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インタビュー

公開日 : 2016 年 11 月 21 日
更新日 : 2017 年 05 月 08 日

神経内分泌腫瘍(NET)は、iPhoneで有名な米アップル社のCEOとして知られるスティーブ・ジョブズ氏が在任中に発症し、2011年に亡くなるまで闘っていた病気です。比較的まれな病気であり、膵臓や消化管にできることが多いため、かつてはそれぞれの臓器に発生する腫瘍やがんと同種のものとして考えられていました。しかし近年、それが神経内分泌細胞に由来するものであり、全身のさまざまな臓器に起こりうるものであることがわかってきました。神経内分泌腫瘍の新しい治療に取り組んでいる横浜市立大学附属病院臨床腫瘍科・乳腺外科の小林規俊先生、放射線科の高野祥子先生にお話をうかがいました。

(監修:臨床腫瘍科・乳腺外科 診療部長/主任教授 市川靖史先生)

神経内分泌腫瘍(NET)とは-体の中のさまざまな部位に発生する腫瘍

神経内分泌腫瘍は神経内分泌細胞に由来する腫瘍であり、Neuroendocrine tumorの略でNETとも呼ばれます。神経内分泌細胞とは、具体的には神経内分泌顆粒やソマトスタチン(消化器などから分泌されるホルモン)受容体などのことをいいます。細胞それぞれが存在する「場所」ではなくて「形質」が同じものがこの仲間ということになります。

神経内分泌腫瘍が多く発生するのは胃・腸、膵臓などの消化器や肺ですが、中には胸腺などに発生するものもあり、体の中のさまざまな部位に発生する腫瘍であることがわかっています。

生物の体で最初にできあがるのは消化管であり、その消化管を動かすために神経ができます。つまり、最初の神経というのは消化管からできていて、脳は消化管の神経から伝達を受けて、「お腹が空いたから獲物を獲れ」という指令を出していると考えることもできるのです。

機能性NET,非機能性NET

神経内分泌腫瘍は増えている?

神経内分泌腫瘍(NET)はもともと頻度の高い病気ではありませんが、すべての悪性腫瘍の発生率に比べ、神経内分泌腫瘍の発生率は急激に増加しています。日本においても数年間のデータの集積によって、国内の症例数増加が明らかになってきました。

2005年データ

2010年データ

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