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公開日 : 2017 年 03 月 31 日
更新日 : 2017 年 05 月 08 日

がんのなかで最も脳転移が多いといわれる肺がん。脳転移が起きた場合は転移した腫瘍の大きさや個数にかかわらずステージⅣの進行がんとなります。従来は脳転移が起こると予後は不良といわれていましたが、今ではさまざまな治療法が生まれ、脳転移が起きても予後の改善が顕著になっています。

肺がんの脳転移時の症状や治療法などについて、京都大学医学部附属病院 呼吸器内科 助教の金 永学先生、国立循環器病研究センター病院 ガンマナイフ治療・脳神経外科 病棟医長の森 久恵先生のお二人にお話をうかがいました。

肺がんの脳転移とは

脳腫瘍

金先生:肺がんは、日本人のがん別死因のトップを占めるがんであり、その克服は重要な課題です。肺がんの特徴のひとつに脳に転移しやすいというものがあり、転移性脳腫瘍の約半数が肺がんによるものといわれています。肺がんの脳転移は、脳のどの部分にも起こりえます。

近年、薬物療法の進歩により肺がん患者さんの生存期間は改善してきています。これ自体は大変喜ばしいことなのですが、いっぽうで生存期間がのびるということは、その分、脳転移を起こす機会が高まることも意味しており、肺がんによる脳転移の患者さんが、今後さらに増えていくことが予想されます。

肺がんの脳転移時の症状と余命(生存期間)、ステージ

身体麻痺

肺がんの脳転移時の症状

金先生:肺がんの脳転移が生じた際の症状は、転移した部位によってさまざまです。代表的な症状として、

  • 四肢の麻痺
  • 言語障害
  • けいれん
  • 意識障害

などが挙げられます。

また、脳転移が起きると転移した腫瘍の周りに脳浮腫(脳のむくみ)が起こります。脳浮腫によって頭蓋内圧が亢進し、頭痛や吐き気などが出てくることもあります。

金先生

肺がん脳転移時の余命(生存期間)とステージ

金先生:肺がんが脳に転移している場合、転移した腫瘍の数や大きさにかかわらずステージⅣと診断されます。

海外の少し古いデータですが、脳転移を有する非小細胞肺癌の生存期間の中央値は5ヶ月という報告があります。また、脳転移に伴う症状がある患者さんの生存期間は、症状がない患者さんと比べ短い傾向にあることがわかっています。しかし、最近では薬物療法の進歩により、たとえ脳転移があっても長期生存する患者さんが増えてきています。

森先生:転移性脳腫瘍で私のところに来られる患者さんのなかには、転移性脳腫瘍が発生してから5年間もの長期間にわたりご存命でいらっしゃる方がいます。昔は脳転移が患者さんの生存期間を決める、といわれていましたが、近年では治療法が格段に向上し、脳転移が直接の死因となる患者さんは少なくなってきています。

森先生

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