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インタビュー

全身性エリテマトーデス(SLE)寛解・再燃予防のための工夫―日光への注意、ステロイドは服用し続けるのかなど

全身性エリテマトーデス(SLE)寛解・再燃予防のための工夫―日光への注意、ステロイドは服用し続けるのかなど
山本 一彦 先生

東京大学 大学院 医学系研究科内科学専攻アレルギー・リウマチ学 教授

山本 一彦 先生

全身性エリテマトーデスSLE)は不適切な治療だと再燃(いったん治まった症状がぶり返してしまった状態)する可能性があるため、再発の危険がある要素をできる限り避けることが大事になります。また、しっかりと自分が飲んでいる薬の知識を身につけ、病気に対して前向きに取り組むことが、再発を防ぐことにつながります。全身性エリテマトーデス(SLE)を再燃させないためにどうすればいいのか、先生のメッセージを含めて、東京大学医学部附属病院 アレルギー・リウマチ内科教授の山本一彦先生にお話しいただきました。

全身性エリテマトーデスSLE)が寛解(症状が治まり、生活に支障がなくなった状態)になった、あるいは全身性エリテマトーデス(SLE)の発症を避けるために特に重要なのは以下の2点です。

  1. 日光を浴びない(紫外線を避ける)
  2. 過労を避ける

全身性エリテマトーデス(SLE)の場合、総じて過労と日光を避けることが最も重要となります。夏場の外出時などは日焼け止めを持ち歩いてこまめに塗るなど、自分でできることはしておき、過剰な紫外線を浴びないように心がけましょう。全身性エリテマトーデス(SLE)の発症パターンの1つとして、今まで健康だった若い女性(全身性エリテマトーデス(SLE)は女性に多い疾患)が海水浴に行き、たっぷりの日光を浴びて泳ぎ、疲れて帰宅し次の日高熱を出して発症するという方がしばしばいらっしゃいます。

とはいえ、ストレスも再燃を誘導しますから、あまり神経質になり過ぎることはありません。

その他全身性エリテマトーデスSLE)を再燃させないために、食事の内容に注意することも大切です。

腎炎になったら適切なたんぱく量を知り、調整するようにします。尿からたんぱくが出ているからといって、たくさんたんぱく質を含んだ食品を食べると腎臓に負担がかかります。その一方で、たんぱく質の摂取を全くやめてしまうと低たんぱく血症になる恐れがあります。

たんぱく質を毎日何グラムにするかは総論的にはいえませんが、その方がどの臓器にどのくらいの障害を持っているかに応じて個別的に調整します。

これまで日光と疲労、食事に関して述べてきましたが、より大切なことは、やはりステロイドをしっかりと服用することだと考えています。

患者さんには、ステロイドを嫌うのではなく必要なものだと思っていただくようご説明します。ステロイドによる治療がベストではないことは、医師も認識しています。様々な情報が出ていますが、副作用ばかりを気にするあまりステロイドを嫌ってしまい、自己判断で服用を中断することはあまりにも危険です。ステロイドに関して正しい知識を持ち、しっかりと医師の指示を守って、治療に臨んでいただきたいと思います。

ステロイドは副腎皮質ホルモンの一種にあたります。そのため、ステロイドを長期的に飲んでいると副腎皮質ホルモンが外から補充されることになり、副腎が働かなくてもいいと判断し活動を休めてしまうのです。

ステロイドを服用している方がもとの副腎の働きを取り戻すには半年~1年かかるといわれています。ですから、急に服用をやめることは、たとえ維持量(少量)であってもよくありません。

重症な副腎不全の症状は発熱・下痢・悪心(吐き気)からはじまり、やがてショック状態になります。ここまでくると生命予後にも関係するため、ステロイドを自己判断で中止することは絶対にやめましょう。

全身性エリテマトーデスSLE)は一過性のものではなく、一生付き合う病気であり、症状が治まったという方でも薬を飲み続けていることがほとんどです。つまり、現在の医学では、ステロイドの服用は続けていく必要があると考えていただくことが重要になります。

ですから全身性エリテマトーデス(SLE)の患者さんは、処方された薬を確実に飲んでいただくことが大切です。それと同時に、信頼性のある情報をもとにして、全身性エリテマトーデス(SLE)やステロイドに関する知識を身につけていただくこともとても大切だと思います。

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