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インタビュー

東京ER多摩(総合)の取り組み

東京ER多摩(総合)の取り組み
西田 賢司 先生

東京都立多摩総合医療センター 救急・総合診療センター(ER)センター部長/総合内科部長

西田 賢司 先生

東京・多摩地区の救急医療を担う東京都立多摩総合医療センターの救急部門は、前身である都立府中病院からの新築移転に伴い、2010年度の末に「東京ER・多摩(総合)」と改称されました。また、2015年5月には救急外来と総合内科外来の再編成が行われ、「救急・総合診療センター」として発足しています。現在の「東京ER・多摩(総合)」は、1次救急・2次救急と呼ばれる外来診療を担う「救急・総合診療センター(ER)」と、主に3次救急と呼ばれる重症救急患者の入院診療を担う「救命救急センター」の2部門で構成されています。この記事では、東京都立多摩総合医療センター 救急・総合診療センター長の西田賢司先生に、救急部門の新体制下での取り組みについてお話をうかがいました。

私が東京都立多摩総合医療センターの前身である府中病院へ来たのは1995年です。当時、医師の数は今よりもぐっと少なく、レジデント(研修医)のうち、初期研修のプログラムもまだ公式にはなかったと記憶しています。ですから、若手医師がレジデントとして来ているとしても、それはシニアレジデントと呼ばれる後期研修医が中心でした。

当然、医師一人ひとりが受け持つ仕事量も現在より多く、そのようななかで内科の当直も行っていました。現在、内科の当直は消化器の担当が1人、それ以外を担当する2人の計3人が待機しています。その他に、今私が担当しているER(救急・総合診療センター)に研修医が4人(繁忙度に応じて2~4名が交代で)勤務しています。現状はそれでもかなり忙しいのですが、昔はそれを1人で担当していました。土曜日・日曜日などは24時間休みなしでしたから、思い起こせばよくやっていたなと感じます。

患者さんも現在ほどは多くありませんでした。ER(東京ER・府中)を開設したのが2002年ですが、当時、大々的に広報・周知したということもあって、そのあたりから患者さんがぐっと増えてきました。それまでももちろん救急対応は行っていましたし、救急外来という部門はあったのですが、私が最初に着任したときは救命センターも存在せず、診察室も重症度の高い患者さんを診るところがひとつと、他にふたつがあるだけでした。

その後救命センターがつくられ、診察室も増えましたが、それでも現在の半分ほどにとどまっていました。東京都立多摩総合医療センターが開院して診察室は倍増しましたが、いまだ足りない状況が続いています。

救急部門を広げたから患者さんが増えたのか、自然に増えていたのかは分かりませんが、人口の高齢化が指摘されていますし、高齢者になれば有病率も上がりますので、そういった理由で救急患者が増えているのかもしれません。おそらく今後も増加するものと考えています。

救急・総合診療センター発足後、最初の仕事のひとつが、救急車の受け入れについての改善でした。消防庁からは「電話対応の時間が長い」と改善を求められているという状況がありました。

救急・総合診療センターでは私の下に若手のスタッフが7人いて、ほぼ専任に近い1人と他の科との兼任が6名となっています。彼らに毎日交代でERリーダーという役割をしています。

その役割は大きく2つあります。1つはERでの診療のコントロール、もう1つはレジデント(研修医)の教育です。

前者の仕事として、救急車受入の改善を目標に設定し、まず電話の受け方を変更しました。スタッフの努力のおかげで、日中の救急隊からの要請については電話対応時間は改善され、受け入れ数も増加しています。

現在は夜間の改善と、患者さんから直接かかってきた電話への対応への改善に取り組んでいます。

看護師も電話にずっと関わっていると 他の仕事ができません。ERに専属でいる看護師は、トリアージ(救急患者の重症度の選別)もしなければなりません。日中はまだしも、夜間は人数もさらに少なくなります。これらの問題をひとつひとつ、いかに改善していくかというのが現在の課題です。

 

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  • 東京都立多摩総合医療センター 救急・総合診療センター(ER)センター部長/総合内科部長

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