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NASH(Nonalcoholic steatohepatitis、非アルコール性脂肪肝炎)とは、飲酒や肝炎ウイルスの感染がないにもかかわらず、肝臓に脂肪肝を主として炎症、線維化をともなう異変が...
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肝臓
更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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NASHとは

NASH(Nonalcoholic steatohepatitis、非アルコール性脂肪肝炎)とは、飲酒や肝炎ウイルスの感染がないにもかかわらず、肝臓に脂肪肝を主として炎症、線維化をともなう異変が起こる病気です。一般的に肝臓病というと、飲酒や肝炎ウイルスに関連したものが多いのですが、NASHにおいてはこうしたリスク因子を同定することが出来ません。
また、肝臓病は脂肪肝からはじまり、肝炎、肝硬変へと進行します。NASHでは脂肪肝を認めることに加えて、炎症所見もともなっている肝炎以上の病状です。その一方、脂肪が沈着しているに留まっている状態も知られており、NAFLD(Nonalcoholic fatty liver disease)と呼ばれています。NAFLDでは細胞障害は生じていないか、あってもNASHよりも軽度の状態です。そのため両者の関係性として、NAFLDからはじまり、病状が進行するとNASHになる、と考えられています。
日本人では男性の25%前後、女性の15%以上がNAFLDで、そのうちの20%(約300万人)がNASHといわれています。また、この10年間ではNASHから進行した肝がん患者が倍増しています。


より詳細は、こちらの記事を参照ください。
https://medicalnote.jp/contents/160204-035-CK

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原因

肝臓病の原因としてアルコールや肝炎ウイルスに関連したものが多いですが、NASHにおいてはこれらの原因を指摘することはできません。NASHの原因として推定されているのは、肥満、糖尿病や高脂血症、高血圧などのいわゆる生活習慣病に関連したものです。生活習慣病があると「インスリン抵抗性」と呼ばれる状態が引き起こされます。インスリン抵抗性があると、糖分や脂肪の利用に異常が生じます。糖分や脂肪が正常に使用することができなくなり、脂肪が肝臓に蓄積することもあります。NAFLDやNASHとはまさに脂肪が異常に肝臓に蓄積した状態を指しており、生活習慣病からのインスリン抵抗性を背景として発症していると考えられています。しかし、NAFLDを持っているにも関わらずNASHにまで病状が進行する方と進行しない方がいるのかは完全には明らかになっていません。一部は、PNPLA3やTM6SF2と呼ばれる遺伝子に関連して病状の進行に関わるとの報告もあります。
そのほかの、まれな原因としては、急激な体重減少、薬剤(例えばステロイドや抗不整脈薬など)、一部の脂肪代謝異常疾患などを挙げることも出来ます。


より詳細は、こちらの記事を参照ください。
https://medicalnote.jp/contents/160204-035-CK
https://medicalnote.jp/contents/160204-038-TB

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症状

肝臓は沈黙の臓器と言われるように、肝臓病においては自覚症状が出現しにくいことが知られています。NASHにおいても同様であり、かなり肝臓の障害が進んだ場合を除き、自覚症状を欠くことが多いです。症状が合ったとしても、ちょっと疲れやすい、何となくだるい、などとても曖昧です。時に肝臓が腫れていることを反映して、右上腹部の痛みや不快感を覚えることもあります。
NASHが進行すると、肝硬変に陥ることもあり、肝硬変で見られるような一般的な症状が見られます。具体的には、腹水がたまることによる腹部膨満、クモ状血管腫と呼ばれる血管拡張、手掌紅斑と呼ばれる手のひらの赤み、黄疸、男性であれば乳房が腫れることもあります(女性化乳房と呼びます)。病状が進行すると、食道静脈瘤からの出血をきたしたり、肝臓がんを発症することもあります。こうした症状は決してNASHに特徴的なものではなく、他の肝臓病でもみられるものです。


そのほか、こちらの記事も参照ください。
https://medicalnote.jp/contents/160204-035-CK

検査・診断

NASHに関しては、血液検査にて肝臓の炎症状況や線維化の程度を評価します。炎症の評価のためには、ALTやAST、高感度CRPと呼ばれるものが行われます。線維化の評価のためには、ヒアルロン酸、IV型コラーゲンなどを用います。肝臓の線維化を評価するためには、「ファイブロスキャン」と呼ばれる機械を用いた超音波検査も有効です。
以上の検査は、NASH以外の肝臓病でも行われる検査になります。NASHの確定診断をするためには、肝臓の細胞を用いた病理検査が必須です。肝臓の細胞を採取するために、針をお腹に刺すことが必要になります。病理検査ではNASHの病状の進行具合を評価することも可能であり、その後の治療方針を決定するのにとても有用な検査です。
一部病院では、NASHやその後肝癌に進展しやすいかどうかの遺伝子検査を行うことあります。
NASHではウイルス性肝炎を除外することも重要であり、各種肝炎ウイルスの検査も行われます。また生活習慣病の評価をするために、糖尿病や高脂血症などに特化した検査(例えば血液検査でのHbA1c検査など)を行うことも大切です。


より詳細は、こちらを参照ください。
https://medicalnote.jp/contents/160204-036-NQ

治療

NASHが生活習慣病と深く関与している病気であることから、治療方法の第一は生活習慣の改善と体重減少です。特に体重減少による効果は高いです。肥満度の強い方に対しては、手術的に胃を小さくする方法がとられることもあります。またNASHの発症背景には糖尿病や高血圧、高脂血症などが深く関与していることから、これらに対しての治療薬が併用されることもあります。
NASHそのものに対しての根治薬として、「オベチコール酸」と呼ばれるものが治験薬として使用されており(日本において2017年5月段階でフェーズ2)、近い将来汎用されることが期待されています。
また病状が肝硬変や肝癌までに進行した場合は、手術的な摘出や肝移植も選択肢のひとつになり得ます。
以上のような治療に加えて、ビタミンEや除鉄などの方法がとられることもあります。また、NASHではベースに肝障害が生じているので、さらなる肝障害のリスクを避けるためにA型肝炎ウイルスやB型肝炎ウイルスに対しての予防接種が検討されることあります。


詳細は、こちらの記事を参照ください。
https://medicalnote.jp/contents/160204-037-ZM

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