インタビュー

アトピー性皮膚炎の治療方法 薬物療法

アトピー性皮膚炎の治療方法 薬物療法
江藤 隆史 先生

東京逓信病院 副院長 皮膚科部長 

江藤 隆史 先生

「記事3:アトピー性皮膚炎の治療方法 スキンケア」では正しいスキンケア方法について東京逓信病院 副院長の江藤隆史先生にお話し頂きました。ここでは引き続き、アトピー性皮膚炎治療の3本柱のひとつである薬物療法についてお伺いしました。

アトピー性皮膚炎の薬物療法について

標準的な治療は、抗炎症作用のあるステロイド外用薬や免疫抑制剤外用薬(タクロリムス外用薬)による外用療法です。

また、かゆみを抑えるために抗ヒスタミン薬や、抗アレルギー薬の内服を行うこともあります。内服治療はアトピー性皮膚炎の根本治療ではありませんが、「掻いて皮膚のバリア機能を低下させない・さらに皮膚炎を悪化させない」ためにはとても重要な治療法でもあります。

ステロイド外用薬についての誤解

ステロイド外用薬については誤解も多く、一時期「ステロイドは重大な副作用がありリバウンド症状もひどいから怖い」という理由で「ステロイドを怖がって使わない」「ステロイドを使ってもほんの少量しか使わない」という患者さんが増えてしまいました。これにより、治療が不十分なままの患者さんが増え、さらに症状が悪化する患者さんも多く見受けられました。そこで皮膚科学会ではこのような状況に対応するため、2000年に「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン」を発表し、標準的な治療の普及に努めています。

免疫抑制剤外用薬(タクロリムス外用薬)について

タクロリムス軟膏は特に、顔や首など皮膚が薄い部位の症状に対して高い効果のある薬剤です。リンパ腫や皮膚がんの原因になるなどの情報が飛び交い患者さんが混乱したことがありますが、医師の指導のもと適切な使い方をすればそのようなことは起こらないので、安心して使用してください。

外用薬の使い方

塗る量の目安は、「Finger Tip Unit(FTU):フィンガーチップユニット」です。これは、成人の人差し指の先から第1関節部まで外用薬をのせた量のことをいいます。1FTUは約0.5gです。ローションの場合には、1円玉の大きさが1FTUになります。この量を成人の手のひら2枚分の面積に塗ることが基本であり、実際に塗ってみるとかなりべとべととした塗り方になります。

塗るときは外用薬を皮膚にすり込まず「のせる」ように塗り、やさしく手のひらで広げます。ティッシュがくっつく位のべとつきが基本です。保湿も外用薬も「多め」でたっぷり塗ってください。また、こちらの動画では外用薬の塗り方のアドバイスをしています。(※日本アレルギー友の会より)

1FTU
軟膏・クリーム:1FTU=約0.5g
ローション
 ローション:1円玉大=約0.5g