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公開日 : 2017 年 01 月 11 日
更新日 : 2017 年 05 月 08 日

大腸がんが肝転移したとき−生存率、自覚症状は?(東京都新宿区)

がんは日本人の死因第1位です。「大腸がん」は、「肺がん」に続いて2番目に死亡率の高いがんです。近年では、健康診断や胃がん検診やピロリ菌の除菌など、胃がんに対し早期発見やリスク軽減策をとられる方が増えたこともあり、胃がん罹患率・死亡率は減少の兆しを見せています。その一方で大腸がんは、運動不足や食生活の欧米化などによる生活環境の変化に伴い、統計医学的にも最も急速に増えているがんとされています。

大腸がんは他の重要な臓器に転移しやすいことでも知られており、とりわけ大腸と強い関わりを持つ「肝臓」は最も大腸がんの転移が発見されやすい臓器です。今回は「大腸がんの肝転移」について、国立国際医療研究センター病院肝胆膵外科医長 枝元良広先生にお話を伺いました。

肝臓がんの種類−原発性肝臓がんと転移性肝臓がんの違い

肝臓

肝臓がんはがんの原発巣(げんぱつそう・最初にできた場所)がどこかによって大きく2つの種類に分けられます。肝臓で発生したがんは「原発性肝臓がん」と呼ばれ、それ以外の部分で発生し肝臓に転移したがんは「転移性肝臓がん」と呼ばれています。肝臓がんが原発性であるか転移性であるかによって、がんのでき方が異なり、それによって治療方法も変わります。

原発性肝臓がんとは

原発性肝臓がんは年間7~8万人の方がかかるがんです。肝臓を構成している「肝細胞」と「胆管細胞」という2つの細胞のうち、いずれかを原発巣として発生した肝臓のがんを指します。また、B型・C型の肝炎を持つ患者さんは、この原発性肝臓がんを発症する確率が高いとされています。

転移性肝臓がんとは

転移性肝臓がんは、子宮がん、胃がん、そして大腸がんなど肝臓以外にできたがんが、肝臓に転移したものを指します。

今回取り上げる「大腸がんの肝転移」は、大腸でできたがんが肝臓に転移してしまった場合を指し、「転移性肝臓がん」の中でも最も多く見られる種類です。もともと大腸がんは、肺・脳など命に関わる重要な臓器に転移してしまう可能性が高く、その中でも最も転移しやすい臓器が肝臓です。

大腸がんが肝臓に転移してしまうメカニズム

肝臓

肝臓がフィルターの役割をする

先ほど転移性肝臓がんは大腸からの転移が最も多いとお伝えしました。これは肝臓が大腸から吸収された栄養分とともに、血液に乗って流れてくるがん細胞を受け止める、いわばフィルターのような役割をしているからです。大腸と肝臓が「門脈」という血管でつながっており、大腸を含む消化器で吸収された栄養分はこの門脈を通り、一度全て肝臓に流れ込みます。この流れに乗ってがん細胞も大腸から肝臓へと運ばれ、そこに蓄積してしまい肝転移を引き起こします。

肝臓はがん細胞を一度せき止め蓄積しますが、これに気づかずがんが肝臓に転移し悪化してしまうと、がんがさらに肺やその他の臓器にまで転移してしまうこともあります。裏を返せば大腸がんの肝転移は、早期発見し、完全に治すことができれば、その先の臓器にがんが転移することを防げます。合併症の「腹膜播種」やがんの「リンパ節再発」などの事象がなければ、肝転移の早期発見と治療によって患者さんががんという疾患そのものから解放される可能性も高くなります。

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