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インタビュー

ER・総合内科における研修

ER・総合内科における研修
西田 賢司 先生

東京都立多摩総合医療センター 救急・総合診療センター(ER)センター部長/総合内科部長

西田 賢司 先生

救急医療の現場では、さまざまな状況の患者さんへの対応が求められます。救急専門医を目指す研修医に限らず、総合的な臨床力を養成する場としても注目されています。同様に、総合診療科としての総合内科もまた、今後求められる医師像につながるものとして期待されています。東京都立多摩総合医療センター 救急・総合診療センター長と総合内科の部長を兼任されている西田賢司先生に、ERや総合内科における研修の意義についてお話をうかがいました。

東京都立多摩総合医療センターの場合、初期研修医の1年目は2ヶ月間だけERを回ることになっています。そこにはシニアレジデントと呼ばれる後期研修医がほぼマンツーマンに近い形で付き添って診療を行います。一般外来とは異なり、あくまでも救急であるため、突き詰めた検査などはできませんが、実はERでの研修機会がないと、研修医にとっては自分で診察をして自分で判断をするという場がなかなかありません。

研修医は各診療科をローテーションで回って研修を行いますが、そこで最初から外来で診察をさせてもらえるということは、初期研修医ではまずありません。一般的には入院して診断名がついた患者さんを診ることが多くなります。そういった意味では1年目の初期研修医にとって、ERは新鮮な経験であるといえるでしょう。

そして、2年目になると今度は夜間の当直を任されるようになります。夜間は4人いるのですが、そのうちの3人は後期研修医(シニアレジデント)で、もう1人が2年目の初期研修医です。しかしそこでの業務は基本的には1人で行います。念のためにペアは組みますが、1年目よりもはるかに自立度が高くなりますし、そこでの経験でかなり鍛えられ、腕試しをされるということになります。

この夜間の当直業務がどうだったかということをしっかりと評価するため、2015年度の救急・総合診療センター発足を契機に、朝8時からレビューを行うことにしました。業務をして終わりにならないよう、カルテのチェックも兼ねて毎日振り返りをするようにしています。

1年目の初期研修医もERローテーションとは別に、夕方5時から0時頃までERの診療に入る形の「夜間研修」というのがあります。ここではやはり当直シニアレジデントの下で診療を行い、来るべき2年目の当直に備えます。そのような形で重層的に教育ができるようになっています。

日中については1年目のシニアレジデント(後期研修医)が、3ヶ月ローテーションで、救命救急センターとERを半々でやっているのですが、ERでの研修についてはERリーダーと呼ばれる約10年目の若手を配置しています。ERリーダーはそこでERのマネジメントとレジデントの教育を担当するのですが、ERリーダーがまずシニアレジデントたちを見守り、さらにはシニアレジデントを通じて(時には直接)ジュニアの教育も行っています。このような教育体制を少しずつ整えているところです。

研修医は最初の2年間、初期研修医としていろいろな科をローテーションしているのですが、本当は雑多に見ていくほうがいいのではないかと考えています。私自身、最初の1年間は内科各グループをローテーションしたのですが、2年目は外に出されて雑多な環境に放り込まれ、内科というくくりの中ではありますが、たった一度に20人ほどの患者さんを診察し、様々な病気を診るという経験をしました。心筋梗塞の方も診れば肺炎脳梗塞の方まで診るという、そのときの経験はとても有意義なものでした。

それに対して、各科を別々にローテーションしていると、特定の疾患群だけを2ヶ月も3ヶ月も診ることになります。そうすると、複数の疾患を持っている方をどう診ていくのかという問題があります。

現在はいろいろな病気を持っている方が多くいらっしゃいます。心臓が悪い方は腎臓も悪く、実はその背景に糖尿病があるなど、さまざまなケースがあります。そういった患者さんを診るということが総合診療科や総合内科の存在意義のひとつですから、研修医も最初はそこで研修を行うのがよいのではないかと考えているところです。

 

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