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過多月経
過多月経とは、月経血量が異常に多い状態で、一般的に140g以上で、血の塊が多く混ざるような場合をいいます。 一般に月経血量は一周期分で20~140g, 平均が50~60gとされています。し...
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過多月経かたげっけい

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

過多月経とは、月経血量が異常に多い状態で、一般的に140g以上で、血の塊が多く混ざるような場合をいいます。

一般に月経血量は一周期分で20~140g, 平均が50~60gとされています。しかし、実際経血量を測っている方は多くないため、月経血量の多さは、個々人の感覚によっても左右されます。また、日常生活の違いによっても個人差があるものです。そのため、実際は日常生活に支障をきたすほど月経量が多い場合や、月経のために病的な貧血がある場合には、過多月経として治療がおこなわれるケースが多いです。

原因

若年者では無排卵周期など機能的な原因が考えられます。性成熟期では子宮筋腫、とくに粘膜下筋腫、内膜ポリープ、子宮内膜増殖症、子宮内膜癌、子宮線筋症などの器質的な病気が原因となります。年齢が上がるとともに、器質的な病気が多くなる傾向があります。また、IUD(子宮内避妊器具)が原因の場合もあります。

症状

以下のような症状が挙げられます。

  • 月経血量が異常に多い状態(一般的に140g以上)
  • 血の塊が多く混ざる
  • 日常生活に支障をきたすほど月経量が多い
  • 月経のために病的な貧血がある

検査・診断

問診

出血傾向のある血液疾患など他の病気がないか、薬を内服しているかを確認します。特発性血小板減少性紫斑病(ITP)などの血液疾患や、抗凝固薬の使用、肝疾患や甲状腺、副腎などの内分泌疾患も過多月経の原因になります。また、治療方法を決めるために、生活スタイルや、どのようなときに症状が強く現れ、どの程度生活に支障があるのかを確認する場合もあります。

採血検査

血液中のヘモグロビン値を測定し、貧血の程度を確認します。子宮内膜症や子宮体がんなどを確認するために、腫瘍マーカー(CA125など)を計測する場合もあります。

診察(内診)

ある程度大きな病変があれば、内診で診断が可能です。

子宮内膜細胞診・組織診

内膜の細胞・組織を採取し、病理検査をします。これにより悪性疾患の鑑別とホルモンの内膜に対する影響を確認して、子宮内膜増殖症、子宮内膜がんなどを診断します。なお、妊娠の可能性がある場合はおこなえない検査であるため、あらかじめ医師に伝える必要があります。

経腟超音波・経腹超音波

子宮筋腫などの大きさや場所、子宮内膜の厚さなどを超音波で計測します。

MRI検査・CT検査

さらに詳細に病変の発生部位や大きさなどを確認する場合に行います。また、病変の悪性所見の有無を確認します。

子宮内膜掻爬

子宮の内膜を掻爬します。がんの可能性がある場合にはその診断ができます。

腹腔鏡検査

超音波などで診断不可能な場合に、診断と治療をかねて行います。月経困難症や不妊症があり、原因不明の症例の場合に行うことがあります。

ソノヒステログラフィー(通水超音波検査)

子宮の中に少量の水を流しながら経腟超音波をします。通常の経腟超音波検査より子宮内を鮮明に観察できます。

子宮鏡検査

子宮の中を実際にカメラで見る検査です。子宮内腔病変に関して有用です。

上記の検査をおこなっても器質的疾患がみつからない場合、多くが「機能性過多月経」といわれる病変がない過多月経であり、排卵の有無の確認、甲状腺機能などを確認し治療法を決定します。

治療

治療は、鉄剤投与、ホルモン剤投与、手術療法など多岐にわたります。月経痛を伴う場合は鎮痛薬を併用します。

日常生活に支障がない、または支障があっても軽度で、貧血がある場合は、貧血を改善するための鉄剤の内服をはじめて経過をみます。症状が悪化するようであれば他の治療を始めます。

とくに病変がない機能性過多月経であれば、低用量ピルなどのホルモン剤を使用する場合があります。ピルを飲むことによって、子宮内膜を薄くすることで経血量を減らしたり、月経期間を短くしたり、月経に伴う痛みを軽くしたりすることができます。

器質的疾患が原因と考えられるものは、原因を除去するために手術も検討されます。子宮筋腫や子宮線筋症などで、貧血や症状が高度であり、今後妊娠する希望のない場合は、子宮全摘術も考慮します。前述の検査でがんの可能性があれば、大きな手術になる場合があります。また病変を取り除く手術方法としては、病変の場所と種類によって、開腹手術、腹腔鏡下手術、子宮鏡下手術などを行います。

子宮筋腫や子宮内膜ポリープの場合、子宮が残っていると再発する可能性があります。そのため再発予防のために術後に内服(ホルモン剤)や子宮内器具を挿入する場合もあります。

閉経すれば過多月経の症状はなくなるので、閉経が近いと考えられる場合は、「偽閉経療法」といってホルモン注射を打って月経を止めておく治療方法もあります。しかし、その場合も基本的に経過観察は必要です。

治療に関しては、生活や年齢や病変の性状によって大きく変わります。