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電撃傷
電撃傷(でんげきしょう)とは、電気的な障害によって受けた損傷です。感電したり、落雷を受けたりすることで引き起こされます。特に落雷を受けることで負ったものは「雷撃傷(らいげきしょう)・雷電傷(らい...
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電撃傷でんげきしょう

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

電撃傷(でんげきしょう)とは、電気的な障害によって受けた損傷です。感電したり、落雷を受けたりすることで引き起こされます。特に落雷を受けることで負ったものは「雷撃傷(らいげきしょう)雷電傷(らいでんしょう)」とよばれます。

重症例では、感電によって心停止や呼吸停止をおこして死につながる恐れがあります。また、電撃が体を通ることで、体の深い部分の組織や筋肉を傷つけることがあります。これは深いやけど(深部熱傷)となり、組織が壊死することもあります。そのため場合によっては電撃傷を負った手足などを切断しなくてはならないこともあります。

電撃傷は一般的なやけどとは異なり、体の深い部分まで損傷を受けます。そのため筋肉まで損傷を受けることが多く、時間経過とともに損傷が広がっていくこともあります。また見た目上の損傷は小さいようにみえても、電気が血管を通じて心臓を通るため、不整脈を引き起こすことがあります。一見して軽症のように見えても、時間が経って重症化することがあります。受傷後は早期に医療機関を受診することが必要です。
 

原因

電撃傷の原因にはさまざまなものがあります。

  • 配電盤工事などの労災事故
  • 凧や釣り竿の送電線への接触
  • 家庭内での事故(子どもがテーブルタップをなめるなど)
  • 川、海、浴室における防水機能が十分でない電気機器の使用
  • 雷に打たれる
  • 落雷した建物などの近くにいたことで電気が人に飛び移り感電する(側撃雷) など

配電盤工事などの労災事故が多いとされています。一方で、家庭内でも電撃傷が起こる可能性があります。特に子どもはさまざまなものを触ったり口に入れたりするため、注意が必要です。また、水を介した感電も多いです。海や川、浴室などで、防水機能が十分ではない電気機器を使うことは危険が伴います。

また、雷によって受傷することもあります。雷が直接人体へ落ちると(直撃雷)、約 8 割が死につながるとされています。また側撃雷(高い建物に落雷したとき、近くのものに雷が飛び移る現象)で死亡するケースもあります。落雷の危険があるときには、木や建物のそばに立つのは避け、屋内や車内などに避難することが望ましいです。
 

症状

電撃傷では、以下の症状があらわれます。

  • 組織、筋肉の損傷(やけど、筋破壊)
  • 進行性壊死
  • 不整脈
  • 中枢神経障害
  • 横紋筋融解症(急性腎不全:腎臓の機能が大幅に低下した状態など)
  • 心停止
  • 呼吸停止 など

軽症の場合では、一般的なやけどの症状でおさまることもあります。高圧の電流が体を通ったときには、体の深い部分の組織や筋肉が傷つくことがあります。すると、知覚障害や、指先に血液が行き届かない症状が現れることがあります。

また、深い部分の筋肉が傷つくことで横紋筋融解症(おうもんきんゆうかいしょう)(骨格筋の細胞が融解・壊死すること)をおこし、筋肉の痛みや脱力などを生じることがあります。また横紋筋融解症がおこると、血液に大量の筋肉の成分(ミオグロビン)が流れ出します。その結果、腎臓の尿細管がダメージを受けて急性腎不全を引き起こすことがあります。

大きな電撃を受けた場合には、突然の心停止を生じる危険もあります。電気は水分の多いところを通りやすく、血管や心臓を通りやすい性質があります。電気が心臓を通って流れた場合は心房細動が60%におこるといわれています。心房細動は不整脈のひとつで、長く続くと脳梗塞などを起こしやすいので命に影響を及ぼす危険があるといえます。
 

検査・診断

受傷後24時間は、不整脈を起こす危険があるため心電図検査を継続し、経過をみていくことが大切です。また、組織の損傷の程度を調べるために、血液検査やレントゲン検査などを行います。

受傷した部分については、皮膚損傷の状態から重症度をみていきます。また血管撮影検査を行い、主要血管の損傷を調べることもあります。
 

治療

電撃傷では、このような治療を行います。

  • やけどの治療(消毒や軟膏による治療)
  • デブリードマン(創面切除)
  • 輸液治療 など

電撃を受けたきっかけ、受傷した部位、電流の通過経路、電気との接触時間などで症状がかわります。そのため、患者さんの状況によって治療が異なります。

軽症の場合では、一般的なやけどとおなじように消毒や軟膏での治療がおこなわれます。一方で、高電圧の電撃を受けたときには、体に大きなダメージを受けているため、入院することが望ましいです。心電図などの検査を行い、経過をみていくことが大切です。

組織や筋肉が大きなダメージを受けたときには、デブリードマン(電撃を受けて壊死などをおこした組織を除去すること外科処置)を早期におこなうことを検討します。また損傷の状態によっては輸血も必要となります。