S414x320 69382731 8c1d 456a 95a0 9b7da138613b

タイアップ

公開日 : 2017 年 04 月 21 日
更新日 : 2017 年 12 月 12 日

混合性結合組織病(MCTD)とは?その原因と症状

目次

手指の腫れやしびれを感じる、手の色が変わる、皮膚が硬い、顔が赤い、関節が痛いなど、様々な症状が現れる混合性結合組織病(MCTD)という疾患があります。この疾患はリウマチ膠原病の1つであり、国の指定難病に定められています。

混合性結合組織病(MCTD)ではなぜこのように様々な症状があらわれるのでしょうか。桜十字病院院長補佐 リウマチ膠原病内科の中村正先生にお話を伺いました。

※MCTD…混合性結合組織病の英語表記(Mixed Connective Tissue Disease)の略

混合性結合組織病を理解する前に -そもそもリウマチ膠原病とは?

混合性結合組織病はリウマチ膠原病のひとつです。そもそもリウマチ膠原病とはどのようなものでしょうか。まずはリウマチ膠原病についてお話しします。

リウマチ膠原病は3つの疾患の特徴を併せ持ち、全身に様々な症状が現れる「病態の総称」

リウマチ膠原病の総称

リウマチ膠原病とは、

  • リウマチ性疾患
  • 総合組織疾患
  • 自己免疫疾患

という3つの要素(疾患概念)を併せ持つ複数の疾患単位を総称した表現であり、ある特定の疾患を指すものではありません。

結合組織疾患

結合組織とは、血管をはじめ関節・臓器膜(心膜・胸膜)など全身臓器の細胞と細胞とを結び付ける組織のことで、体を構成する重要な役割を担っています。

この結合組織に病変が現れる疾患を結合組織疾患といいます。結合組織疾患において最も病変が現れやすい臓器は血管などであり、漿膜病変(心膜炎・胸膜炎など)や血管閉塞、虚血といった症状が現れます。

自己免疫疾患

自己免疫疾患とは、細菌やウイルスなどから体を守る免疫システムに異常が起き、自己を攻撃してしまう疾患です。こうした反応は自己免疫反応と呼ばれます。自己免疫反応を起こすと、臓器機能の障害、関節組織の破壊や、ホルモンバランスの異常、アレルギー反応など多様な症状が現れます。

リウマチ性疾患

リウマチ性疾患とは、自己免疫反応によって、全身の関節やその周囲の骨・筋肉が痛むといった主症状を呈する疾患の総称です。リウマチとは、もともと「ロイマ(rheuma:流れる)」というギリシャ語が由来になっています。これは古代ギリシャにおいて「指、膝、肘、と全身の関節に次々と炎症が現れる理由は悪い体液が全身をぐるぐると巡っている(流れる)ためだ」と考えられていたことに起因しています。

実際、上記で説明した通り、自己免疫学機序で炎症を引き起こすのは、血液で全身を巡る自己抗体や免疫担当細胞であり、古代ギリシャに提唱されたリウマチの疾患概念は、病態を適切に捉えた表現だったといえるでしょう。

こういった3つの疾患概念を合わせ持った病態がリウマチ膠原病です。リウマチ膠原病はこうした背景を持つため、実に様々な臨床症状が現れます。

リウマチ膠原病の代表的な疾患

関節リウマチ

関節滑膜炎を主徴とする慢性炎症性疾患です。関節炎が長期持続すると関節の破壊に繋がります。また、関節リウマチが進行すると肺や多臓器に関節外病変が広がるケースもあり、アミロイドーシスの出現、間質性肺炎、感染症や心血管病変などを合併します。

日本リウマチ学会編.関節リウマチ診療ガイドライン2014より

全身性エリテマトーデス(SLE)

免疫異常によっておこる組織障害に基づいた多彩な全身性炎症性病変を特徴とする自己免疫疾患です。発熱、全身倦怠感、関節、皮膚、腎臓、肺、中枢神経などの内臓のさまざまな症状が一度に、あるいは経過とともに現れます。

難病センター「全身性エリテマトーデス(SLE)」より

強皮症

皮膚や内臓が硬くなる変化(硬化や線維化)を特徴とする慢性疾患です。手指・手の甲、前腕、上腕、体の胴体に腫れを感じる、皮膚の色が変わる、肺が硬くなる、腎臓に障害がおきるなどの症状があらわれます。

※ここでは全身性強皮症の定義を解説しています  難病センター「全身性強皮症」より

多発性筋炎/皮膚筋炎

自己免疫性の炎症性疾患で筋肉の炎症により、筋肉に力が入りにくくなる、疲れやすい、痛みを感じるなどの症状が現れます。

難病センター「皮膚筋炎/多発性筋炎」より

記事のトップへ

リウマチ膠原病の1つ - 混合性結合組織病(MCTD)とは?

リウマチ膠原病の「SLE」「強皮症」「多発性筋炎/皮膚筋炎」が混在する疾患

1972年、アメリカのSharpらは「リウマチ膠原病である全身性エリテマトーデス強皮症多発性筋炎/皮膚筋炎の症状が混在し、血液検査で抗U1-RNP抗体が高値陽性となる病態」を混合性結合組織病Mixed Connective Tissue Disease)と定義しました。

混合性結合組織病は、混合性(Mixed)と書き表すように複数のリウマチ膠原病の症状が合わさった疾患です。そのためそれぞれの疾患症状が合わさった、様々な症状が現れるという特徴があります。

混合性結合組織病の定義

厚生労働省では、下記の2つの特徴を持つ疾患を混合性結合組織病と定義しています。

  • 全身性エリテマトーデスを思わせる臨床所見、全身性硬化症を思わせる臨床所見、多発性筋炎/皮膚筋炎を思わせる臨床所見が、同一患者に同時にあるいは経過とともに認められる。
  • 血清中に抗U1-RNP(ribonucleoprotein)抗体が、高い抗体価で検出される。

記事のトップへ

混合性結合組織病(MCTD)とは、全身性エリテマトーデス・強皮症・多発性筋炎/皮膚筋炎の症状が混在する疾患です。この疾患は全身に渡って多様な症状が現れます。そして時には命に影響を及ぼす肺高血圧症...

この記事の目次

  • 混合性結合組織病の検査方法

  • 混合性結合組織病の治療

  • 混合性結合組織病の治療において大切なこと

記事を読む

混合性結合組織病のページへ

関連記事