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浮腫(むくみ)は病気の症状?メカニズムと原因
浮腫(むくみ)とは、間質と呼ばれる組織の隙間に過剰な水分が蓄積することで、皮膚が腫れ上がることをいいます。全身性浮腫の場合、浮腫を確認できるようになるのは過剰水分が2,000~3,000mlを超...
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浮腫(むくみ)は病気の症状?メカニズムと原因

公開日 2017 年 01 月 01 日 | 更新日 2017 年 06 月 21 日

浮腫(むくみ)は病気の症状?メカニズムと原因
[医師監修] メディカルノート編集部

[医師監修] メディカルノート編集部

浮腫(むくみ)とは、間質と呼ばれる組織の隙間に過剰な水分が蓄積することで、皮膚が腫れ上がることをいいます。

全身性浮腫の場合、浮腫を確認できるようになるのは過剰水分が2,000~3,000mlを超えたあたりで、特に重度の浮腫はanasarca(全身水腫)といいます。

浮腫(むくみ)のしくみ

浮腫には、血液と組織間液(血液とリンパ液以外の体液)との圧力バランスが取れなくなることによって生じるケースと、毛細血管の透過性のバランスが崩れることによって生じるケースがあります。

静水圧のバランス異常

静脈圧と静水圧(せいすいあつ)は別のものです。静脈圧は血液が流れる際の圧力なのに対し、静水圧とは水圧をあらわしています。心臓から遠くなれば遠くなるほど静水圧は高くなるため、手足など末端部分はもともと静水圧が強い部位といえます。浮腫は静脈圧の増大によって毛細血管内の圧力が上昇することにより、血管の外にある細胞外液(血漿・組織間液)が間質へと移動することで生じます。

このタイプの浮腫には、深部静脈血栓症のように局所的に現れるものや、うっ血性心不全のときに現れるような全身性のものがあります。

また、一日中立ち仕事をしている方の足のむくみも、静脈圧と静水圧のバランスの乱れからくるものです。

膠質(こうしつ)浸透圧(コロイド浸透圧)

ヒトの体を構築するうえで欠かせない物質のひとつに、アルブミンと呼ばれるタンパク質があります。このアルブミンは血液中の成分の約60%を占めているのですが、何かしらの原因によって血液中のアルブミンが減少する低アルブミン血症をおこすことがあります。

膠質性浸透圧とは、低アルブミン血症により血管内部の浸透圧に変化が生じることにより、血管内部から間質へと水分が移動・貯留することで生じる全身性の浮腫です。

血管性の浮腫(毛細血管の血管等透過性亢進)

血管が持つ透過機能が働きすぎることによって、本来なら血管内で保持されている水分も間質に取り込まれた状態のことです。局所に生じた炎症やアレルギー反応によって生じる血管浮腫は、全身や局所にあらわれます。

リンパ管閉塞

間質からのリンパ液の流れが妨げることによって生じる浮腫です。このリンパ管閉塞では、局所的な浮腫が生じます。

浮腫(むくみ)があるときに確認したい10のチェックポイント

①はじめて浮腫が生じた時期

②急にむくんだのか、それとも徐々にむくんできたのか

③浮腫の広がり方は全身か、それとも限られた部位のみか

④1日のなかで、浮腫の状態に変化はあるか(朝・夕など)

⑤何かをしたときに浮腫がよくなる(もしくは悪くなる)ことはあるか

⑥体重は増加しているか(特に、指輪や靴などがきつくなった時期があればその時期も)

⑦服用中の薬の有無

⑧痛みやかゆみ、息切れ、呼吸困難のような症状はあるか

⑨急性の心不全、腎不全、肝硬変の可能性(突然浮腫をきたす可能性がある)

⑩(女性の場合)妊娠しているか、もしくは妊娠の可能性はあるか

ほかにも、

・心臓・腎臓・肝臓の既往症

・アレルギー歴

・ステロイドや経口避妊薬、利尿剤などの薬剤服用歴

・手術や放射線照射の有無

なども、浮腫の原因につながっている可能性があります。

浮腫(むくみ)のタイプは指で押してみたときの反応で区別する

人差し指・中指・薬指を軽く開いた状態でむくんだ場所を5~15秒強く押したとき、指で押した跡が残る浮腫を圧痕浮腫、残らないものを非圧痕浮腫と区別します。

圧痕浮腫

指で押した跡が40秒以内で戻る場合と戻らない場合があります。40秒以内に戻る場合は、発症3か月以内の低アルブミン症の可能性を考えます。またこの場合、低アルブミン症以外にうっ血性心不全もよくみられます。

非圧痕性浮腫

指で強く押しても跡にならない場合の原因には、甲状腺機能低下症リンパ浮腫を考えます。また、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される甲状腺機能亢進症の一種であるバセドウ病の場合でも、下腿(膝から下部分)前面に非圧痕性の浮腫を確認する場合もあります。

浮腫(むくみ)の治療方法は塩分と水分制限-それでもダメなら利尿剤?

浮腫の原因は心臓・肝臓・腎臓など重要な役割を担う臓器の疾患が原因となっている場合や、服用中の薬剤の影響によるものなどがあります。そのため、むくみでは原因によってそれぞれ解消方法が異なります。

心臓・肝臓・腎臓の病気が原因の場合

基本的な治療方法は、水分と塩分の摂取量コントロールです。

浮腫の改善が見られず、また循環血液量が増加していると考えられる場合には、利尿剤を使用することもあります。

低アルブミン症

血液中のアルブミン量が低下している場合は栄養管理を第一優先にします。しかし、組織液など間質液の増加や、胸・腹水が溜まったことで生じる苦痛を緩和するため、少量の利尿剤などを使用する場合もあります。

薬剤性浮腫はすべての薬で生じる可能性がある

薬剤性浮腫とは服用中の薬剤の副作用でおこる、むくみの総称です。どの薬剤を使用しても生じる可能性がありますが、特に心臓・腎臓・肝臓の病気がある方に多く確認します。

また高齢者のむくみの原因となることもあるため、服用中の薬があれば必ずチェックします。

非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAID)

非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAID)は血管内脱水をおこしているときや高齢者、また利尿剤を使用している方に多く確認します。

腎臓内の血流が低下することにより体内にナトリウムが貯留することに加え、ADL(利尿剤)使用に対する拮抗作用の低下が原因です。

降圧剤

カルシウム拮抗薬(CCB)の使用により、毛細血管透過性が進むことや末梢血管が拡張されるため、むくみが生じると考えられます。

ほかにも、アンギオテンシン変換酵素阻害薬を使用した方に、血管浮腫が頭頸部に生じることもあります。

中枢神経作用剤

制吐剤(はきけどめ)として使用されるドンペリドン(ナウゼリン®)、メトクロプラミド(プリンペラン®)や、抗精神病薬のクロルプロマジン(ウインタミン®)、ハロペリドール(セレネ-ス®)等の薬剤は、プロラクチン分泌作用があるため、むくみの原因になります。

ステロイド

ほかにも、糖尿病治療薬として使用されているインスリンや、インスリン抵抗制改善薬のピオグリタゾン(アクトス®)、漢方薬として使用される甘草(カンゾウ)なども、むくみをおこしやすい薬剤です。

特殊疾患が浮腫(むくみ)の原因に!?

特発性浮腫

若年~中年の女性によくみられる、月経周期とは関係なく周期的にあらわれるむくみです。ドーパミンや毛細血管透過性異常、摂食障害などとの関連が疑われています。

POEMS症候群

多発性神経炎・臓器肥大・内分泌異常・Mタンパク・皮膚異常をおこす症候群です。血管内皮増殖要因は血管透過性亢進や血管新生作用を有しているため、むくみだけでなく胸水や腹水なども引き起こします。

RS3PE症候群

60歳以上で急性発症の手指滑膜炎や多発関節炎、両手指や足・背などにむくみが生じる。

好酸球増多性血管性浮腫

血液中の好酸球値上昇に伴う四肢末端のむくみだけでなく、反復する好酸球増加、血管性浮腫、じんましん、IgM(免役グロソブリン)増加、発熱を伴うタイプ(EAE)と、若年の女性に多い反復しないタイプ(NEAE)があります。

好酸球増多性血管性浮腫はステロイド使用により軽快します。

 

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