内にとどまっている場合には、整形外科医が関節に針を刺し、血種を除去することがあります。変形が強く固まって動かなくなってしまった場合には、手術を行い、人工関節に置き換えることを検討します。

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