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公開日 : 2016 年 12 月 16 日
更新日 : 2017 年 05 月 08 日

乳房超音波/エコー検査とは? 乳がん検診への導入も検討されている検査法の内容に迫る(東京都新宿区)

近年、世界的に乳がんが増加し、日本では乳がんによる死亡率が急増しています。乳がんによって命を落とさないためにも、病気を早期に発見することが重要です。乳がんを早期に発見するための検査法のひとつに、乳房超音波(エコー)検査という方法があります。この超音波検査とはどのような検査方法でしょうか。超音波診断に詳しい国立国際医療研究センターの安田秀光先生にお話を伺いました。

超音波検査でわかること

「乳房超音波検査」とは、むね(乳房)に超音波を当て、むね(乳房)の組織を画像化することで、乳房に病気がないか検査する方法です。超音波検査は名前のとおり、超音波を利用します。超音波はものに当たると反射してもどってきます。この超音波が跳ね返ってきたシグナルを画像に変換することで、むね(乳房)の組織の状態を調べます。超音波検査には痛みがなくほとんど無害です。

それではこの検査では、どのようなことがわかるのでしょうか。むねの病気と聞いて、最もよく連想される病気は「乳がん」でしょう。しかし、乳房には「乳がん」以外にも様々な病気があります。この乳房超音波検査では「がん(悪性腫瘍)」以外にも「良性腫瘍」「乳腺症」などの病気を診断することができます。

1.がん(悪性腫瘍)

乳房にできるがんのことで、一般的に「乳がん」と呼ばれます。乳房にかたいしこりができることで発見されるケースが多いですが、近年ではしこりにはならないタイプの乳がんも発見されるようになってきました。

がんは、周りの正常な細胞を破壊し、放置しておくと血液やリンパの流れに乗って他の離れた臓器(骨・肺・肝臓など)に転移していきます。そのため乳がんと診断された場合は手術や抗がん剤・放射線による治療を検討していく必要があります。

2.良性腫瘍

乳がんのようにしこりができることがありますが、乳がんとは異なり、周りの組織を攻撃したり、ほかの臓器へ転移することはありません。良性腫瘍は、線維線(せんいせんしゅ)や嚢胞(のうほう)が一般的ですが、形・性質など様々なタイプがあります。ほとんどの場合、命に危険を及ぼすことはありませんので、そのまま経過をみます。必要があれば摘出手術を行うこともあります。

3.乳腺症

乳腺症は年齢とともに発症しやすくなり、20代後半からはじまり、30~40歳代の女性に多くみられる乳腺の一種の加齢の変化です。主な症状としては硬結(こうけつ)、乳房痛、異常乳頭分泌が挙げられます。乳腺症には,主として卵巣から分泌されるエストロゲンとプロゲステロンというホルモンがかかわっており,閉経後はこれらの症状は自然に軽減します。

治療を必要とするものはほとんどありませんが、乳がんとの区別が難しい場合もあり、精密検査が必要になることもあります。

胸にしこりや痛みといった症状がみられた場合や、他の検査で「さらなる検査が必要」と判断された場合には、この乳房超音波検査を行い、原因となっている病気を調べていきます。

ほかの乳がん検査方法とそれぞれの違いとは?

乳房超音波検査以外にも、乳がんを調べる方法がいくつかあります。

乳がん検診で用いられる検査は主に4つ

【乳がん検診の項目】

・問診

・マンモグラフィ

・視触診

・超音波(検診項目として採択するか検討段階であり、一部の地域で用いられている)

※上記は乳がん検診(一次検査)の項目です。一次検査で「要精密検査」という結果が出た場合には、二次検査(精密検査)を行います。

どの検査を行うかは、検診の方針や患者さんの状態によって異なります。「視触診+マンモグラフィ」は、「検診で実施することで受診患者さんの乳がん死亡率を減少させた」という科学的なデータが報告されており、検診時の実施が推奨されています。

超音波検査の必要性

では、超音波は乳がん検診で行わなくてもよいのでしょうか。確かに、超音波検査は乳がん検診の必須項目として推奨されているわけではありません。しかし超音波診断を行うことで、新しい病変の発見や、正確な診断につながることがあります。

例えば、乳房に厚みのある、または乳腺が発達している方では、マンモグラフィで結果がわかりづらいケースがあります。そのような場合には超音波による診断がとても有用です。また、超音波検査はマンモグラフィで発見されにくい小さな腫瘍を見つけることもあります。「超音波検査を行うことで検診患者さんの死亡率が減少した」というデータはいまのところ発表されていませんが、超音波が乳房の病気の診断に有効であることは間違いありません。

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