がくこつこっせつ

顎骨骨折

別名
上下顎骨骨折
最終更新日:
2017年04月25日
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2017/04/25
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概要

顎骨骨折とは、上あごや下あごなどを構成する顎骨(がっこつ)に生じた骨折のことをいいます。交通事故、転倒、スポーツ、けんか、その他顎骨骨髄炎、顎骨にできた腫瘍(しゅよう)などの病変が原因で顎骨骨折を生じることがあります。

骨折によって顎の骨がずれてしまうと、咬合の偏位(噛み合わせのずれ)が生じ、食事を摂取することも困難になります。治療は咬合の偏位がある場合は手術がとなることが多いです。

原因

顎骨骨折は、顎骨に対しての外力が及ぶことによって発症します。具体的には、交通事故、転倒、スポーツ、けんかなどにおいて、顔面に外力が加わった際に生じます。

また、顎骨骨髄炎、腫瘍や嚢胞(のうほう)などの病変が顎の骨に存在していると、それほど強くはない外力によって骨折することがあり、これを病的骨折といいます。

症状

交通事故、転倒、スポーツ、けんか、その他顎骨骨髄炎、顎骨にできた腫瘍(しゅよう)などが原因で顎骨骨折を生じると、骨折が生じた部位に痛みや腫れ、皮下出血などが起こります。

特に顎骨骨折では、骨折により顎の骨がずれてしまうことによって噛み合わせのずれが生じ、口を開けたり閉じたりすることが困難になったり、食事を摂取することが難しくなったりすることもあります。

検査・診断

顎骨骨折の診断は、まずオルソパントモなどのレントゲン写真により骨折の有無を確認します。顎骨骨折では歯牙損傷を併発することがあります。顎骨の偏位(ずれ)などが無い場合でも骨折していることもあるため必要があればCT検査を行い、骨折の状況をより詳細に確認します。

特に上顎骨骨折の場合、上顎骨に隣接する頬骨、頬骨弓、鼻骨なども同時に骨折することもあります。さらに頭部外傷による頭蓋内出血についても調べる必要があります。

CT検査は3次元画像を構築することもできるため、より詳細に骨の偏位や骨折の状態を確認することが可能です。

治療

顎骨骨折は頭部外傷や周囲骨の骨折を併発していることがあります。そのため意識レベル、頸部(首)の腫れ、口腔内の出血の有無を確認します。特に頸部の腫れは窒息など可能性もあります。このような場合には、呼吸および循環動態の安定を優先した治療(酸素投与や気道確保、補液など)が行われます。

顎骨骨折は骨折部の偏位や歯牙損傷などから治療方法が決定されます。骨の偏位、噛み合わせに問題がある場合には基本的には手術が行われます。具体的には、骨折により骨同士に偏位がある場合は、まず骨および咬合の偏位を骨折前の状態に修正し、チタン製のプレートを用いて骨同士を固定します(整復固定術)。

咬合を安定させるために上顎と下顎をかみ合わせた状態でワイヤー等を用いて固定することがあります(顎間固定)。顎間固定を解除した後の食事は流動食かあるいは形態の柔らかいものから開始します。

骨折は通常整形外科で治療が行われますが、顎骨骨折はかみ合わせを元に戻さなくてはいけないため口腔外科で治療が行われます。

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