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Brain
軽度認知障害
 軽度認知障害とは、認知症のハイリスクグループ(将来認知症になる可能性がより高いグループ)のことをいいます。年齢相応の認知の衰えと、より深刻で病的な意味合いの強い認知症の間に存在する状態であると...
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脳

軽度認知障害けいどにんちしょうがい

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

 軽度認知障害とは、認知症のハイリスクグループ(将来認知症になる可能性がより高いグループ)のことをいいます。年齢相応の認知の衰えと、より深刻で病的な意味合いの強い認知症の間に存在する状態であると考えられています。軽度認障害で影響を受ける主要症状としては記憶力の低下であり、加齢では説明できない程度の衰えを示すことになります。自分自身でも少し違うかな、といった認識はありますが、生活に支障を来すほどではないため医療機関を受診するようなことも少ないです。
しかしながら、将来的にアルツハイマー病といった本格的な認知症を発症する可能性があり、年間10〜15%の方が認知症に移行すると考えられています。このようなことから、軽度認知障害は認知症の前段階であり、年齢的なものとして片付けずに医療的に介入することが重要であると考えられています。

その他、こちらの記事も参照下さい。
https://medicalnote.jp/diseases/アルツハイマー病/symptoms

原因

 軽度認知障害は、アルツハイマー病を代表とするその他の認知障害で見られるような脳の変化が生じることが原因であると考えられています。同じような変化は見られるのですが、認知症のそれと比較して軽度認知障害においては程度が軽いことが特徴です。
具体的に見られる脳の変化としては、老人斑(アミロイドβタンパクの凝集や蓄積)、神経原線維変化(リン酸化タウタンパクの凝集・蓄積)といったものを例として挙げることができます。また、レビー小体と呼ばれる変化を見ることもありますし、微小血管病変、小さな梗塞が原因となることもあります。その他、脳の萎縮が見られることもありますし、それに付随する脳室の拡大を生じることもあります。
アルツハイマー病ではApoE遺伝子と呼ばれる遺伝子に異常があると、発症リスクが高まることが知られています。軽度認知障害においても、本遺伝子が発症のリスクを高める可能性があることも報告されています。
また、軽度認知障害と思われていたもののなかでも、類似の症状を呈する別の疾患であることが判明することもあります。例えば、うつ病や甲状腺機能低下症などの病気でも同じような症状を呈することがありえます。
しかしながら、現在のところ軽度認知障害の原因として確定的なものは明らかになっていません。軽度認知障害の方の中でも、より重篤な認知症に進行する方がいらっしゃる一方、症状が数年もの間安定している人もいますし、さらには軽度認知障害が改善する方もいます。こうした経過の違いが何故生じるのかについても、完全には理解されていません。

その他、こちらの記事も参照下さい。
https://medicalnote.jp/diseases/アルツハイマー病/symptoms

症状

 軽度認知障害の主要症状は、記憶の低下です。年齢に応じて記憶力が低下するのは加齢現象の一環としてよく見られるものではありますが、軽度認知障害においては、その頻度が加齢現象に比して多いことが特徴です。最近会った人の名前が思い出せない、会話の流れがどうしてそうなったかを思い出せないなどの症状を見ることがあります。 同じ質問を繰り返す、注意力が散漫になる、状況説明をする適切な単語が思い浮かばないなどの症状を見ることもあります。
しかしながら、こうした記憶力の低下は日常生活に支障を来すほどではないことも特徴です。公共料金の支払を忘れる、薬を飲み忘れるなどの軽微な支障を見ることはありますが、より病的な意味合いの強いアルツハイマー病等で見るような認知障害は見ることはありません。また、本人が物忘れの状況を自覚していることも特徴であり、紙にメモをする、カレンダーに重要なイベントを記載して忘れないようにするなどして、問題なく対応することも可能です。

その他、こちらの記事も参照下さい。
https://medicalnote.jp/diseases/アルツハイマー病/symptoms

検査・診断

 軽度認知障害の診断は、DSM-5という考え方を用いながら、患者さん本人の症状を詳細に検討することからなされます。軽度認知障害では、うつ病や薬の影響、ビタミンB12欠乏、甲状腺機能低下症、頭蓋内の出血など類似症状を呈する病気を除外することも大切になります。したがって、血液検査で甲状腺機能を確認することもありますし、頭部CTやMRIなどの画像検査を行い、出血など記憶に影響を及ぼしうる原因が存在していないかどうかを確認することも重要です。

その他、こちらの記事も参照下さい。
https://medicalnote.jp/diseases/アルツハイマー病/symptoms

治療

 軽度認知障害の根本的な治療方法はありませんが、将来的に認知症に進行する可能性がある疾患であるため、将来的なリスクを踏まえての生活面への介入を行うことが重要です。また、定期的にフォローアップを行うことから、早期に認知症発症を診断することができ、より特異的な治療介入を行うことができる可能性もあります。
軽度認知障害から認知症へと進行するリスクとして、高血圧や糖尿病などが挙げられます。認知障害の進行を抑制するためにも、こうした病気に対しての治療介入も大切です。また、うつがベースになって軽度認知障害を呈していることもあるため、うつへの治療介入も必要となります。軽度認知障害では、健康な精神面での生活のみならず、規則正しく健康な食生活を送ることも大切です。そのため、栄養バランスのとれた食事をとったり、読書をしたり、友人と社会活動を行ったりすることが大切になります。家に引きこもるのではなく、外からの刺激を受けながら心理的に安定した生活を送ることはとても重要です。

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